表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

【プロローグ】オルディネア大陸

はじめまして。

本作は、没落寸前の小貴族に生まれた少年ノアが、仲間と出会い成長し、やがて王都・大陸、そして世界へと歩みを進めていく物語です。

重厚な王国ファンタジーでありながら、主人公の成長を軸にした“英雄譚”を描いていきます。

どうぞお楽しみください。

遥か数千年前、このオルディネア大陸では幾多の小国と部族が互いに争っていた。

その混乱に終止符を打ったのが、一人の勇敢な戦士アルテナ――後に「英雄王」と呼ばれる存在である。


アルテナは卓越した剣技と知恵、そして人を惹きつける不思議な力を持ち、散り散りの民をまとめ上げ、大陸全土を統一した。

彼の治世のもと、人々は初めて「平和」を知ったと伝えられる。


――そして、英雄王の死から二百年後。

大陸を覆っていた平穏はひび割れ、やがて崩れ去る。

統治の理念を巡って諸侯が割拠し、王国はついに分裂した。

英雄王の偉業は次第に語り草となり、やがて子供向けの御伽話へと変わっていった。


そして現代。

大陸には、それぞれが己の理想と野望を胸に、時に結び、時に争いながら存在している。


その中のひとつが、領土も軍事も大国に劣る小国――アストリア王国である。


だが、過剰な武力に頼らず、民を重んじる王の姿勢と穏やかな国風によって、周辺諸国からも「平和を好む小国」として知られていた。

その頂点には、現王セラン=アストリアと王妃エルヴィナが君臨している。


王を支えるのは三つの大貴族。

筆頭は、広大なベルフォール領を治めるグランテリア家。

当主ライオネルは強大な軍事力と財力を誇り、実質的には王国の片腕とされる存在である。


対して、イストレナ領を治めるヴェルメスタ家。当主セドリックは調停役として知られ、武辺一辺倒に傾きがちな国政の均衡を保っていた。


そして最後の一つが、セリダール領を治めるリュヴェール家。

かつては栄華を極めた名家であったが、いまや没落寸前。王家との縁によって、その地位をかろうじて保っているにすぎなかった。


そのリュヴェール家に、待望の一人の少年が生まれた。

名をノア=リュヴェール。

彼は生まれながらにして衰退する家の運命を背負わされ、やがて数奇な道を歩むことになる。


やがて、王族と貴族の思惑が交錯する中、没落の家に生まれた少年は、どのような選択をし、いかなる未来を掴むのか。

これは、その始まりの物語である。

ここまで読んでいただきありがとうございます!

次回から第一章が始まります。

ブックマークや感想などいただけると、とても励みになります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ