《404：世界が見つかりません 〜存在抹消から始まる異世界再ログイン〜》

目覚めたとき、俺の名前はどこにもなかった。
戸籍も、記憶も、SNSも、親の記憶すら――すべてが「削除済み」。

世界そのものが、俺を“無かったこと”にした。

理由は分からない。だが、目の前に表示されたのは見慣れないウィンドウ。

【ERROR：あなたの世界は見つかりません】
【再接続しますか？】

“はい”を押した瞬間、俺は異世界にログインしていた。
だがそこは、神が設計途中で放棄した、未完成の世界だった。

世界は壊れかけている。
記録は欠損し、空はエラーを吐き、大地には管理コードが走る。

そして俺のスキルは――
『構造破壊（ディスコード）』。世界そのものを編集・上書き・破壊する“運営権限”だった。

この世界に、“俺の存在”は無い。
ならば、書き込んでやる。
神の代わりに、“新しい世界”を。

これは、存在を拒まれた少年が、
神すら編集可能なスキルを手に、
未完成の世界を再構築する物語――

ログアウトは許されない。
この世界を創り直すまで。