【プロットタイプ】大事なもの
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。
これは読者様の問題ではなく、私の問題。
詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。
注意事項2
誰の指示も聞かないって思われてそうですが、家族の言うことはちゃんと聞きそう。
負い目があるので。
瑠衣は創作の為ならば、法に触れない限り何でも犠牲に出来る人間である。だから自分をすり潰す様な実体験混じりの話を書くことが多い。
ただ其れでも、友人、家族等の『大切なもの』に被害が加わるならば、やはり躊躇うのだろう。其れが瑠衣の人間味だと思っている。
瑠衣だけでなく、麗衣とも関係が深かった。その上、私の家族とも瑠衣は交流があったから、瑠衣の家に上がり込む事も珍しい事では無い。
その中で見えてきた瑠衣を取り巻く家族関係。其れは私と過ごす二人だけの部屋と、また違った関係を見せて来る。
まず第一に、実家に戻った瑠衣は大人しい。この大人しいというのは何も無口なだけでなく、過度に問題を起こしたり、私に絡む事はないという事だった。
両親や妹の言うことは適当に返事をしながら、比較的従順。常に奔放さが目立つ瑠衣の、数少ない顔だった。
この時、思ったのだ。瑠衣にとって家族と言うのは大切なものだと。絶対に傷付けられたくない物なのだと。
瑠衣が自分の部屋に引っ込んで、私も後を追おうとした時、瑠衣の母に呼び止められた。
「瑠衣ってそっちではどうしてる? バタバタ倒れてない? あと色香四号……」
確かに瑠衣は病弱である。一ヶ月に一度の周期で動けなくなるし、その度に瑠衣の家族を頼ったことは数知れない。ただ高校の時よりも大分落ち着いた印象があった。
「高校時代に比べれば遥かに元気ですよ。一緒に出掛けたり、ふ……戯れたり、諭羅とも関係続いてますし。
あ、色香四号綺麗ですよね。流石ラブドールって感じ。お母さんは作家なんで、瑠衣のお父さんが作ってるんですか?」
私に対する扱いも雑ですしね。という言葉は飲み込んでおく。幾ら高校時代からそこそこ顔馴染みだとしても、拗れるのは面倒臭い。
そう伝えると、瑠衣の母は少し安心した様に肩の荷を下ろした。
「そう。あの子、昔から病弱だったから。其れに負い目があるのか、私達の前ではあんまり自己主張しないの。でも君と一緒に居る時、少しだけ空気が苛烈になる。心許してるんだなって。
ちなみに色香四号は旦那の娘と引き換えに貰った子だよ。君、ラブドールに理解あるタイプ? 私もあの子気に入ってて、顔立ちは私が決めて、名前も私が決めた」
瑠衣の性格は非常に奔放。誰が何と言おうと気にしないし、我が道を行く。けれども家族の前ではその自己主張が少しだけ控え目になる。猫を被っていると言うか、あまり嫌な面を出さない。
其れはきっと瑠衣の過去にある負い目が原因なのだろう。
「これからも瑠衣の事、宜しくね。何か出過ぎた真似したら、遠慮なく言ってくれて良いからね。
あと色香四号、嫌なら普通に言ってくれて良いから!! 無理しなくて良いから!!」
「はい」
うん。やはり扱いが雑な事は黙っておこう。
「瑠衣、鏡花ちゃんとは仲良くやってる?」
「……別に。そこそこ」
声のトーンが僅かに下がった。空気もトゲドゲしい物になる。どうやら触れられたくない様だ。
「大事にしなさいよ。色香四号持って行って引かない子なんて、全世界探しても居ないと思うから」
嫁が居るのにラブドール持ち込む夫。そんな想像をして一家総出で止めた事は言うまでもない。
其れでも意地を通して持ち帰った事は鮮明に覚てえている。
「別に彼奴はそれぐらいじゃ引かない。其れに大事にしなくても彼奴は壊れないよ」
其れは今まで大人しく従順だった息子の自我の様に思えた。反抗期と言っても良いかも知れない。それ故に興味を持つのは致し方がないだろう。
いいや、本人に聞いてみよう。
時系列的には結婚して最初の方。
初めてお家に上がり込んだ時の話だと思います。
多分。
瑠衣って創作の為になんでもすり潰せます。
結構生々しい話とかも、平気で誰かを犠牲にして書けます。
ただ其れで家族が傷付くならば少し躊躇います。
昔、病弱で散々迷惑かけたと思ってるから。
これ以上、負担を掛けたくないと思ってるから。
だから家族の前ではそこそこ猫を被ります。
自由人100が、自由人70ぐらいになる。
だから、鏡花と居る時少しだけ荒々しくなる様子を見て興味持ってそう。
言葉使いとか、態度とか、やっぱり少し違いそう。
どうしてる? って聞きたくなる。
あと色香四号の件。あれは絶対家族総出で止めてる。