【詩】世界
衒いたい訳じゃない
悪目立ちしたくない
言い訳も重なれば気持ち
痛みと祈り 祈り
この世界は完全だ
それは間違ってる
っていうのも完全であって
馬鹿げた思考 重ねた先の答え
この世界は完全だ
善も悪も等しい重さ
平等よ 私の手を切り裂いて
傾倒するな 何事にも
前に開けた 真を行け
その上から鳥が見ている
遥か上を飛ぶ鳥が見ている
潔白よ 私を覆え
欲情も欲望も捨てた
痛み喰らいながら受ける光
光 太陽光 光 月 光合成 光合成
潔白よ 不自然な潔白
芸術と同化せよ
自己陶酔と風化
アール・ブリュット
辛いのはもういいから
妬みも恨みも捨てた
果てた空白
その上を鳥が飛んでいる
私の頭の遥か遥か上を
その鳥が見ている
未来を見ている
意味のわからぬ言葉
書き連ねたところで意味もないけど
6、7年も詩を書き続ければ
色々と思うこともある訳で
普段は気持ちを 思いを
暗号のように抽象化して
覚られるか 見破られまいか
あえて曖昧な心象を記しましたが
今宵そういう気持ちにならなくて
こう長々と文章を書いている訳です
怒りも痛みも散々
挫折も多い 人生でしたが
その全てが解決した気がしたのです
宗教や観念 押し付けや脅迫ではなく
不自由さえも飲み込んで
世界そのものが自由であると
確信したのです
これを言葉で表すのはナンセンスですが
希望を火
絶望を灰に例えるならば
灰の先には何もなかったのです
はなから火もなかったのです
私は無神論者ですが
ある種 宇宙を信仰しています
それは人生も未来も越えた
完全体だからです
それは完全 不完全といった
言語にすら縛られていません
甚だ潔白な そして不自然な
自然の果て
そのものであります
悪は降り続く
下を見てもその下にも下
薬吸って歯の溶けてるいつかの同級生とか
都落ち 首つった誰かとか
街路 空 風 風 風
ビル 製鉄所 金属店 スーパマーケット
コンビニエンスストア 警察 食堂
中学 高校 営業所 オフィス
ビル ビル ビル ビル
自由がある
ここに自由がある
常識 学歴 性別 生まれ 職業
精神 年齢 年収 友達 恋人 家族
縛られるな 縛られるな
ただ 社会的道徳だけは携えて
鳥になれ
鳥になれ
この空を飛べ