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番外編短編・2024年1月

「へえ、陰謀論って社会的孤立からはじまるのかー」


 紗江子は、たまたまそんな情報を見た。


 社会的孤立→共通の敵(DS、悪の組織など)→界隈で結束→さらに孤立。このループ……。


 紗江子は今は普通の主婦だが、カルトにいた事もあり、他人事ではない。手法も全く同じというのも何とも言えない。後で知った事だが、当時の教祖はわざと変な修行をさせ、信者たちが孤立させる事を目指していたという。当時は、家族や友人、知人などに「論破」されていたものだが、教祖の手法にまんまと乗った形になる。後で親や友人にも謝罪されたが、当時のどんどん孤立して孤独になっていく経緯を思い出すと、トラウマレベルで嫌なものだった。


「そういえばお隣のレイコさんも陰謀界隈のインフルエンサーだっけ?」


 レイコとは最近は近所付き合いもなく、逆に「近づくな」と睨まれる事も多かったが、居た堪れない。


 とりあえずレイコに話しかけたりしてみるか。


 たぶん、こう言った人への特効薬は科学的な事を言って論破し、排除する事ではない。それは逆効果だ。人は正論ではなく、愛でしか救えないのだ。


 それに今は正月だ。普通は家族と一緒にいるものだが、一人でいるレイコを見ていたら、逆にこっちが嫌な気分になってきた。


「レイコさん、あけましておめでとう! 今年もよろしくお願いしますね!」


 紗江子は、彼女に話しかけていた。

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