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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

漆黒の灯火

作者: 冷蔵庫

今日の夢で見た内容ほぼそのままです。

この物語はフィクションであり、実在の人物や団体などとは一切関係ありません。

俺はしがない大学生。今日はとある発表会の為、大学に来ている。


「何でも発表会」


名前の通り、自分らで作り上げたものなら何でもOKというぶっ飛んだ発表会だ。

しかし、そんな卒論みたいな話を三日で仕上げろと言われて黙っていない学生も多い。

無論、俺達もその一人だ。


「こんなん出来るかよ!」


チームメイトのコウタが思わず弱音を吐く。そう、当日にして未だ、テーマすらも決まっていないのである。

そんな時に偶然、俺達の研究室に一人の女性が迷い込んできた。


大学で一番の美少女、ミユちゃんだ。


理由は分からない。知る術を自らの手で奪ったとも言える。

何故ならミユは目の前で横たわっていたからだ。そして俺の右手にはスタンガン。


…やってしまったのだ。


締め切りに追われて正常な判断を失いかけていた俺達にとって、女の香りは引き金だった。

倒れているミユのスカートから顔を出す太ももに目を奪われ、思わず涎が出てしまう。


「閃いた!」


コウタがいきなり口を開く。こんな状況で一体何を閃いたというのか。

そう問い詰めるより先にコウタは続ける。


「ミユちゃんのラブドールを作ろう!」


その話は至って単純だった。

みんなのアイドルであるミユちゃんの裸体を数値化し、3Dモデルにして実体化させるというものだ。

幸い、コウタはモデリングの技術には長けていた。


普通に考えておかしな話だが、迫る締め切りと横たわる女を目の当たりにしていたらそれが最善策のように思えてしまったのだ。


コウタは手馴れた作業でミユの身体を数値化していく。

俺は特にする事も無かったので、気を失っているミユの裸体を黙って堪能する事にした。


「出来た!」


沈黙を破ったのはコウタだった。

まるで本物みたいなラブドールのミユが大事そうに抱えられていた。


まだ30分も経っていないように思えたが、おっぱいに熱中している内に2時間も経過していたのだ。


そして、それは発表の時間が来てしまったことを示していた。

俺達は裸体のミユを放置したまま、急いで会場へと向かった。


会場は小さな講義室だった。

そして、それはその発表会の規模の小ささを物語っていた。


急いで周りを見渡す。周りの学生の手には可愛げのある発明品ばかりだ。

着々と発表が進んでいく中、俺達がしてしまった事の重大さがより明確なものへと変わっていく。


「次はE班~」


教員の言葉に、思わず肩が震えてしまった。

…ついに、俺達の番が来てしまったのだ。


「ま、もしスベったら冷蔵庫が面白い事言ってよ」


コウタは無責任な言葉を言い放ち、前へ歩いていく。

一番の仲間が一番の敵になってしまった悲しみを胸に、俺はその後に続いた。


…どれだけの時間が経ったのだろう。


俺達の発表が終わると同時に講義も終了時間を迎えた。

スベったのかどうかすら分からない。

ただ、意識がハッキリとした頃には、講義室は既に閑散としていた。


しかし、発表が発表なだけに、タダでは済ませてもらえないようだ。


「ねえお冷、あれ何?」


講義室を出ようとする俺を、アンナは呼び止めた。

アンナは俺のクラスメイトで、人生三周目と言われるほどに落ち着いている女子だ。この日を除いては。


「自分がした事分かってんの?」


アンナは満面の笑みでゆっくりと歩み寄ってくる。

その目は殺意に満ち溢れていた。


いつの間にかコウタはいなくなっていた。とっくに逃げたのだろうか。

そんな事を考えている内に、俺の視界は暗闇に包まれた。


布を被せられたのか?

状況を理解する間もなく、脇腹に激痛が走る。


「ッグァ!」


刺された。何かで。


「可愛い声出してどうしちゃったのかな~?」


頭上からアンナの声がする。

殺される。殺される。殺される…!


布が作り出す僅かな隙間から差し込む光に、俺は必死に手を伸ばした。

そして、勢いよくそれを引き剥がした。


アンナの手に握られていたのはカッターナイフ。

急に立ち上がってフラついている俺に、休みも与えずそれは近付いてきた。


「ゥグゥッ!」


またもや激痛が走る。決死の思いで、アンナの腕を掴んだ。


「え?」


力では俺の方が上だ。

困惑するアンナからカッターを奪い取ると、それを首筋に突き刺した。

俺はフラついた勢いでそのままもたれかかり、アンナを押し倒す。


倒れたアンナの腹部に何度もカッターを突き刺した。

何度も。

何度も。


講義室はすぐさまパニックになった。あらゆる悲鳴が飛び交っている。


…俺は、人を殺したんだ。


目の前に横たわる死体を見て、俺はそう感じた。

ミユのおっぱいを揉んだ時のような温もりは、もうそこには無かった。


何人かの生徒は俺を取り押さえようと周りを囲んでいた。

しかし、俺の目にはもうそれはただの肉塊にしか見えなかった。


「うおおおおぉぉぉぉ!」


ガタイの良い男が先陣を切って走り出す。


「うるさいな」


俺はカッターで彼の両目を一裂きすると、怯んだ身体に蹴りを入れる。

男は崩れ落ち、周りの連中を巻き込んで倒れた。


あっさりと崩れた包囲網の隙間を駆け抜けて講義室を出る。

ゾンビのように群がってくる奴らを尻目に、俺は廊下の窓を身体で突き破った。


知らない内に夜になっていた。

ここは七階。空飛ぶ俺を捕まえられる者は誰もいなかった。

このまま大学を脱出して一安心と思いきや、ワイヤー使いの能力者と遭遇して異能バトルが始まります。

無事に倒し、カッターと奪ったワイヤーを組み合わせた鎖鎌のような武器を手に物語は始まります。


第一話ではコロナウイルスの蔓延を阻止するプロジェクトが政府によって動き出します。

しかし、それを守らずに自分の都合で好き勝手していたおじさんがダークヒーローの目に付き、路地裏で命を狙われます。もちろんおじさんは泣きながら命乞いをしますが、その中に一つだけ、ダークヒーローの心を揺さぶる事情がありました。結局、ダークヒーローは命は奪わずに颯爽と去っていきます。その理由とは一体…!?気になる第一話、乞うご期待ください(書くとは言ってない)

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