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07.魔法適正

1


「かなりでかいな……」


 朝食を済ませてケーナちゃんと一緒に街へ繰り出された俺は、大通りに出て感動した。

 だってさ、今まではラノベとかアニメとかでしか見れなかったような景色が目の前に広がってるって考えたらさ、わくわくしない!? 少なくとも俺はわくわくしてる。

 オラわくわくすっぞ、コラァ!


「目の前に見えている建物、あれが魔法技術研究所ですよ」


 そう言って紹介された建物、それは現世で言うところの聖堂のような見た目をしていて、かなり大きかった。


「ここでサイエンさんの魔法適性を判断するんです」


 なるほどな。

 さて、そうなってくると気になってくるのは魔法のレベルなんだが、どのくらいなんですかね?

 希望としては、この世界での高位術者ぐらいの適性を所望する。

 館内に入ると、どこかで見覚えのある茶髪で青い瞳の獣耳少女が出迎えてくれた。


「あ! ケーナちゃん! 今日は何しに来たの?」


 嬉しそうに微笑みながら話しかけている姿が実にかわいらしい。

 しっぽをすごい勢いで振ってるの、面白いな。

 ちょっと触ってみようか。

 いやいやいや、ダメだろ、常識的に考えて。


「あれ? シトロンちゃん? 今日は使い魔のサイエンさんの魔法適正を測りに来たの」


 ……ダメだ、あのゆらゆら揺れるしっぽを見ているとにぎにぎしたい衝動に駆られる……ッ!

 おのれ、シトロンちゃんめ……ッ!


「そうだったんだぁ~。それじゃ、手続きしてくホォォォォオオア!?」


 あぁ~、すっごい毛がふわふわしてて気持ちぃ~。

 これは永遠ににぎにぎしていたいですな。


「え!? シトロンちゃん急にカンフーマスターみたいな声出してどうしたの? ってえええええ!? ちょっ、サイエンさん、離れて!」


 ああぁ、俺のふわふわ……。


「何残念そうな顔してるんですか!」

「いや、ごめん。つい握りたい衝動に駆られて、よくぼうをおさえられなかった。……ほら、あのゆらゆら揺れるしっぽを見てると、ね」

「もう、やめてください! ……わからなくもないですけど、まずシトロンちゃんに謝ってください!」

「ホントにごめん。申し訳ないです」


 他意はない。許してほしい。


「……んもう、なにするとですか! こんなの、ケーナちゃんの使い魔さんやなかったら蹴っ飛ばして警察ば突き出しとるとですよ?」


 ん?

 あんまし知らない方言だ。九州弁か?

 すっごい珍しいな。

 普通こういう異世界系の方言と言ったら関西弁みたいなとこあるけど。


「ちょ、シトロンちゃん、落ち着いて! いつものよくわからないしゃべり方、出てる!」

「あっ、ごめん。……とにかく、こんなことは次からしないでくださいね? 触るとしても、断りを入れてください!」


 あっ、言えば触らしてくれるんだ。やったね。


「はい、すいません」

「うん。それじゃあケーナちゃん、私は向こう行ってくるから、使い魔さん検査場まで連れてってあげて?」

「はーい。それじゃあ、またね」


 なんとも仲良さげだな。

 俺もシトロンちゃんと、そしてケーナちゃんと仲良くなりたいぜ。


「それじゃあ行きますよ、サイエンさん」


 ケーナちゃん自体はそんな怒ってるわけでもなさそう。

 よかった。


2


 ケーナちゃんに連れられ検査場にやってきて、数分間待つとそこに何やら水晶のようなものが現れた。


「それじゃあ、まず大まかに魔法のことについて説明しますね。この世界には火、水、土、風の基本四属性と、光、闇の特殊二属性を合わせた合計六属性の魔法があります。基本はこの基本四属性に適性が現れるので、世の中の魔法はこの基本四属性が多い、ということになります」

「なるほど」

「また、魔法というのは体内にある魔力を使用して発動するんですが、その魔力は生まれた時点で限界保有量が決まっており、それ以上に魔力をためることはできません。自然回復するので、次の日にはまた同じように魔法が使えるのですが、保有量限界まで魔法を行使するようなことがあると、所謂ガス欠の様な状態になってしまいます。今回はこの属性と魔力保有量を調べていきます」

「分かった」


 俺の前にシトロンちゃんが立ち、得意げに魔法の説明をする。

 聞いた感じだと特殊二属性の魔法の使い手はあんまりいないみたいだな。

 もしや、これは光か闇のどっちか、若しくはその六属性すべてにあてはならない新種の適性が発現するのでは!?

 そして、その魔力保有量はこの世界最大とか!?

 異世界転生されてるわけだから、それぐらいあってもおかしくねぇよなぁ!?


「それじゃあサイエンさん、この水晶に掌を当てて、掌に気を込める感じでやってみてください」

「はいよ」


 俺は言われた通りに掌を当て、何かを水晶に流し込むイメージをする。

 暫くすると水晶がきらきらと光り始め、俺の適性を球体内に示した。

 さてさて、結果は……?


「えっ、これは……!?」

「すごい……、こんな奇跡ってあるんですね……」


 うん、反応見た限り、俺のチートはほぼ確定したな。

 やったぜ異世界、ありがとう、異世界!


「それで、結果はどうだったんだい?」


 俺は声を若干イケボにしつつ、二人に話しかける。


「サイエンさんすごいですよ! 火属性にかなりの適性があり、魔力保有量は火属性術者の平均値ぴったしです!」

「……え?」


 ……、つまり、どうゆうこと?

異世界無双系だと思ったかい?

……残念だったな、トリックだよ

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