別行動
レデリックさんのイメージが良い人そうからやばい奴に変わった後、メイドさんに案内されて城の食堂で豪華な夕飯を食べた後、1人1人個人部屋に通された。
今日は休んで、明日から勇者として戦闘訓練が始まるらしい。
それにしても俺は今後が不安だ。
このステータスじゃ多分戦闘としては俺は無力だろう、そうなると他に役に立つ方法を考えないといけないな。
火魔法を使ってみるか?いや、使ったことがないものを説明もなしに使うなんて危険だな。
詳しく考えるのは明日の訓練をし始めてからだな。
とりあえず、今日は色々なことがあったから疲れたな。寝よう、ベッドは意外にもふかふかだ。
おやすみなさい。
……コン、コンコン
…扉を叩く音……。
んん、朝か?今何時なんだ?
「はぁ~い」
「おはようございます、朝食の支度が出来ました。食堂にお越しください」
「わかりました。すぐ行きます」
俺がそう言うとメイドさんはいなくなったのであろう、静かになった。
俺は昨日支給された服に着替えると部屋を出る。
昨日の夕飯を食べた食堂に行くと、まだ来てない人がいるんだろう空いている席が目立つ。
朝食は少し硬いパンとスープと肉の照り焼きみたいなの。何の肉かはわからないが、美味しかった。
少ない感じだがこれから訓練だから食べ過ぎると動けなくなるから妥当だろう。
朝食を食べて少し休んだ後、城の訓練場に向かう。
その途中でティアリスさんとレデリックさんが話している。
どうするか?俺は多分勇者ではないはずだ。2人に詳しく話して今後の事を相談してみよう。
もしかしたら、勇者じゃないからこの城から出ていけとか言われるかもしれないけど、俺だけじゃこの状況では動けない。
「すみません」
「ん?あっ!おはようございます、勇者様」
「おはようございます、今日からよろしくな」
「あの、その事で相談があるんですけど、とりあえず俺のステータスを見てください」
俺はステータスカードをティアリスさんに渡す。
「ステータスですか?何かわからない所がありました…えっ!平民!?どうして??」
「どうしたんですかティアリス様?」
ティアリスさんが持っているステータスカードをレデリックさんが覗き込む。
「ん?職業が平民でスキルが火魔法Ⅰだけ?どういうことだ?」
「これはどういうことなんでしょうか?」
「実は…」
困惑している2人に俺が元の世界での環境や実力を細かく説明し、そして転移する時の事も説明した。
「魔法陣が1つに…」
「そういうことはありますから不思議な事ではないな、つまり君は勇者様方の転移に巻き込まれてしまったということか」
「そういうことですね」
「どうしましょう…戦闘職じゃない人が戦闘訓練なんて辛いはずです。レデリックはどう思う?」
「ステータスを見る限り、これでは厳しいですな」
やはりそうだよな。
「じゃあ、1つ提案してもいいですか?」
俺は1つ考えていた事を伝える。
「この城、もしくはこの国の中で本が多い所があれば教えてください。まずは、そこでこの世界の色々な事を勉強してから訓練に参加したいです」
「確かに知識があった方がいいですね」
「そうだな、魔法の相性など座学も訓練に組み込むつもりでしたがこうなっては君は別でした方がいいだろう」
「はい、できればお願いします」
「では、私が案内します。レデリック、後はよろしくお願いします」
「わかりました」
そう言ってレデリックさんは先に行ってしまった。
「それではえっと…」
「そういえば、自己紹介してないですね。俺はシュウって言います。」
「シュウさんですね。よろしくお願いします。」
「こちらこそよろしくお願いします。」
お互い自己紹介し、ティアリスさんに付いていく。
「柊ちゃん、ティアリスさんとどこに行くんだろう?」
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