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初代勇者を腕に  作者: 雪羅
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番外編 アウレーテ編 追求

気が付いたらPVが3,000,000アクセスを突破していました!

皆様、いつも読んで下さってありがとうございます。

俺の言葉を聞いたアウレーテさんが、驚いた表情で俺の事を見てくる。

俺はそんなアウレーテさんに、


「アウレーテさん、貴女の努力は無意味なんかじゃないです。現に、俺は貴女の育てて作ったお茶を飲んで美味しいと思いました。これは、村が平穏になっても必要なモノだと思います。それに、アウレーテさんって慎重と言いますか、几帳面と言いますか、真面目じゃないですか。今お茶に使ったハーブ以外にも、数種類の薬草やハーブを育ててるんじゃないですか?」


アウレーテさんの今までの積み重ねが大事かを伝えて、更に質問をしてみる。

すると、


「は、はい。薬草はアルさんとマナミさんと相談して、ハーブはエルネットさんとリザベルトさんとルリィさんに相談して、私達の世界とこの世界に共通して生えているモノを選びました。それと、村の資金を増やすために香木を売ろうと思って、今リーシャさんとレイカさんに相談しています。ルネリアの水の魔石でも資金は増やせると思うけど、他の魔法使いに敵対するのはこれからの事を考えると良くないから、田舎の利点を生かした資金の集め方が良いと思って。…でも、最初は自分1人でやろうとして痛い目に遭いました…。香木になる様な木を探してたり大変で…。それでリーシャさんとレイカさんに相談しました」


アウレーテさんが俺の質問にそう答える。

驚いた、まさかそこまで色々と考えているなんて…。

それに、結構色んな人に相談しているんだな。

俺がそう思ってアウレーテさんを見ていると、


「今度、良かったら一緒に香木の香りを試してみませんか?」


アウレーテさんがそう聞いてくる。

香木、存在自体は知っているが今まで身近にあった物では無かったからな。


「ありがとうございます。よろしくお願いします」


俺は頭を下げてアウレーテさんにお礼を言う。

すると、


「はい!次までにとっても良い香りの木を探しておきますね!」


アウレーテさんが笑顔でそう言ってくれる。

こう思うと、アウレーテさんとこうやって何かの約束をする事、初めてなんじゃないか?

アウレーテさんとは普段から話していたが、彼女と話す時はルネリアとヨハナさんが大体一緒にいたし、会話も今日は何をしていたかとか、普通の会話程度だった。

改めて考えると、アウレーテさんの好きな事とかあまり知らない。

面倒見が良いお姉さんって感じで、家事は全て出来る。

基本的にはルネリアとヨハナさんと一緒にいる機会が多いが、他の皆とも一緒にいる所を見た事がある。

あとは…あまり知らないな。

趣味とか、好きな事とか全然知らないな。

俺はそう思い、


「アウレーテさん、この後時間ってありますか?」


アウレーテさんにそう聞いてみる。

すると、アウレーテさんは俺の突然の言葉にキョトンとしながらも、


「は、はい。大丈夫ですけど」


そう答えてくれる。


「じゃあこれから、街に行きませんか?丁度今日は賑やかになってますし、楽しめると思いますよ」


俺がアウレーテさんにそう伝えると、


「そ、そんな!わ、私がシュウさんとですか?」


何故か慌てている様に動きがアワアワし出すアウレーテさん。

もしかして、人混みとか苦手なのかな?

俺はそう考え、


「すみません。人混みは苦手ですか?」


アウレーテさんにそう聞いてみる。

すると、


「い、いえ!そんな事ないです!普通くらいですよ!」


何故か慌ててそう答えるアウレーテさん。

いったいどうしたのだろうか?

俺がそう思っていると、


「…良いのでしょうか?」


アウレーテさんがモジモジしながら俺にそう聞いてくる。


「何がですか?」


俺がそう聞き返すと、アウレーテさんは少し周りに視線を泳がせてから、


「シュウさんと2人で出掛けても、良いのでしょうか?」


俺にそう言ってきた。

そんな事、良いに決まっている。

俺はアウレーテさんの問いにそう思い、


「全然大丈夫ですよ。むしろ、俺とアウレーテさんが一緒に出掛けて悪いと言う人なんていないと思いますよ」


そう答えると、アウレーテさんが少し苦笑しながら、


「…ヨハナが、2人っきりだと怒るんじゃないですか?」


そう言ってきて、俺は思わず街でこれからアウレーテさんと一緒に街へ行ってヨハナさんに出くわした時の事を想像する…。

……あぁ、確かにヨハナさんは怒りそうだ。

ヨハナさんは、ルネリアとアウレーテさんとカーヤさんと2人で出掛けると、少し怒ってしまう。

怒ると言っても厳しく怒ってくる訳では無く、拗ねてしまう感じだ。

俺がそう思っていると、


「ふふ、ヨハナは負けず嫌いですからね」


アウレーテさんがクスクスと笑いながらそう言ってくる。

負けず嫌い…と言うのかアレは?

俺がアウレーテさんの言葉に疑問を感じていると、


「ヨハナは素直じゃないですから。本当は自分も一緒に行きたいか、シュウさんと2人で出掛けたいんですよ。本当ならルネリアの様に、素直に甘えたいと思っているんですよ」


アウレーテさんがヨハナさんの事を教えてくれる。

ヨハナさんが、ルネリアの様に甘えたいと思っているのだろうか?

少し想像が出来ない…。

俺がそう思っていると、


「今度、ヨハナにもどこか出かけようと誘って下さい。恥ずかしがって強い言葉を言うと思いますが、絶対に行こうとするはずですから」


アウレーテさんが笑顔でそう言ってくる。

アウレーテさんがここまで言うんだ、今度ヨハナさんを誘ってみよう。

俺はそう思いつつ、


「それで、今俺が誘っているアウレーテさんは一緒に出掛けてくれないんですか?」


アウレーテさんにそう言ってみる。

すると、


「じゃ、じゃあお言葉に甘えて、一緒に出掛けたいです」


アウレーテさんが顔を少し赤くしてそう言ってくれる。

良かった、ここで断られたらどうしようかと思った。

その後俺達は軽く準備を済ませた後、戸締まりをして屋敷を出発した。

サンレアンの町はいつも以上に盛り上がり、露店もいつもより多かった様に思えた。

そして、アウレーテさんと一緒に露店の食べ物を食べたりして楽しんだ。

普段では見れないアウレーテさんの様々な表情を見る事が出来て、俺はとても嬉しかった。

いつもなら落ち着いているアウレーテさんが、頬に食べ物のタレを付けて恥ずかしがったりしている表情をするのを見た時は、とてもドキッとした。

そうしてアウレーテさんと過ごして、これからはもっと複数人では無く2人っきりで出掛ける事を増やそうと思った。

……ちなみにヨハナさんに、アウレーテさんと一緒にいた所を見つかり追いかけられたのだが、今日は2人で過ごすと決めたからヨハナさんに謝って、アウレーテさんをお姫様抱っこして逃げた。

その日の夜、ズルいと皆に迫られた時に次2人で出掛ける時はお姫様抱っこをする事を約束させられたのは、嬉しい気持ちとどういう状況でお姫様抱っこをすれば良いのかと悩み、少し複雑だったのは内緒だ。


読んで下さった皆様、ありがとうございます!

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