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初代勇者を腕に  作者: 雪羅
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狂勇者

早急に書いたので読みにくいと思います。

すみません。

6人で訓練場までやって来た。


「はぁぁぁぁ!!」

「あぁぁぁぁ!!」


訓練場に響き渡る女性の大きな声が聞こえた。

声が聞こえた方を見ると、東桜寺先輩と姉さんが模擬戦をしているのか魔法を使ったりしている。

先輩は綺麗な黒髪をポニーテールにしている。

とても似合っている。

問題は姉さんの方だ。

姉さんは体から黒いオーラみたいなものが体から出ている。

どういうことだ?


『どちらがレイカさん?』

『黒髪を縛っている方だよ。ちなみになんか黒いオーラを出してるのが俺の姉さんなんだ』

『どちらも勇者としての資質があるわ。ただ、シュウのお姉さんは凄いことしてるわね』

『え?』

『あの黒いのが体から出ているのは精神異常の暴走っていう状態よ。体中、激痛に襲われているはず』


そんな…早く助けないと!

そう思い、2人の所へ走ろうとした時俺は見てしまった…。

体中激痛に襲われているはずなのに、姉さんの顔が恍惚な顔をしているのを…。


「まず、あそこで模擬戦をしているお二方です。両名ともとても強いです。俺もそろそろ負けてしまいますなぁ~」


レデリックさんが笑いながら先輩と姉さんの事を紹介している。


「あと、あそこに1人…。見えますか?」


レデリックさんが指さす方向を見るが、人型に加工された木材が7つ立っているだけでそこには誰もいない。


「誰もいないじゃん」


コレットさんがそう言う。

俺にも何も見えない。


『いるわよ。速いのよ』

『速い?』


リーシャには見えているようで、俺に説明してくれる。

だが、目を凝らして見ても俺には見えない…。

だが、瞬間木材の1つが真っ二つ切断された。


「どういうこと?」


コレットさんが声を出す。

俺もコレットさんの意見に賛成だ。

俺がそんな事を思ってる間に残っている6つの木材も切断された。

そして、そこに突然現れたのは息切れしながらナイフを逆手持ちしている春乃だった。


『あの子、加速魔法と風魔法の同時使用で凄い加速をしているのよ。普通の人には見えないわ』


リーシャが説明してくれる。

春乃って運動があんまりできなかったはずなんだが、あの戦い方だとこけたりするんじゃないか?

俺がそんな事を思っていると、3人がピタリと止まった。

どうしたんだろう?

瞬間、3人はバッとこちらを向く。

俺以外の5人も何だ何だと話している。

そして、こちらをガン見している3人が、


「柊ちゃんの匂いがする…」

「…柊の匂いがする…」

「お兄ちゃんの匂いがする」


そう言った。


『ちょっとリーシャ!?魔法が効いてないんだけど!?』

『人相手に匂いまでは誤魔化さなかったのよ!まさか匂いに反応するなんて!?』


リーシャが珍しく慌てている。


『幻惑…今度は匂いも変えたから大丈夫よ…たぶん』


リーシャがこんなに自信無く言うのも珍しい。

すると、3人がキョロキョロし始める。


「「「匂いが消えた」」」


3人が同時に言う。


『『ほっ…』』


安心した。

というか、3人とも何で匂いで俺の事を察したんだ?

俺って匂いが強いのかな?

さっきとは違う意味で不安になってきた。


『シュウの匂い私は好きよ』


リーシャの言葉に照れる。


「「「イラッ」」」


3人から変な声が聞こえたが気にしないでおこう。

すると、3人は俺達にやっと気付いたようで、こちらに向かってくる。


「お疲れ様です勇者様」


レデリックさんが3人に声を掛ける。


「ありがとうございます。そちらの方達は?」


先輩が俺とコレットさん、エルミールさんを見て聞いてくる。


「私はコレット・サンレアン。お姉様の妹です、勇者様」

「私はエルミールと申します。コレット様のメイド兼騎士をしています」


2人は自己紹介をする。

それに答えるように先輩と姉さん、春乃が挨拶をして自己紹介している。


「そして、こちらが私達の護衛をしてくださった冒険者のシュウさんです」


エルミールさんがまた、俺の紹介をしてしまう。

お願いだから自分で自己紹介させて欲しい。


「「「シュウ??」」」


3人が首を傾げながら俺の方を見てくる。


「初めまして勇者様。冒険者のシュウと言います」


挨拶をすると、先輩達も挨拶をしてくれる。

最初はどうなるかと思っていたが、リーシャの魔法のお陰で何とかなった。


「シュウさんはとても強いらしいんです。そうですよねエルミール?」

「はい、勇者様の力になるかもしれません」


エルミールさんは何気に俺を信頼してくれているんだろう。

でも、せめて俺に相談してほしいなぁ。


「じゃあ、質問しても良いですか?」


春乃が俺に聞いてくる。


『どうしよう…』

『私に任せて!』

『本当にいつもありがとうリーシャ』


リーシャが質問に答えてくれるようだ。


「相性が悪い魔法でも同時使用できますか?例えば火と水とか」


『できるけどお勧めはしないわ。効率が悪いの』


リーシャが言っている事を春乃に伝える。

春乃は頷いた後、何かを考えているのか難しい顔をしている。


「私も聞きたい事があるの」


今度は先輩が聞いてくる。


「何ですか?」

「貴方はカイエンヌ洞窟の攻略は出来ますか?」


これは難しい事を聞いてくるな先輩は…。

リーシャがいてくれるなら多分簡単に攻略出来るだろう。

だが、今は出来ればしたくない。

まだ、先輩達と会うわけにはいかない。


「俺には、今はできないと思う」

「では、私達が強くなって攻略する時に貴方に護衛の依頼したいのでその時はよろしくお願いします」

「何故俺に?」

「お姫様の護衛の方に実力を認められているんです。それ程強いのでしょう?」


ハードル上げ過ぎですよ先輩…。


「俺も勇者様と同じ意見だ!だから俺と戦わないか?というかやろう!」


レデリックさんが大きな声でそう言った。

この人は…。


「いえ、えん…」

「いいでしょう。シュウさんと騎士団団長レデリックの模擬戦を許可しましょう」


エルミールさん!?


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