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その後俺は秋沙姉を担いで空の駆ける。
「…これが憧れのお姫様抱っこ…」
それにしても、秋沙姉ってこんなに軽かったんだな…。
それからすぐに俺と秋沙姉は家に着いた。
すると、ここでも破壊音がする…。
「何やってるんだ皆…」
俺がそう呟いて家の扉を開けると、
「おかえりなさいませ、ご主人様」
「おかえりなさいませ、シュウさん」
ルリィとエルミールさんが出迎えてくれる。
「ただいま」
「…ただいま」
俺と秋沙姉が同時にそう言うと、
「お2人共ご一緒だったんですか?」
ルリィが聞いてくる。
「たまたま…」
「西地区で会った」
俺が説明しようとすると、秋沙姉がそう言う。
秋沙姉の言葉を聞いた瞬間、エルミールさんの瞳が光ったのを感じる…。
「西地区…ですか。なるほど、そうですか」
エルミールさんが何やら自己完結する…。
「それでシュウさん?西地区で何をしていたんですか?」
「あの、普通に西地区に行ったことが無かったから行ってみようと思って…」
「…女の子4人と一緒にいた」
エルミールさんの質問に、素直に答えようとすると、隣にいた秋沙姉がそう言う。
秋沙姉…、そんな事言われると俺がそういう事をしていたみたいに聞こえないかな?
「なるほど4人ですか…」
エルミールさんが秋沙姉の言葉を聞いて、俺の前まで歩いてくる…。
「ち、違うんだよエルミールさん」
「何がでしょうか?」
「西騎士団の仕事を少しだけ手伝っただけなんだよ。決してやましい事は無いんだよ」
俺が必死にそう言うと、
「…わかりました。後日、騎士団の者達に確認しておきます」
エルミールさんがそう言ってくれる。
良かった…、わかって貰えた。
俺はエルミールさんの言葉に安心した瞬間、
「ですが、皆様は納得して無いようです」
エルミールさんがそう言う。
瞬間、何やら嫌な気配が家の奥から感じる…。
今すぐ逃げたい…。
その後、家の奥から皆が一斉に飛び出してきて、俺は何の抵抗もせずに捕まった…。
それから俺は、皆に囲まれて尋問を受けた。
皆俺が婦館に行ったんじゃないかと疑い、俺は秋沙姉に皆に俺とどこで出会ったのか言ってと言った。
その後、秋沙姉と俺の説明のおかげで何とか疑いは晴れた。
だが、今後1人で西地区に行く事は禁止されてしまった。
皆が言うには、何度も迫られてしまったら入店する可能性があるらしい。
俺はそこまで意志は弱くないと思うのだが…。
そんな事があったりして、今は寝る準備になったのだが…。
「何これ?」
俺の開けた扉の先には、普通のベッドの何倍もある大きさのベッドが置いてある。
しかも…。
「これ…部屋が広くない?」
見た感じ、完全に部屋2つ分の広さがある。
もしかして、家に帰って来た時に聞こえた破壊音って、部屋の壁を破壊した音だったのか…。
部屋に入り、ベッドに触ると、もっふもふだ!
今まで寝ていたベッドがと比べ物にならないくらい柔らかい…。
俺はおそるおそるベッドに乗ってみると、ふかふかの柔らかさの中に低反発がある…。
どうしたらこんなものを作れるんだ?
俺がそう思っていると、
「シュウ~!」
後ろからリーシャに抱き付かれる。
「どう?頑張って作ったのよ!」
「う、うん。凄い気持ち良いよ」
「これで…色々できるわね…」
リーシャの質問に答えると、リーシャが俺の耳元でそう囁く。
それと同時に、リーシャはより俺にくっ付いてくる。
柔らかいモノが背中に当たり、ゾクッとする。
勿論、嫌な方の感じではなく、性的にだ…。
だが、流石にこれから皆が来るから、リーシャとそういう事はしない。
下手をすると、怜華さんと秋沙姉が混ざろうとしてきそうだ…。
俺は皆の事を大切な人だと思っているが、まだそういう関係になるのは…少し早い様な気がする…。
ヘタレているのは自覚があるが、まだ俺には無理そうだ。
キスならできるのだが、そこから先に進めない…。
男として、情けない…。
俺がそう思っていると、
「大丈夫よシュウ。皆わかってくれてるから」
リーシャが俺の気持ちを読んでそう言う。
「ありがとうリーシャ」
俺がお礼を言うと、
「ううん。でも…いつまでも待たせたら、向こうから襲ってくるわよ」
リーシャがそう言う。
俺はリーシャの言葉に苦笑しながら、
「そうかも」
そう言う。
こう思うと、リーシャと二人っきりなのも久しぶりだと感じる。
落ち着くな…、みんなと一緒なのも凄く良い時間なのだが、リーシャと2人でいる時間も良い。
2人で何も話す事なくしばらく静かにくっ付いていると、
「さっぱりしたぜ~」
「アルさんはどうして大きいんですか?」
「春乃…今からじゃ間に合わないよ…」
アルと春乃、真海ちゃんの声が聞こえる。
どうやら3人がお風呂から出てきたみたいだ。
「シュウ、またくっ付きましょうね」
耳元でリーシャがそう囁く。
「うん」
俺もリーシャにだけ聞こえる様に、小さく返事をする。
俺が返事をすると、リーシャが背中から離れる。
背中のぬくもりが無くなり、少し寂しく思っていると、
「ん?シュウとリーシャしかいないのか?」
アルが部屋に入ってそう聞いてくる。
「そうよ。私もさっき来たばかりだし」
「3人は今お風呂入ってたの?」
アルの質問にリーシャが答えて、俺が3人に質問する。
「そうだぞ。それよりシュウ、春乃をどうにかしろ!風呂の度にオレの胸見てきて涙目になるんだぞ」
「だって!だってアルさんのおっぱいが大きいんだもん~!!」
「春乃!?落ち着いて…どうどう…」
春乃が突然大声でそう叫び、真海ちゃんが落ち着かせようとしてくれる。
「その、兄としてごめんなさい」
俺はアルにそう言って、春乃の傍に行く。
「春乃…人の胸をガン見するのは失礼だよ」
俺がそう言うと、
「うぅ…お兄ちゃん」
春乃が俺を見てくる。
そして、
「お兄ちゃんは、おっきいのとちっさいのどっちが良いの?」
俺にとんでもない質問をしてくる…。
「おっ!それは聞きたいな」
「そうね。シュウの好みは妻として把握しておかないと」
何故かウキウキ顔のリーシャとアル…。
「私も気になりますね。柊先輩はどっちが良いんですか?私は春乃よりはありますよ。形も色も抜群だと自負してますよ」
そして、地味に春乃を傷つけながらそう言う真海ちゃん…。
春乃が床に沈む…。
「女性の素敵さは、胸で決める者じゃないよ。俺はどんな大きさでも、皆の事が好きだから」
俺がそう言うと、
「逃げましたね…」
真海ちゃんが、ボソッとそう言った…。
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