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初代勇者を腕に  作者: 雪羅
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初代勇者VS狂勇者達

周りを見ると、少し離れた所に見覚えがある禍々しい木が見えた。

どうやらここは…、前に俺が修行していた森のようだ…。


「一瞬で…凄いわね」


先輩も驚いてそう呟いている。

他の皆も辺りを見渡している。


「さっ、始めましょ?皆は下がってて」


リーシャがそう言うと、先輩と姉さんと春乃以外は離れて所に歩いていく。

俺はアルの所に行き、


「大丈夫かな?」


アルにそう聞く。


「大丈夫だろ?リーシャだって怒っている訳ではないようだし。普通に戦って終わるだろう」


俺の質問にアルがそう答えると、


「多分、先輩達はリリアーナさんに負けても諦めないと思いますよ」


俺とアルが話している所に結城さんがやって来た。


「どういう事結城さん?」


俺は結城さんの言葉にそう聞く。


「葉山先輩は怜華先輩や秋沙先輩と春乃の事を分かって無いです。あの3人が先輩の事を諦めるとは思いません。どこまでも付いて行くと思います。春乃なんか先輩のストーキングまでしてたんですから」

「春乃が?そんな事しないでしょ」


俺が結城さんの言葉を否定すると、結城さんがやれやれといった様な動きをする。


「先輩は甘く見過ぎです」


結城さんがそう言った瞬間、


「始まるぞ」


アルがそう呟いた。

瞬間、激しい衝突音が聞こえる。

見ると、リーシャが姉さんと剣を交わしている。

リーシャは少し好戦的な笑みをしながら剣を振るっているが、姉さんは完全に本気だ。

表情も集中しているし、何よりスキルで体から黒い靄の様な物が出ている。

リーシャと姉さんが戦っていると、リーシャの後ろに一瞬で春乃が現れる!

リーシャの背中に斬りかかる春乃だが、リーシャが魔法を使って春乃の斬撃を回避する。

更に先輩が鎖をリーシャに伸ばして、リーシャを捕らえようとする。

だが、リーシャもそう簡単に捕まらないし、先輩の鎖をくぐり抜けて先輩に斬りかかるが、それを姉さんが受け止める。

3人はそれぞれの戦いをしているが、しっかりとお互いをサポートし合っている。

だが、やはりリーシャの方が戦術に様々な工夫がされており、3人と互角どころか押している。


「リリアーナさん、先輩達や春乃と普通に戦ってますね」

「まぁあいつだしな」


結城さんとアルが4人の戦いを見てそう言う。

リーシャは魔法を使っているが、高位魔法は使わないようだ。

どんなに3人が攻撃を仕掛けても、リーシャには当たらない。

どうやらリーシャは、3人を限界まで戦わせて体力を削るつもりのようだ。

すると、姉さんが魔法を解除する。

体から出ていた靄が消え、姉さんは荒い息を吐きながら深呼吸をして、呼吸を安定させると、


「覚醒!」


姉さんがまたスキルを使った様だ!

体に黒い模様が浮かび上がっている。


「秋沙先輩…完全に本気です」


結城さんがそう呟く。


「あのスキルはどういうものなの?」


俺はアルにそう聞くと、アルは姉さんを見ながら、


「覚醒は、暴走というスキルの更に上のスキルだ。暴走状態の時は、体に激痛が奔るが、常人を遥かに上回る身体能力になる。だが覚醒は、暴走とは違って常に体に激痛が奔る訳じゃねぇんだ。覚醒を解除した瞬間に、溜め込んでいた痛みが一気に襲ってくるがな。だが激痛が無い分、暴走の時よりも動きが良くなるからな」


そう説明してくれる。

確かに、さっきまでは凄く辛そうだけど嬉しそうだった姉さんが、今は真剣な表情でリーシャと斬り合っている。


「そういえば…春乃は?」


俺はそう言って、辺りを見渡すが春乃の姿が見当たらない。


「走り回ってるぞ。シュウは魔素の反応を見ればわかるぞ」


俺がキョロキョロしていると、アルがそう言ってくる。

俺は魔視を発動すると、淡い緑色が高速で動き回っている。

どうやら、春乃は加速魔法で走り回っているようだ。

春乃の加速魔法を見ると、ヤニックの加速魔法は遅く感じるな…。

俺がそう思った瞬間、リーシャの足元から鎖が出てきた!

流石のリーシャも、突然の事に鎖で足を固定されてしまった。

その隙を逃さず、姉さんと春乃が一斉にリーシャに攻撃していく。

そして、先輩が鎖を操作してリーシャの足元からどんどん体の方に鎖を伸ばしていく。

だが、リーシャも先輩の鎖を力尽くで引き千切ると、リーシャの姿が変わる。

その姿は、普段着ている普通の服ではなく、戦闘のための鎧姿だ。


「リーシャがあの姿になるなんて珍しいな」


リーシャの姿を見て、アルがそう声を出す。

その瞬間、地面が揺らぐ!

見ると、リーシャが魔法を使っているのが見える。

魔視で確認すると、4人が立っている所辺り一面がリーシャの魔法で黒く光っている…。


「何の魔法だ?」


俺がそう言うと、さっきまでリーシャに斬りかかっていた姉さんが地面に膝を付く。

加速魔法で色々な所を走り回っていた春乃は地面に叩き落とされた様に、地面に倒れている。

少し離れた所で魔法を使っていた先輩は、立ってはいるが足は震えており、立っているのがやっとのようだ。


「決着だな」


アルがそう言って戦っていた4人に近づく。

そして、


「もういいぞリーシャ!魔法を解除しろ!」


リーシャに向かって大声を出す。

リーシャはアルの言葉に従い魔法を解除すると、先輩と姉さんが地面に倒れる。

俺は慌てて先輩達の所に行くと、皆疲れ切っているようで意識が朦朧としている。


「大丈夫ですか?」

「勝てなかった…柊ちゃん」


先輩がそう言いながら、俺の頬を撫でてくる。

すると、


「天聖治癒!!」


結城さんが俺達の所に走ってきて、回復魔法を使ってくれる。

見る見るうちに先輩達は回復していく。

それから少し先輩達の側にいると、リーシャとアルが何やら話している姿が見える。

2人共真剣な表情で、リーシャは少し不安そうだ。

そんな2人を見ていると、2人が俺達の所に来る。

先輩達はリーシャに負けた所為か、リーシャから目を逸らす。

それを見ていたアルが少し笑って、


「負けたのが悔しいなら、何回でも戦えばいいじゃねえか!」


そう言った。

すると、先輩達がアルを見る。


「お前らはもっと強くなれる。オレがここに来たのは、魔神を倒すための力を手に入れさせるからだ!」


アルはそう言ってニヤリと笑う。


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