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初代勇者を腕に  作者: 雪羅
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魔波

今日は早めの投稿になります。

次回から少し視点が変わります。

翌日から、俺は狩りに勤しんだ。

ルリィは、俺の狩ってきた獲物をドンドン保存食にしていく。

リザベルトさんは長として村の皆に指示を出したりしている。

そして、リザベルトさんと一緒にエルネットさんも村の皆をまとめる為に頑張っている。

そんな日々が続きドンドン村の備蓄が十分になって来た時、リザベルトさんに手紙が届いた。

そこには、魔波が発生したと書いてあった。

手紙にはもう一つ魔波に関する事が書いてあり、それは、変異的は魔波であると説明文が書いてあった。

普通の魔波は、様々な魔物が次々と移動をするらしいのだが、今回の魔波は何でも統率されている様な移動をしているらしい。


『リーシャ、魔物が統率された動きをするのはあり得る?』

『魔物だけでは無理よ。出来るとしたらそれは、誰かが魔物を操っているのよ』


つまり…、魔波を利用して誰かが何かを企んでいるって事か…。

その後、俺達は戦闘の準備に入る。

戦えない人や、子供達を避難させ俺達は森の外に行く。

戦えるエルフの人達は森の外の配置に行き、そこで魔物が見えたら狼煙で知らせてもらえるようにしてある。

後は戦うだけだ。

それから数日、森の外で生活をする。




そして遂に、魔物の大群が見えた!


「遂に…」

「狼煙を上げて下さい!」

「は、はい!」


俺がエルフの人に指示を出して、煙が上がる。

後は、戦うだけだ。


『行くわよシュウ』

『頑張ろうねリーシャ』


俺とリーシャはそう言い、準備に入る。

俺が魔素を操り、魔素を纏う。

その間に、遠距離攻撃で周りのエルフの人達が攻撃しているが、魔物の数が多すぎてあまり効いていない様だ。


『シュウ、魔法を使うわ』

『わかった』


俺はリーシャに言われて右腕を前に出す。


『とっておきの魔法よ!猛極爆焔もうきょくばくえん!!』


リーシャが魔法を使った瞬間!

まるで太陽が落ちてきたかと錯覚してしまう程のとても大きな炎の塊が空から落ちてくる!

そして魔物の大群のど真ん中に落ち、凄まじい轟音を立てながら魔物達を消し飛ばす。

やがて炎が消えると、魔物の大群の真ん中がぽっかりと穴が開いていた。


「「「…………………」」」


その光景を見ていた俺とエルフの人達は呆然としてしまう…。

これ…リーシャ1人でも魔波を終わらせる事できるんじゃないか?

俺がそう思っていると、魔物の大群は進行を再開する。


「魔拳!そして、魔法剣・緋焔!」


俺が魔素を圧縮してリーシャを覆う。

そして、狩りをしている時にリーシャと話し合って決めた魔法剣の合図を言う。

緋焔ひえんは火魔法の魔法剣だ。


『炎珠』


リーシャが魔法を使って炎が噴き出す。

俺はそれと同時に魔素を操り、剣の形に形成する。

そして、こちらに向かってくる魔物の大群に俺は駆ける!

俺が魔物に向かって走っていると、後ろから援護攻撃が魔物の大群に飛んでいく。

数的に、他の所で見張りをしていたエルフの人達も合流した様だ。

俺は緋焔を振るう!

炎の斬撃が飛び、魔物に当たり燃やす。

更に緋焔を振るっていき、魔物を燃やして行くが、


「おいおい、こんなに強いのがいるなんて聞いて無いぜ」


突然男の声が聞こえた。

すると、魔物の動きが止まる。

そして、魔物の隙間から少し身長が低い男が出てくる。


「おいおい、人間じゃないか」


俺を見てそう言ってくる男は、浅黒い肌に頭には角、魔族だった。


「魔族、何で魔波の魔物の大群から出てくるんだ?」


俺が魔族にそう言うと、男は笑いながら、


「大魔王様の命令なんでね。今は俺達、魔王直々に人攫い中だ」


そう言った。

この男が魔王の1人か…、正直そこまで強くはなさそうだ。


「ここに来たって事は、エルフの長狙いか?」

「そうだ、他にも魔王が人攫いに出ているな。それに大魔王様も戦闘に参加して下さる」


魔神復活に重要な役割を持っている大魔王が戦闘に参加する?

余程自信がないと無理だろう…。

俺はそう思いながら、更に質問する。


「ここに大魔王がいるのか?」


俺がそう聞くと、魔王の男は首を振りながら、


「ここには来ていないよ。今頃、大魔王様はサンレアン王国を攻めているさ」


そう言った。

サンレアン王国を…だと?

俺は焦る心を落ち着かせながら、


「それは、勇者が目的か?」


魔王に質問する。


「それはついでだ。本来の目的は俺達の計画で騙されてあの国にいるドラゴンの力を宿している剣だ」


ドラゴンの力を宿している剣…。

俺が知っている中で、ドラゴンの力を宿している剣といえばザールさんの大剣だ。


「その剣をどうするつもりだ?」

「奪うに決まってるだろ?抵抗されたら殺しちまうかもね」


そう言って大笑いする男。

どうやってザールさんをサンレアン王国に…。


「どうしてだ?魔波はさっき発生したはずだ」


俺がそう言うと、


「簡単な話だ。人間達は魔波の発生を手紙で伝える。手紙を奪い少し弄ったんだよ。魔波の発生がすぐ迫っている、変わっている魔波で、主にサンレアン王国に向かっている。そして、ドラゴンの力を宿している男をサンレアン王国に来て欲しいってな。サンレアン王国の方にも話が合う様に弄った手紙を送った。そうすれば、ドラゴンの力を宿している剣と勇者が一か所に集まる。そこを魔波で襲い、更に大魔王様と俺と同じ魔王数名でサンレアン王国を襲う。な?完璧だろ」


魔王が俺にそう言ってくる。

完全にやられた…。


「で、他の場所でも人を攫わないといけないから俺達がそれぞれの仕事をしてるんだよ」


なら、ここで悠長に戦っている場合ではない!


「魔法剣・舞雷!」


俺がそう言った瞬間、


雷覇らいは


リーシャが魔法を使って雷を発生させる。

俺は魔素を操り雷を剣の形に変える。

舞雷ぶらい、雷魔法の剣で振るうと同時に周りに雷を発生させる。

俺は右手に緋焔、左手に舞雷を持つ。


「ヤバそうだね。おいで、我が子供達」


俺の姿を見て魔王がそう言うと、地面から魔物が出てくる!

俺が立っていた地面にもヒビが入り、魔物が出てくる。

その姿は、ゴツゴツとした体、そして巨体。

姿は人型で、数は3体。


「あんたの子供にしては大き過ぎない?」


俺がそう言うと、男は笑いながら、


「本当の子供ではないよ。拾ったのさ。さ、グレモ!目の前の男を踏み潰せ!」


魔物に命令した。

すると、魔物が動き出す。


「グオォォォッ!!!」


雄叫びを上げながら片足を上げ、俺に向かって足を振り下ろした。


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