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やはりナンパは許されないのです

「街だぁーー!」


入口となる橋の向こう側から、駆け足で街の中へ入ろうとしたり


「そこの者、止まれ!」


入ろうとしたのだ。

もー、なんでいつも邪魔が入るかね。


「なんですか?」

ついそう返したけど、この重装の人、槍持ってるよヤバイよ。


「何ですかじゃーない、町人章がない、という事は旅の者か?」


町人章?そんなものは無い。

「そうそう、そんな感じ。その町人章?が無いと、入れないの?」


門番(たぶん)は少しアルパカ2匹を見ると、

「身分が証明できれば大丈夫だ。あのアルパカさん達のどちらかが、保証アルパカとして蹄印をくれれば問題ない」


あ、あるぱかさん〜?

保証アルパカ〜?

何いってんのこの人。アルパカ好きすぎて、頭おかしくなっちゃった人かな?


「ピェ?」

そう考えていると、よしおが近づいてくる。


「あ、よしお、この人ちょっとアレみたいだから、あんまり…」


よしおはなんと魔法陣を展開、そこに足を突っ込んで、蹄の形と謎の文字列をくりぬいた。


「ありがとう。えっと、ヨ、ヨシュア?さん、だな。出身はナシュー村。通っても大丈夫だ」


よしおですぅ、私が付けたんですぅ

出身ナシュー村?よしおは那須で買ったんだけど、なんか勘違いしてそう。

 まぁ行けるみたいだし、行かせてもらおう。


「ヨシュアさんのご厚意だ、くれぐれも問題は起こさないように」

はーい、と適当な返事をして歩みを進めた。




「この町、似てるなぁ」

「フェ?」

「なんでもないよ」


ゲームの王都に、なんとなく似た雰囲気が、街にはあった。道のつながりや店の位置が、それとなく一致していたのである。

違うとしたら、アルパカが異様に多いことだろう。人間10人につき、1匹くらいいる気がする。


店が同じならもしかして…?と思った私はある場所(・・・・)を目指した。





んだけどー


「君、超カワイイねぇ!」

「もしかして旅人ってカンジ?おいしい店あるんだけど、一緒に行かない?」


2人の男に絡まれていた。


あ、私じゃなくて、他の女の子がね。青い髪した、12歳くらいの。


うーん、私が行きたい場所を塞いでいる、困ったな。

でもあの男ども弱そうだし、いくか、うん。


「ちょろっと、アンt」

「ありすの通行の邪魔なのです。お兄さんたちみたいな馬のフンは、畑にまかれちゃえばいいのです」




空気が止まり、静寂が訪れる。



「な……いや俺たちはほら、路地裏で1人になってる女の子をブヘァ!?」

お兄さんは、盛大に水魔法をぶっかけられていた。


「1人でいられる実力者を、見誤らないほうがいいのです」


うん、実力者だね。無詠唱の取得は確か、上位クラスになってから。とんでもなく実力者だね。


「てめ、かわいいからって調子に乗りやがって」


無詠唱使いににまっすぐ突っ込んだニーチャンは当然のごとく水を浴びせられる。

「ボヘェ!?」



「ありすは魔王をコロコロするのです。雑魚にかまってられません」


そう言って、ありすちゃん(?)はさっさと路地を出て行ってしまった。



「コラー!あんたたちまたここでナンパして......あら?」

見知ったオネエさんが現れた。



水をかぶって呆然とする男2人。


状況を理解しきれないオネエさん。


女の子の所業をただただ見ていた、私とアルパカ2匹。


「……」

「……」

「……」

「そうだアヤさん、エステお願いします」

「……え?あ、はいどうぞ、中へ?」



とりあえず私は、ずぶ濡れ2人組は放っておいて、

ゲーム内にも存在していた「エステサロンAYA」に入ることにした。



「……」

「……なあ、兄弟」

「……なんだ、兄弟」

「俺もう、ナンパやめようかな」

「…………」

「…………」



この2人組が、女の子を悪から救う「ザ・ジェントルブラザーズ」となることは、まだ誰も知らない。

2人組はもう出てきません(たぶん)


できたら今日中にもう1話

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