お手紙ってうれしいよね!
いやぁ、書くの難しいですなぁ。
俺は、一城 真(いちじょう まこと)17歳だ。3人家族の長男であり、家族の電気代の半分を消費するごく普通の高校生だ。
親は料理屋なので、大体の料理ができる。そして、某有名ホテルのシェフとパティシエの父と母を持つがゆえ、料理のことになると多少うるさくなるのを自覚している。
「うん、大丈夫だ、記憶は正常だな」
と、自己完結し、
「にしても、ホントにすげぇな!あの城!」
やはり、気になるのは眼下に広がる白い大きな建物。ここからは遠いのだが存在感がこれでもかと主張してくる。
「ここにいてもしょうがねぇよな、人も見えねぇしあそこに向かうか」
ガサッ!
「ん?なんだこれ」
歩き出した矢先、いつの間にかパーカーのポケットの中には白い封筒があった。
「こんなもん入れてたっけなぁ?」
封筒の裏には|「異世界特急電鉄」と書かれていた。封を切り、中身を取り出して読んでみる。
「えーと、なになに…」
内容はこうだった。
ご乗車ありがとうございます。
私たち、異世界特急電鉄は皆様にさまざまな経験をなさってもらいたく創立されたものでございます。誠に、勝手ながらではございますがこちらで一方的に行わさせていただきました。突然の御無礼、御容赦下さい。
このお詫びとして以下のものを贈呈させていただきます。
・アイテムボックス
物を無限に入れておけるものです。生きているものは入れられませんのでご注意下さい。
・翻訳薬
効果は永久なのでご安心を。
・身分証
こちらは街に入る時には必ず必要となります。アイテムボックスの方で保管し、大切に扱ってください。今後、一生使いますので。
・能力
何が付くのかはお楽しみです。
・異世界マニュアル|(アイテムボックス内)
この世界での知識が書かれております。どうぞ街に入る前に目をお通しになるように。
・その他必要道具|(護身用短剣、銀貨15枚)|(アイテムボックス内)
これで以上でございます。あなた様の異世界ライフがより良い物になると祈っております。
※読み終わると自動で消えます
「…えます、か」
手紙を読み終わると、突然消えてなくなり、代わりに瓶とカードと小さめのリュックが地面にあった。
「あれ?能力は?」
そう思った瞬間、手紙をの入った封筒から光が溢れだし、マコトの体を包んでいき、封筒と共にこれまた突然消えた。
「これで俺にも能力が!」
と、右手をつき出すが、何も起きない。
「あれ、まぁいいか。まずは、翻訳薬を飲まないとな。
言語が違うとキツイだろうからな」
ゴクッ!
口の中には人工の甘みが広がり、不味くはないが美味しくもないものだった。
「こんなんで良かったのか?簡単だなぁ。思わず飲んじゃったけど毒でも入ってないよなぁ」
そして、アイテムボックスに身分証と元の世界の持ってきた一式を入れる。
「便利だなぁ、かさばらないし、軽いし。よし!あの城を目指して行きますか!」
と、威勢良く歩き始めた。
最後まで読んでいただきありがとうございます!これからもよろしくです。パズドラに最近、ハマりつつある今日このごろww