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助けてくれたひと

長いです。区切ろうかと悩みつつ、そのままです。

 温かい。

 もうちょっと、まだ寝たいの……。

 ふわふわした毛に顔を埋める。

 気持ちいぃ……コレ何だろう……。

 両手で探ってみるけれどよくわからない。

 重たい瞼を嫌々ながら上げると……暗かった。

 どこ……ここ……。

 もぞもぞと身を起こすとふわふわの毛から固い毛が顔や手に当たった。

 顔を出すと外は随分明るかった。

 だから、自分がどんな状態にいるのかはっきりと見えた。

 でっかい金色の獅子に鬣に埋もれていた。

 まるで大事に抱えられているように。

「もしかして……さっきのライオンさん? 助けてくれた?」

 上を見上げるが、木々の葉で崖の上はわからないが、岩壁が視界に入った。

 自分の体は痛い所は特にない。

 鬣の中から這い出る。

 よく見ると、丸まった獅子の体はあちらこちら傷だらけだった。

「やっぱり……助けてくれたのね? ありがとう……」

 鼻先に触れると、閉じていた目が開いた。

 金色の獅子の眼は澄んだブルーグレイの色をしていた。

「私を助けて怪我しちゃったのね……ごめんね」

 力なくぺろっと手を舐めた。

 じーっと獅子を見つめる。

 ふと視界が赤く点滅し始めた。 

 あまりに見つめすぎたのかと、目をこする。

 もう一度、見上げると、点滅しているのは金獅子だった。

 何で点滅してるんだろう。しかも赤いとか……何か危険信号ぽいんだけど……。

 更に観察するように見つめる。

 まさか……私を助けて大怪我で瀕死状態、とか……?

 自分のだけじゃなく、相手の基本情報も見れるといいのになぁ……。

 見続けていると、ふと視界に窓が出た。




基本情報欄

 名前 ウォルフレッド・ルーフェン・ジ・ア・グロリアス

 通称 ルゥ

 職業 グロリアス王国国王 流れの傭兵

 レベル 92

 HP 28,600/28,600

 MP 850/850

 所持金 6,351,240,659


 状態 呪いで金獅子に獣化

 獣化時 HP1,000,000 

     MP1,000,000




 どうやら、彼の情報らしい。

 本当に見れたよ……心で願えば望みが叶う魔法でもあるのかな? 金獅子の獣化のHPとMP半端ないなぁ……。

「え……貴方は、人?」

 人って言うか、王様って出てるけど。しかも呪いとか……。

 獅子の王国の王とも考えられるけど、この姿で傭兵とかしないよねぇ……。

 金獅子は閉じかけていた目を開いた。

「しかも呪いが掛かってるみたいなんだけど……赤く点滅してるのはこの呪いなのかなぁ……」

 取り敢えずはヒールだね。あとは呪いか……ゲームだとどうやって解いたっけ?

 首を傾げていると金獅子の体が淡く発光して、怪我が全て治っていた。

 祝福スキルで治った気するんだよねぇ。あとは万能薬と……聖水なんかもよさげかなぁ。

 アイテム欄の中に何かあるかなぁ。

 開いたらその数に慄いた。

 NPC倉庫に預けていた物全部入ってない!?

 とんでもないな……でもどうやって出すんだろう?

 万能薬の名前の所をどうしたものかと右人差し指でぽんと叩く。

 左手に落ちてきたオレンジ色の瓶。

 蓋を開けると、まさにオレンジの香りがする。

 まぁ……臭いよりはマシか……効き目の程はわからないけど……。

 ふと視線を金獅子に移すと。

 薄らと金獅子に重なるように人の姿が見えた。

 あれ……祝福もかかった?

 さっき祝福スキルで治った気がするとか思ったからとか……?

「万能薬、効き目あるといいのだけど……飲んでみる?」

 一応聞いてみると大きく頷いた。

「うん。じゃぁ、口開けて?」

 大きな口の中に蓋を開けた瓶をひっくり返す。

 ごぽごぽっと中身が金獅子の口の中を満たす。

 腕を引き抜くと、口を閉じて飲み込んだ。

 金獅子の姿と薄かった人影が交代するように、人の姿が随分はっきりしてきた。

「もうちょいかな?」

 倉庫には二個しか入ってなかった。

 振りかけるにしても足りない気がするなぁ……。

「近くに水場ってある?」

 アイテム欄の空き瓶を探すと50,000個もあった。

 もし普通に手荷物であったなら……これだけでトラック何台分になるのだろうか。

 人影の方が濃くなったようだが、まだはっきりとは見えない。

 それでも随分大きいので男だろうと思われた。

 金獅子は鼻をひくつかせてから、頷いて、後に続くように促してきた。

 問題はどうやって作るかってのもあるよねぇ。ゲームの中だったら水場にキャラをおいてファンクションキーに入れたスキルを連打してたけど。

 しかもさっきのヒールと祝福を考えたら……思っただけでファンクションキーにも触れてない。

 この12マスいらないんじゃ……。

 そう言えば、聖水って飲み水にもなるのかなぁ?

 出来れば飲み水の確保もしたいな。

 真水には人の身に良くないものもいっぱいいるって言うし。聖水が飲み水になるなら、今後の事も考えて大目に欲しいよね。空き瓶が50kもあるなら10kくらいあっても良い気する。別に実際持ち歩くわけじゃないみたいだし。いっぱいあっても問題ないっしょ。

 連れて来られた水辺は、上流の川らしかった。

 清流でこのままでも十分飲み水にはなりそうではあったが、現代日本で生まれ育ったので、怖い情報だけはしっかり頭に残っていた。

 寄生虫、ウィルス、病原性原虫さまざまなものが目に見えないだけで生息していると言う事実。この世界にそれ等がいるかは不明だが。

 空き瓶を片手に水の中に入れてファンクションキーに入れた聖水作成スキルをポンっと叩いた。



 【冷たい美味しい聖水】がアイテム欄に追加された。



 成功に喜んで、空き瓶を持って水の中に入れてスキルキーをぽんぽんぽんぽんっとリズミカルに叩いていくと、アイテム欄の【冷たい美味しい聖水】の数が増えていく。

 それにしても、しゃがんで片手を水に浸けながらの作業に体が疲れてくる。

 冷たくなった左手をぶんぶん振って、摩る。

「これじゃぁ時間かかりすぎる上に、疲労度が半端ないな……もっと効率いい方法あるかなぁ……やっぱ、入った方がいいのかもだなぁ……」

 心配そうに見ている金獅子の横で靴を脱いでタイツを脱ごうをした所で止まる。

「ちょっとあっち向いてて?」

 靴下じゃなかったから腰から下ろさないといけない。

 パンツは穿いてるけど恥ずかしいよっ! まだそんな感覚は残ってるよ。さすがに私でも!

 自分に言い聞かせながら裸足になって、足首までの後ろ見頃の長い部分を手繰ってベルト部分に引っ掛けて浅い川に入っていく。

 空き瓶を一つ水の中に沈めて、心に強く思う。

 10kの聖水作成っ!

 


 【冷たい美味しい聖水】200個

 【高品質聖水】200個

 【最高品質聖水】300個

 【慈悲深き類まれなる聖なる雫】500個

 【神の雫】800個

 【高品質神の雫】1000個

 【最高品質神の雫】2000個

 【最高一等神の雫】5000個



 アイテム欄に聖水だけで8種類も出来てしまっていた。

 どうやら一番ランクの高いと思われる【最高一等神の雫】を20個程取り出して地面に置くと一本人影の手に持たせる。

「飲んでみて? 取り敢えず、今作った中で最高ランクのものだから」

 そう言いながら、他の瓶を持って金獅子の体に豪快に振りかけていく。

 ぎょっとしながらも、拒絶はしないのか、静かに佇み、なすがままされ、持たされた聖水に口をつけた。

「……これは……」

 思わず零れた言葉に、はっとした。

 言葉が話せた!

 少女を振り返ると、彼女はパンパンと両手を二回叩いて、金獅子に向けて腕を伸ばし、手を差し伸べるようにして祝福を与えていた。

 呪文はなかった。

 金獅子の体に空から淡い光が降り注ぐ。

 最後の光が消えるまでじっと見つめていた。

「金色のライオンもすっごく綺麗だったけれど。戻れてよかったね?」

 頭二つ分くらいは高い位置にある男の顔を見上げて、にっこり笑った。

「ありがとう」

 感謝の言葉だけでは足りないだろう気持ちをどうやって表わしたらいいのか。

「崖から助けてくれたお礼だから、気にしないで? おっと……靴履いてなかった。出来ればまたちょっとあっちでも向いててくれるとありがたいかなぁ」

 苦笑する表情は少し大人ぽい。

「あぁ……気が付かずに申し訳ない」

 くるっと体ごと後ろを向いた。

 紳士的な反応の男の背をちらっと見ながら、足の裏の土をさらっと洗い流し、アイテム欄からタオルを出して、拭き取ってからタイツを穿いてブーツに足を押し込んだ。

「名前を、尋ねてもいいだろうか?」

 暫くして、気まずい空気が流れ去る頃に後ろを向いたまま静かに問われた。

「もうこっち向いても大丈夫だよ。ちょっと、食事でもしながらゆっくり話でもしようか」

 まだ13~4歳にしか見えない少女はどこか大人びた判断でそんな提案をしてきた。

 自分の鳩尾くらいまでしかない身の丈で、必死に見上げている。

「首が痛い……出来れば座って話したいね」

「そうだな。少し大きな石に座るといい」

 でないと、座っても見上げないといけなくなる。

 アイテム欄からサンドイッチと紅茶を取り出すと男に手渡す。

 どちらもゲーム内ではステータス強化の料理アイテムだった。

 ここでその効果があるかは不明だ。

「どこから取り出している? 拡張鞄の細工品でもあるのか?」

「拡張鞄って何?」

 先程から空き瓶や聖水、食事の準備の手際に疑問に思って尋ねてみれば、逆に問われてしまった。

「あぁ。うん、先に名乗ろうか。皆は私を『ちま』って呼ぶよ。どうも私はここじゃない世界から来たみたい。気付いたら、あの崖の上の近くにいたの。私の住んでいた付近にこんな大きな森ないし。呪いで人が獅子になるとかないわ。魔法だってないもん。ここじゃ使えるみたいだけど」

 自分の基本情報欄には界渡りの異邦人とあるくらいである。

 恐らく、ここは自分がいた世界とは別の世界だろう。

 ゲーム画面のような視界からしても現実とは思えなくなる。

 だからって、目の前の彼が自分が夢の中で作り出したものだとも思えなかった。

「君は、召喚者か……術の失敗でこんな所に飛ばされてしまったのだろうな……」

「召喚者?」

「この世界には異世界人を召喚する術があり、それを許可する国が結構あるんだ。弱小国が多い。魔物から身を守る術がなく、異世界から召喚した者に魔物討伐を依頼するようだ。大国や、魔物から身を守る術のある国はわざわざそんな事はしないのだが……」

「……他力本願だね。しかもさ……異世界から誘拐と同じだね。戻る方法はあるのかな?」

「戻る事は可能だ。問題は、呼び出した者にしか細かい時間軸と位置座標がわからないって事だな。年単位で時間が掛かってもいいなら、他に手がないこともないが……時間はかなり掛かる……」

「なるほどね……時間がかかっても、今のこの姿で、元の時間に戻れるなら問題ないね。何年も経って年取ってからの姿で呼ばれた時に戻ったら困るけど」

「すまない、詳しい事はわからない。それなりに力のある、手を貸してくれそうな魔導士を紹介しよう……しかし、それも今すぐにとは言えないな……すまない……」

 ちまは項垂れる男を見つめる。

「こんな森の中じゃ、そりゃすぐに、とは思ってないよ。この森を抜けるにはどれくらいかかるのかなぁ……」

 首を傾げつつ、男の様相に眉を寄せた。

「んと……髭、剃った方がよくない?」

 随分長く森を彷徨っていたからか、男は顔中髭だらけで、髪もぼさぼさで首の後ろで結っているが、長い前髪で目も隠れている。

 表情もさっぱりわからない。

「せめて、その前髪短くした方がいいと思うんだ。視力悪くなるよ?」

「しりょくってのは何だ?」

「え……視界がぼやけたりして……遠くが見え辛くなったり、手元が見え辛くなったりとか……」

「あぁ。成程。目の病か。そうだな……危険も知らなければと大丈夫かと思っていたが……知らなければ逃げようもないな……」

 一度口を閉じて、ちまを前髪の奥から見つめる。

「俺の名前はウォルフレッド・ルーフェン・ジ・ア・グロリアス」

 息を詰めて、彼女の反応を見守る。

「そう。長いね。何て呼べばいい?」

 異世界人で、ここに来て間もなく、人に会ってないと言うのも真実のようだった。

 グロリアス王国は大きい。誰かに自分の居場所を尋ねたらこの森がグロリアス王国と隣国の間にある国境だと教えられるはずである。

 その国の名前と同じ名が付いている自分に何らかの反応があると思った。知っていれば。

 わざと顔を隠しているのに、目の心配をして切った方がいいと言うのだ、この少女は。

「『ルゥ』と呼んでくれ」

 もう、そう呼んでくれる者はほとんどいない。

「わかった」

「俺は、グロリアス王国の王太子だったんだ」

 頭の良さそうな君なら、これでどこまで状況がわかるかな?

「へぇ……誰に呪いを掛けられたの?」

「父親に……国王陛下に掛けられた」

 首を傾げるちまにルゥは正直に応えた。

 ん……? ルゥの基本情報欄にはグロリアス王国国王って出てるよね? ってことは呪いを掛けたお父さんの王様ってもういないんじゃないのかな? 少なくても退位はしてるよね? グロリアス王国がいくつもあるなら別だけど……。

 でも他人の基本情報が見れるかどうかって言うのは微妙な気がするんだよねぇ。普通に誰でもが出来るとも思えない……異世界人だからってアイテム欄とかも誤魔化さないとまずい気するんだ。この人を信じてないってことでもないんだけどなぁ……。

 自分の状態をどこまで話していいのか判断が難しい。

 たぶん、それはこの目の前のでっかい男も同じなのだろうと思う。

 他人の情報欄ってのは見れるものなのかな? 彼には私の見えてるのかな?

 あぁ、そうか。見えてたら名前を聞いてこないよね。普通なら。普通じゃないなら、考えても無駄な気もする。

 見えないって思ってていいかな?

 はっきり言って腹の探り合いは私には向かない。

 王様……本人は王太子って言ってるけど、そんな人と探り合いして勝てる気しないもんね。

「私としては……自分の世界に戻る為に、ルゥの知り合いを紹介してもらうしかないんだけど。その為にはルゥに付いて行くしかないと思うのね。ルゥはこれからどうするの?」

「グロリアス王国の首都に向かう」

「わかった。で、その髭と前髪って一応変装のつもりなのかな?」

「あぁ。そうだ……。異形化して記憶が曖昧だが、一年以上経っているように思える。弟が心配だ……」

 弟を心配するなんて、いいお兄ちゃんなんだねぇ。

 微笑ましく心配そうな男を見守る。

「何か良い物が合った気がするんだよねぇ。その状態だとお兄さんの雰囲気とかよくわからないから、別人の要素をどう盛り込んでいいのか判らないのよ。だからちょっと王太子様の雰囲気ってのを教えてもらえたら、別人に成りすませるように何とかするよ?」

「つまり、髭を剃って身なりを整えろって事だな……」

「まぁ、見るのが一番早いからねぇ。染色も確か持ってたから、髪も染められるよ」

「冷たいが……水場もあるし久しぶりに水浴びでもして身綺麗にするか……」

 少女の言葉がどれ程のものかはわからなかった。

 それでも、変装の手伝いに特に苦はないようで、率先していろいろやってくれるつもりらしい事が分かった。

 何故かこの恩人の言葉なら、命に係わるような事でも信じられそうだった。

 だからと言って立場的に無条件で受け入れらるはずもなかったが。

「着替えとかある?」

 言われて、腰から鞄を外して、地面に置いた。

 ちまに見せるように蓋を開けた。

「これが俺が持っている拡張鞄だ。馬車一台分くらいの荷物なら入れられる、入れた時の状態を維持出来るようになっている。ただ、口より大きな物は入れられない。他の物は着てるもの以外ほぼ失ったがこれだけでも残っていてよかった……」

 蓋を開けて、巾着のように紐で縛ってた口を広げると、意外にも大きい。

 工夫はされているようだった。

 呪いを掛けられて獅子になった時にいろいろ持っていた物を失ったらしい。

「服は……取り敢えず、一式は入っているようだ……」

「そっか。じゃぁ、水浴びしてる間に今着ている服洗っておくよ」

 こともなげに、さぁ、すぐ渡せと言わんばかりに両手を差し出してきた。

「いや、大丈夫だ。水浴びしながら洗うさ。まだ幼い君にそんなことまでさせられない」

 思ったまま言ったつもりだった。

「え?」

 少女はきょとんとして固まった。

「えっと……ルゥは私がいくつくらいに見えるんだろう……?」

「13~4歳くらいだと思っていたんだが……」

 ぎょっとして水場に走った。

 水面に顔を映す。

 私、リアルじゃ38歳なんだけど!? もぅアラフォー間近なんだけど!

 水面に映った自分を見つめる。

 確かに、幼いように見えるが……日本人特有の平べったい顔をしているように見える。

 髪がパールピンクなのと、眼の色が水面のせいでよくわからないが、日本人特有の黒さがなかったが、幼いって言われても13~4はないだろう!と思うのだった。

 水面を見て自分で判断しても、10代後半である。

「ねぇ……信じてくれるかわからないんだけど……」

 隣にきて心配そうにちまの顔を見るルゥを見上げる。

「私ね、向こうでは黒い髪と眼の色してたのね。そんで、38歳だったのよ? 何か、ここに来て若返ったみたいなのね。ピンクの髪とか私の世界じゃ染めないと有り得ないんだけど……私の今の眼って何色してるの?」

 ちまの言葉に目をこれでもかと見開いて、彼女を見つめる。

 しかし、ちまからは男の前髪で隠れてそんな様子は見えない。

「あ……あぁ、眼の色は、綺麗な金色をしている……こちらでも珍しい色だと思う。暗い色ならいるかもしれないが、輝きが違う……パールピンクの髪は、やはりそういないだろうけど、別に珍しいとまでは言わないと思う。その、可愛い色で、似合っていると思う」

「そう……でも38歳だったのよ。若返ったってのは逆よりはマシだけど。私が判断するには10代後半なんだけど? 前半には見えないと思うのよ。でも、ルゥにはそれくらいに見えるってこと?」

「確かに38には見えないな。召喚の儀で若返りさせられたのかもしれないが……たぶん、こちらの人間から見たら、君はまだ13~4にしか見られないと思う。成人は男女共に16歳だが、とても成人過ぎているとは見られないだろう……」

「あれかなぁ……国民性かなぁ……東洋人は西洋人より幼く見られがちだし……まぁ、いっか。悩んだって変わるわけじゃないし。最悪はルゥの変装用のと同じように自分の姿も変えるかね……」

 溜息を吐いて立ち上がると、先程の事を思い出し、脱いだ服を寄越せと手を差し出した。

「見た目は子供でも中身は大人!」

 どっかのアニメのような台詞でルゥからマントを奪い取った。

「あ。いくらなんでも冷たい水浴びたら風邪引いちゃうよね……ルゥ、この辺り掘ってくれる?」

 アイテム収集の為にツルハシやスコップは常備していた。

 もう頭の中には王族なんて単語は消え去ってた。

 いや、残っていたとしても、ここには自分と彼だけなのだ。

 力仕事に向いてるのは、客観的にみても彼の方だろう。

 スコップを二本取り出して一本を手渡す。

 ルゥは普通に受け取ってから、思わず口元に笑みが浮かんでしまう。

 はっきり名乗ったと言うのに、ここまで自分の身分に無頓着な反応をされると新鮮としか思えなかった。

「川から水を引こうと思うの。そんな大きくなくてもいいけど」

 二人で少し時間を掛け、深さはないが適当な大きさに掘って、横に少し太い川の水を入れる溝を作り、川下側に少し細い溝を作って川に戻すように作る。

 水がある程度まで溜まると、アイテム欄から烈火石を5個程取り出して水の中に入れる。

「これでお湯になると思うんだ。浸かる程の深さはないけど。今日は我慢してね」

 スコップを受け取って仕舞うと、土と砂利で汚れた手を溜まった水の中に入れて洗う。

「うん。いい感じに温かいよ~。もっと川幅広い所だったら温泉みたいに出来るのにねぇ。じゃぁ私はあっちで洗濯してるから。私も後で足湯しよっと~。ごゆっくりどうぞ~。あ、服脱いだらその辺置いておいて。ちょっとしたら取りにくるから」

 返事も待たずにそそくさとその場を離れる。

 さぁ。どうやって洗濯しようかなぁ~。普通に手洗いしてもこの汚れは落ちない気がするんだよねぇ。本人曰く一年以上着た切りすずめだったぽいしねぇ。

  水音が聞こえた頃、なるべく視線を上げないようにして脱いだ服を回収した。

 ちょっと水に浸けておこう。

 流されないように石で適当に囲いを作って、マントも服も下着も全て浸す。

 その間にちょっと考え事をまとめないとだね。

 まずは彼の変装アクセだねぇ。指輪、イヤリング、ブレスレット、腕輪、ペンダントくらいかねぇ。

 なるべく目立たないようにしたいから服の下に隠せるペンダントにしようかな。付けてる間は効果続くようにして。

 台座のデザインとかどうしようか。まぁ、緊急用でそんなの気にする必要性はないのかもだけど……生産職のプライドを掛けて変なのにはしたくないっ!!

 男の人が持つ物だしなぁ。シンプルなのがいいかな。

 アイテム欄を開いてアクセサリーの類を選出していく。

 台座そのままに石に効果付与して嵌めなおすのが一番簡単かなぁ。

 問題は……そんな細かいイメージをセラのままやって成功するか、なんだよねぇ。

 リズだったら確実なんだけどなぁ。どうやってキャラ替えするんだろぅ。

 そもそもセラって聖職が別人であり製造・製薬職のリズに変われるのか。

 異世界だからってそれは流石にないだろうって思ってしまうよ……。

 とは言え……聖職のスキルがすでに思い願うと言う詠唱なし状態だしなぁ。

 聖職って意味では思い願うと言うのが祈りに通じるだろうから、それもありなのかもしれないけど。詠唱なしってのは、どうなんだろう?

 まぁ、考えても私は感覚派だからな。考えすぎてスキル出ないなんてなったら大変だから、いっかで流そうか。

 大事な時に使えないとか……嫌だもんね……。

 ここでは、思い願う事でスキル発動。これだ。これが私のここでの軸だ。

 小難しい事は、何も心配のない時にすべき。

 今じゃない。

 あ。洗濯途中だっけ。忘れるとこだった。

 さぁ。早速妄想爆走だっ!!

 水に浸けて……すでに随分水に浸かってるけど。汚れを溶かし出して……一緒に水分を飛ばすってのはどうかなぁ。

 こう……イメージは洗剤のCMみたいな感じよね。繊維に絡まった汚れを水に浮き出してついでに仕上げ剤でふんわり感も大事だと思うのよ~

 イメージは輝くように真っ白くなった洗濯物が洗濯紐に干されてる様子。

 パンっと一回手を叩く。

 イメージ終了を自分に知らせるように。

 叩いた両手を上に広げると、ふんわりと綺麗に畳まれた彼の服一式が乗った。

 何か、このファンクションキーとか、不要なんじゃなかろうか?

 思い描いただけで畳むところまで完璧に再現。

 想像力の賜物なのだろうか?

 そう言う事なら、自信を持てるな。

 想像力は果てしなく逞しいのよ!!

 どれくらい時間が掛かったのかは不明だけど、振り返ったら、ルゥはすでに着替えて、ちまの様子を見ていたらしい。

 髭も綺麗に剃り落し、輝きを増した髪を搔き上げてしっかり両目を晒していた。

「あれ、早かったね? ルゥって……かなりイケメンだねぇ」

 思ってたより若かった。

「イケメンってなんだ? あぁ。ありがとう。変わった洗濯の仕方してたな……」

 綺麗に洗ったばかりの洗濯物を手渡す。

 やはりしっかり見られていたらしい。

「枚数ないみたいだから、使えるようにしたかったしね」

 えっへんと腰に両手をあてて胸を張る。

「あぁ。助かった。ありがとう」

 もう一度礼を言うと鞄にしまう。

「それで、イケメンって?」

「カッコいいってことだよ。ん~、どうしようかなぁ。どんなイメージがいいかなぁ」

 黙って岩に座ってるだけなのに、威厳を感じさせるものがあった。

 あんまりイケメンだって見つめていたらこっちが照れ臭くなってしまうので敢えて仕事モードに入る。

 二メートル前後の身長と、それに負けない筋肉質なしっかりとした体つき。

 だからって、ごっつい感じはしない。

 ブルネットの髪とブルーグレイの瞳。

 一目見たら確実に記憶に残るだろう。

 彼は確かに王族だった。

 王族って言うか王子様だよねぇ。

 しかもなよったひ弱な王子じゃなくて、鍛え上げられた剣士であり、知性に溢れた……あぁ、まぁ、つまり、イメージはイケメンな出来そうな王子だね。

 美辞麗句を平然と口に出来る程、心臓が強くないんだよ。私は。

「このままじゃ確実に目立つねぇ」

「だろうな」

「王宮にいた頃は髪は長かった?」

「後ろだけ肩甲骨辺りまであったな。適当に一つに結っていた」

「伸ばしていた事に意味はあるのかな? 切っても大丈夫?」

「貴族は伸ばすのが当たり前な風潮があっただけだな。今も髪を洗うのに苦労した。ばっさり切っても構わない。傭兵は皆短くしている」

「でも貴族は伸ばしてるものなんでしょう? イメージを上から被せるから無理に切らなくても大丈夫だよ?」

「意味のない古い風習なんかに囚われる必要なんかない。言っただろう? 洗うの面倒なんだよ」

「ん……まだ試してないけど、洗濯の要領でいけると思うんだよねぇ。私の髪も長いし……切るのはいつでも出来ると思うんだよ。洗うの面倒なら私が洗ってあげるよ。取り敢えず、髪のイメージは短くするよ。あとは……顔は……傭兵ぽく顔に傷つけてみようかなぁ。そんでもっと目付き鋭くして野性的な感じで……年齢も上げてみよう」

 何となく自分の中でイメージが固まってきた。

 王子様イメージから、すご腕傭兵のちょっと近付きにくいおじさま。

 アイテム欄から小さなペンダントと宝石を一つ取り出した。

 ペンダントに嵌っていた石を外して、サファイアを掌に乗せる。

 ぎゅっと握ってイメージした姿を思い描く。

 ゲームでも姿を変えるアクセサリーはいくつか存在していた。時間制限はあったが。

 その装備に少しイメージを加えた。

 サファイアをペンダントに嵌めて、自分の首にかけた。

 ルゥは目の前に現れた大きな男に目を見開いた。

 ダークブラウンの短い髪と瞳の精悍な顔つきで右頬に縦に刃傷を持ち、40歳近く傭兵だとしたらベテランの域に入るような渋い男だった。

「ちょっと個人的主観で好みなおじ様風になっちゃったけど。こんな感じでどうかなぁ?」

 渋い男から可愛い少女の声がした。

「あ。変声器も追加するべきかな」

 大好きな声優さんの声とかイメージしちゃおうかな!?

 完全に趣味に走り出そうとしていた。

「常識を覆す力とその使い方は、やはり異世界人だからだろうか……? 今まで興味なかったが、召喚しようとする者達の気持ちが少し理解出来た気がするな」

 洗濯にしろ、聖水作りにしろ、呪い解除、祝福と彼女の使ったモノがあまりにも自分が知っているそれ等と異なりすぎた。

 ペンダントを外して、ルゥに手渡そうとするちまに、近くの石を示して座るように促した。

「どうしたの?」

 真剣な表情に、どこか察したように大人しく聞く体制に入った。

「ちま……ここまでしてもらって俺が言うのもおかしいかもしれないが、あまり人前で今までのような力を使わないでほしい」

「異端すぎる力だった?」

 やはりこの子は頭が良いと思った。

 実年齢が38だと言うのもあながち間違いでもなさそうだ……俺より年上とはどうしても見えないが……。

「異世界人と会った事がないから、彼等の力と比較は出来ないが、この世界の力としては外れているように思える。特に使い方は、異質と言ってもいいだろう。下手をすると宗教絡みの厄介事に巻き込まれてもおかしくない。聖水や呪い、癒し等の魔法は教会が仕切っている。力を持ってる者を引き込もうとする。確かに重要な役目だ。冒険者にも国にも。学ぼうとする者には教会運営の学院がある。そこを卒業した者達が国中に散らばり、時には冒険者組合にも所属し、支えになってくれているのだが……それ故に教会の権力が大きい。国王でさえ手を出し難い所だ。危害を加えるような事はないかもしれないが……自由は奪われるかもしれない。今俺が見た事だけでも簡単に籠の鳥にされるだろうと想像できる。そう、なりたいか?」

「それはごめんだわ……私を自由にしていいのは私だけ。籠の鳥にされるのもまっぴらごめん」

「うん。だから、人前で力を使わないようにしてくれ」

「わかった。私がやってるってわからないようにするには問題ないって事だね」

 随分と拡大解釈してちまはにっこり笑ってルゥの掌にペンダントを乗せた。

「外したら姿は貴方自身に戻るよ。付けている限り、さっきの渋いおじさまに見えるからね」

「そうか……容姿は異なるが、あれくらいの年齢差だったら親子で旅してるって事に出来そうだな」

 首に掛けながら思案していると、途中から自分の声が他人の声に変化した。

 どうやら容姿だけでなく声も変えてくれたらしい。

 これなら、自分だとバレずに王都入りが可能だろう。

 王都どころか王宮にも入り込めそうだ。

「ありがとう、ちま」

 ちまはにっこり笑って右手を出してきた。

「右手を出して? そう。握手よ。暫く一緒に行動だもの。よろしくね」

「あぁ。そうだな。よろしく。小さな旅友よ」

 ルゥは横に置いてあったマントをちまに巻き付けた。

 拡張鞄に入っていた物である。

 首を傾げたちまに苦笑する。

 未成年の子供に見えるとしても、淑女としては少しばかり露出の多い服装だった。

 自分が一般民の常識範囲を逸脱してると自覚はあったが、それでもこの娘よりはあるつもりである。

 自分の国では早ければ、それこそ成人前であっても14歳で嫁ぐ娘もいるのである。

「寒そうに見える?」

 本人のやはり全く自覚なさそうな言葉にルゥは人里に下りたら、彼女の旅服を手に入れようと思うのだった。

「髪、まだ乾いてないみたい?」

 見えてないはずなのに、濡れた長い髪を手にしてちまは癖のように首を傾げた。

 何か言う前に魔法を使ったようだった。

 温かい風に包まれた気がしたと思ったら、長い髪はすっかり乾いていた。

「いつまでも濡れたままにしたら風邪ひいちゃうからね。そうか。髪は結った方がいいよねぇ?」

 座っているルゥの後ろに回ってブラシを取り出して梳いていく。

「ちまには見えるのか? コレを付けたら短髪に見えるのだろう?」

「うん。付けたばかりってのもあるけど、付ける前を見たばかりだし。面影が脳裏に残ってる感じって言うのかなぁ? 随分伸びてるねぇ。三つ編みにでもしないと大変かなぁ」

 手際よく三つに分けて編み込んでいく。

「あ。ゴムなんかあったかな……ん……イベント用のリボンでもいいか……」

 ゲーム内でプレゼントボックスを作るのに包装紙とリボンを別に手に入れて、そのリボンに自分の名前を入れ、プレゼントする企画があった。

 その時に集めた包装紙やリボンがまだ大量に残っている。

 なるべく、寒色系のにしておこう……。

 リボンで縛って終わりっと、肩を叩いた。

「ありがとう。ちまには借りばかり増えていくな……」

「でもここって魔物とかもいるんでしょう? 私そんなの見た事もないし、相手出来ないからルゥにお任せになっちゃうと思うからね?」

「役に立てる事があるなら幸いだ。今晩はここで休もうか」

「わかった。私、野宿って初めてなの。何したらいいかな?」

「そうか。じゃぁ、見える範囲で枯れ枝を探してくれ。森の奥まで行かないようにな?」

「あいさ」

 身軽く立ち上がって、きょろきょろ辺りを見渡すとふらふら歩きだした。

 それを見送って、手近の枯草をかき集めた。

 鞄の中を調べて夕食に出来そうなものを見繕う。

 暫くすると両手に枯れ枝をいっぱい抱えて、それこそ子供のお使いのように、喜び勇んで帰ってきた。

「これくらいで大丈夫かな?」

「あぁ、一晩は持つだろう。ありがとう」

 枯草に火種石で火を点けると、枝を適当に入れていく。

「夕食なんだが……パンと干し肉しかないんだが、大丈夫か?」

 王子様なのに随分質素な食事内容だなぁと思いつつ、頷いた。

「構わないけど、いざって時の保存食なら、私が持ってるモノ出そうか?」

「いいのか? さっきの食事も美味しかったが……森を抜けるまでまだ暫くかかるだろう……途中何か獲物を手に入れて行こうとは思っている。ウサギとか狐などもいるだろうしな……食事の前に、少し火の番をしていてくれるか?」

「どこに行くの?」

「今言ったが、罠を仕掛けてきてみる。明日起きたら何か掛かってるかもしれない」

 腰から短剣を取り出して、ルゥは森へと入って行った。

 あぁ……もしかして、剣とか失くした荷物の一つなのかなぁ……そう言えば剣を持ってなかったもんなぁ……これから暫くお世話になるし、アイテム欄にあるやつ何か渡しておいた方がいいかもだなぁ……。

 ゲームではメインでは支援職をやっていたが、5職までキャラクターを作れたので職スキルはいろいろあった。

 サブで製造・製薬スキル。他にメインが支援でMPが高いので魔導士のスキルも少々。支援のスキルが重なり支援職から派生する攻撃職の聖拳士のスキル。最後に製造・製薬で必須なアイテム収集に結構重要な隠密や盗みの盗賊職の派生職スキルを持っていた。

 先程も考えた事だが、問題は、この世界で各職のキャラクターセレクトで変われるかは謎だ。

 各職の名前は異なっていたからだ。

 本来なら製造・製薬職であるはずのアクセサリー作成を今の支援職のセラである自分が作れた事の意味は大きい。

 セラのレベルが高いからステータス的に問題なかったとか……なのかなぁ……。まぁ、こればかりは落ち着いてからちゃんと検証しないといけないよね。

 検証とか……そう言うの苦手なんだよねぇ。

 ふと足元の石が目について手に取る。

 思ったより軽い掌大のそれを何となく、近くの石に叩いた。

 呆気なく大小5個に割れた。

 割れた内側の石は淡いピンクをしていた。

 まるで、今の自分の髪のようだと見ると、どっかで見た事あるような気がしてくる。

 よく見ると結晶のようにも見えた。

 これって、これって、もしかするともしかしない!?

 興奮しながらアイテム欄に放り込む。

 そして追加されたのは……。

 岩塩。

 単なる石じゃなかったぁっ!!

 もしかして、ここいっぱい落ちてたりする!?

 辺りを見渡して小石をアイテム欄にどんどん放り込むが、生憎岩塩は最初の一個だけだった。

 残念……塩が手に入るかと思ったわ……まぁ、これだけでもあれば人里までは持つよね。

 周りからは物持ちが良いとよく言われる程に、一度手に入れた物は消費アイテムだろうが装備だろうが手放す事がほとんどなかった。

 いつか使うかも、そう思ってそのまま倉庫で忘れ去られるのはいつもの事である。

 狩りの相方も友人の多くは、倉庫が溢れるからと、不要な物はさっさと売り払って手放していた。

 貧乏性が役に立ちそうだなぁ。

 アイテム欄のとんでもなく大量な質量に苦笑してしまう。

 取り敢えず、ルゥに何を貸そうかな。あげてもいいけど。

 何が良いか吟味しつつ、一本の両手剣を選んだ。

 いろいろ効果ついてるけど……まぁ、いっか。

 正確に言えば、倉庫で眠っている品全て効果付きである。

 その辺り、たまに廃人扱いされる所以であるだが、本人には自覚はない。

 短い枯れ枝を火に放り込む。

 がさっと音がして帰ってきたと思って顔を上げた。

 そして目が合って硬直する。

 一瞬たりとも逸らせない。

 大きな熊は口元から涎を垂らしてこちらを凝視していた。

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