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UnderWay  作者: 革裂 空き呼
1/1

<楽園と反逆と……>

初投稿です。


批判、評価、感想の方よろしくお願いいたします。


ありふれたお話ですが、読んで頂ければ幸いです。

ラズフル歴1230年〜〜



突如世界を襲った爆発と異変………


世界は、爆発と共に現れた、絶対的な力を持った邪悪なる王族が支配する地獄と化した。


爆発と異変から逃れた人々は、王族によってあらゆる自由、権利を奪われ執拗な迫害を受けていた。


そう、この物語は自由の為に戦った大馬鹿者のお話。




〜〜〜〜序章〜〜〜

/プロローグ/

<楽園建国>





ラズフル歴1250年〜〜〜


魔道都市オーディルにて…



かつて、此処は沢山の魔道師や召喚師で賑わっていた。


しかし、今となっては廃墟同然。


絶大な力の前に、自由を奪われ、抗う事を忘れ、王族に迎合した人々が住まう都市。



深夜…………


ハァッ、ハァッ、ハァッ…

人が全くいない路地裏に逃げ込む人影。



人影は、王族軍に追われている。


迷路の様な路地裏を巧みに走り、一人二人と巻いて行く。



「何処へ逃げた!貴様ら、一人相手に何時までかかってる!」


隊長と思われる男の怒声が響いている。



人影は物陰に隠れ、様子を伺う。



バタ、バタッ



人影が、フと王族軍から目を離すと何かが、倒れる音がしたので、慌てて確認すると、軍人は全員地面へと沈んでいた。



充満するむせ返る様な、血の臭い……


月明かりの中に、一人の男だけが立っていた。



少しだけ見えた顔は、返り血で汚れ、手には、剣が握られていた。



男は、人影に気づくと歩み寄った。

人影は、気圧されその場から動く事ができなかった。


「追われているのだろ?また、直ぐに追っ手がくる。こっちだ……」


男は、人影の腕を掴み走り出す。


走りながらも、襲い来る王族軍を斬り捨て、血の雨を降らせて行く。


どれだけの人を斬ったかわからなくなり、太陽が昇り始める頃に、なってようやく男は、走るのをやめた。



明るくなった事で、人影は、青年であることが分かった。


先刻までの、暗闇を写した様な黒い髪と目を持ち、精悍な顔つきをしている。


また、青年と同様に男の容姿もハッキリと確認出来る。


赤い髪、銀の瞳……

衣服は、返り血で汚れ、王族軍を斬っていた剣は鈍く銀色に光っている。





男は無駄や隙がない動きで、青年の方へと向き直る。


「あの追われ様………

正規居住者では、あるまい。

研究所からの脱走者だろう?」



オーディルの外れにある非道な人体実験を行う研究所の存在は、そこに住まう者ならば誰もが、知っている。


より強靭な、より忠実な、より機械的な兵士を作り出す為に、沢山の人間が収容されている。



収容されている者の殆どは、王族軍への反逆を試みた若者だ。






青年が真実を突き付けられ、言葉に詰まる。


「なんだ。違うのか?」

男は、鼻で笑いながら言った。


「答えないのなら、王族軍に突き出すまでだが……」


青年は、意を決して言葉を紡ぐ。



「違いません………

でも、俺はもう、自由を奪われて生きてるのは沢山なんだ!!

もし、あんたが邪魔するなら、俺はあんたを殺してでも此処から…」



「此処から出てどうする。 王族の支配が及んでいるのは、オーディルだけではない。 あれ程、美しかったラシベーナの都も今も此処とさほど変わらん。」



男は、青年の言葉を遮り静かに語る。



「くっ! そんなの分かってる! だったら、俺がその場所を作ってやる!

こんな、世界は俺がぶっ壊す!!」


青年の怒声が路地中に響き渡り、やがて静寂が訪れる。


男は顔色を変えず、小馬鹿にしたように話す。



「ほう………

若い者が考える事は違うな。お前に出来るか?」



「出来るか出来ないかじゃない………

やるか、やらないかだ。

周りにいた奴らは、警備が厳重だからビビって、あの糞みたい研究所からにげようとすらしてなかった。

出来ないから、やらない奴らばっかりだ。」



青年の力強い言葉に、さっきまで淡々としていた男は目を見開いた。

「小僧……………

いや、勇敢な若者よ。

名を教えてくれ。」



「グレン。

グレン・リリエル。」



「グレン・リリエル。

良い名前だ。

俺はお前に光を、希望を見た。

お前の作る楽園に、俺も加えてくれないか?」


グレンは、男の言葉に、驚きを隠せない様だったが、次第に嬉しそうな顔をした。



「も、勿論!

あんたが、着いて来てくれれば、楽園まで近道が出来る!

えっと………名前は?」



「ジェスト・カストールだ。

好きな様に呼べ、楽園の王よ。」



喋りながら、ジェストはグレンの前で、膝をおった。


その様は、即位したばかりの若い王に、先代から仕える騎士が忠誠を誓うそれに良く似ていた。


「そんな………

立ってくれ。

でも、あの………その………俺が………」



グレンは何か言いづらい事があるのか、口篭ってしまった。



「どうした?ハッキリと言え。」



「ただ、俺みたいな小僧が王で良いのかなって………

ジェストの方が、威厳があって………」



グレンの言葉から一拍おいてジェストに笑いが込み上げてくる。



「アッハッハ、ハハッ、」



人気のない、路地裏に本当におかしくて堪らないといった笑い声が響く。



「何が可笑しいんだよ!

笑い過ぎだ!」



「やはり若い者が考える事は違うな!

作るのは、お前だ。グレン。

お前以外の誰がなるのだ。胸を張れ。」



そういって、立ち上がりグレンの首に腕を回す。


「パーッと、建国記念に行くか。王よ。

今日の酒は美味いぞ。」



「俺まだ、19なんだけど………」


グレンが照れ隠しの様に悪態をつく。



「気のせいだ。

気にするな。」



まだ、陽も高いうちから酒場へと二人の影は消えて行った。










ラズルフ歴1250年〜〜〜


魔道都市オーディルにて…………


小さな小さな反旗が翻った。


グレン・リリエル

ジェスト・カストール


そう、この物語は二人が自由の為に、楽園の為に戦うお話。

この後、まだ続く予定です………


もう少しお付き合い下さい。


暖かく見守って頂ければ幸いです。

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