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全は一、一は全  作者: パピコ
3/8

3. アリアドネの糸-3

『Alas, my love, you do me wrong,

 To cast me off discourteously.

 For I have loved you for so long,

 Delighting in your company.

 (ああ、私の愛しい人、あなたの仕打ちは間違っている。あなたは私を無造作に投げ捨てた。

  私は長い間あなたを愛していた、あなたとの交わりは歓喜に満ちていた)』


『Thou couldst desire no earthly thing,

 but still thou hadst it readily.

 Thy music still to play and sing;

 And yet thou wouldst not love me.

 (あなたはもう地上の何をも望めない。しかし、まだ願いさえすれば容易く叶えられるのです。

  あなたの音楽や歌はまだ鳴り響いています。それでもあなたは私を愛さない)』


――A NEW SONET OF MY LADY GREENSLEEVES/The oxfordbook of sixteencentury verse


* * *


 行くあてなんかない、どこに行ったらいいのかなんて分からない。

 知らない何かに突き動かされるように、祥は脚を動かしていた。

 もう、空は明るくなりかけている。ビルの谷間から、薔薇色、黄、白とグラデーションを描いて、世界は太陽の強い光に照らされ始めていた。

 さすがに、ずっと歩き続けていたので、足の裏は、踏み出す度に痛んだ。脛の辺りも、重みを受ける度に、ぎしぎしと軋んだ。

 ふらふらとよろめくように、歩道を斜めに横切って、ビルの壁に背中を凭れさせた。

 そのままずるずるとアスファルトに腰を下ろすと、車が猛スピードで目の前を横切っていった。早朝で、交通量は少ない。スピードが出せるとなれば出したくなってしまうのが人間というものなのだろう。

 自分ではないように滑らかに、体が動いて、得体の知れない大きな怪物を倒せるなんて、嫌だった。ぞっとする。

 意図した動きを、自分の認識の範囲内で行いたい。自分が自分でなくなったような感覚、出来る筈のない動きが出来る事に感じる不気味さ。胸を覆う嫌悪感の正体は恐らくそれだ。

 自動車に乗るように、その為の道具を使っていると思えばいいのだろうか。

 違う。自動車に乗ってて、体に穴が開いてもすぐに塞がる化け物になんて、なりはしない。

 恐らくカインは出鱈目は言っていない。その点にだけは、根拠もなく強い信頼が湧いた。

 本当ならば、抵抗なんてする暇もなく、祥も消えていた筈だったのだろう。カインが来てくれて、あの力があったから、今こうして何もかも投げ出して逃げ出すような真似も出来る。

 だけれども、それが、何だっていうんだろう?

 分からなかった。そこに意味はあるのだろうか。そもそも意味なんてものは、この世に存在しているのか。

 答えなどある筈がない。カインは祥が自分で見付ける以外ないと言ったが、答えなどそもそも最初から存在していないのではないか。

 訳が分からない、頭が重い。神だとか死なないだとか、何を言っているのだか分からない。そんなもの、自分に関係はない筈だ。

 関係のない事だ、責任とか義務もない。何で俺が、こんなに急に、藪から棒に。

 何でどうして。答えなど見つかる気がしない。

 車の通りが多くなってきた。眠い。もう何も、考えたくなどない。

 だが、こんな所で寝ていたら、運が悪ければ補導でもされてしまうかもしれない。

 今行動を制限されて一つ所に留め置かれるのは、色々な意味で困る。

 もうどうだっていい、そんな気持ちもあったけれども、やはり誰も巻き込みたくないという気持ちが、胸の中で一番強く疼いた。

 祥は立ち上がって、またゆっくりと歩き出した。相変わらず当てなどなく。


* * *


 空気が、澄み始めている。

 今日は雲も少なく、いい天気だった。ベビーカーを押す母親や、サラリーマン、ジョギングをする男、リュックサックを肩に掛け、自転車を漕ぐ学生。皆、祥の前を通り過ぎていく。

 夕方の五時を過ぎた頃から空は白じみ始め、白さを増したが温度は低くなった陽光が、ビルの谷間を潜り木立を抜けて、遊歩道を照らしていた。

 今はもう、西の空は薔薇色に染まっている。そこから橙、そして黄、白へと、色を失っていく。

 もっと、人気のない場所へ行かなければいけない。そう思ったけれども、脚は動かなかった。

 ベンチの上を、すっかり昼間の熱を失った風が吹き抜けた。温度が低いと澄んでいるような心地がするのはなぜなのだろう。どうでもいい思考ばかり浮かんで、すぐに消えていく。

 ハーモニカの音色が、風に乗って響いてくる。昼間は、ギターの練習をする若者もいたし、きっと珍しい事ではないのだろう。

 知っている曲だった。確かグリーンスリーブスとかいったろうか。イギリスの民謡だった気がする。

 初めて聞いた時から、なにか懐かしいような胸の痛みを思い出させられた、物悲しい曲だ。

 祥は立ち上がって、ハーモニカを吹いている者を探した。深い意味はない、もっとちゃんと聴こうと、思い立っただけだった。

 ハーモニカの音の源はすぐに見つかった。彼は、芝生に腰を下ろして、周りに誰も人など居ないような顔をして、無心にハーモニカを銜えていた。

 音が急に止んだ。カインは、ハーモニカを唇から離すと、にこりと微笑んで祥を見た。

「……しつこい」

 苦り切った顔を作って、祥は呟いた。カインは動じた風もなく、笑ったままだった。

 何も言葉が出て来なくなって、祥は横を向いた。

「見たくない顔で済まないね。でも俺も、諦める気はないんだ」

 言われて、祥は渋い顔のまま、またカインを見た。カインは、やはり微笑んだままだった。

「例え君が嫌でも、俺は君を守る。それが、俺のしたい事だから」

「したいからってするのかよ。少しはこっちの気持ちも考えろ」

「正論だ。でも俺は、俺が心から望む事を裏切る事はできない。君は、そうじゃないのか」

 質問への答えが見つからなくて、祥は口を噤んで俯いた。

 心から望む事。そんなもの、何かあるんだろうか。

「まだ話も終わってないのに、勝手に出て行くもんじゃないよ」

「……俺は、あんたと話したい事は何もない」

「嫌われたもんだ。あいつらについての説明が全部終わってない。何も知らないでふらつくのは、君にとっても不利益じゃない?」

 その言葉に、祥は今気付いた様にカインを見た。そうだ、経緯は聞いたが、それ以外の事は、何も聞いていない。

「昼は、概ね安全なんだよ。奴等は闇の底から這い出て来る、光に慣れていない。だけど、この位の時間……風が冷えて空気が変わる頃は、あんまり良くない。ここから離れた方がいい」

 その言葉に祥が存外素直に頷くと、カインは立ち上がって、さっさと歩き始めた。

 一度通りに出てから、裏道へと入っていく。ほぼ惰性で、祥はその後を追い掛けた。

 あのままあそこには居られない。さりとて行くあてもない。カインならば、何処か、誰も巻き込まれないような場所に心当たりがあるのかもしれない、という期待もあった。

 一軒家やアパートが立ち並ぶ住宅街がずっと続く。メインストリートに比べれば通行量は少ないが、人通りはある。

 今あれが現れたら、どうするつもりなのだろう。歩きながらも気が気ではない。祥は今にも泣きだしそうに顔を歪めて、早足で歩き続けた。

 やがて、カインは古ぼけた門扉を潜って、何かの建物の敷地内へと入っていった。

 続いて足を踏み入れると、眼前には、古びて人気のない、何かの工場と思しき建物が聳えていた。

 すっかり日は沈んで、辺りは夜の闇に包まれている。きょろきょろと落ち着かない様子で祥が辺りを見回すと、カインが足を止めた。

「ここらへんなら、じっくり話ができるかな」

「……まあ、そうだな」

 人が来る気遣いはない。奴等が祥を狙って現れたとして、巻き添えを作る危険がない。そういう意味では、落ち着けるのかもしれなかった。

「……あんたは、何で俺の居場所が分かるんだ?」

「修行したんだよ。ドラゴンボールの孫悟空も、気だけで誰がどこに居るのかとか分かってたろ?」

「あれは漫画だろ……」

「自慢じゃないけど、孫悟空並に漫画っぽい自信あるよ」

 本当に自慢にならないが、自慢げにカインが笑った。

 困惑した表情の祥に配慮する気など全くないようだった。さっさとそのまま話を続ける。

「で、だ。奴等についてだったね。さっきも話したけど、奴等は深淵(タルタロス)から出てきた。あそこは光のない場所だから、奴等は光に不慣れで苦手だ。だから、こういう、暗くて人気のない所がどちらかというと好きなようだ」

「……そんな事言うと、出てきそうだからやめてくれ」

「今はとりあえずいないよ、昨日みたいなでかいのはね。でだ、奴等には殴るとか蹴るとか、刃物とか拳銃とかミサイルとか、そういう攻撃は全く通用しない。例えば」

 言うとカインは、足元に落ちていた鉄パイプを持ち上げて、自身の背後を殴りつけた。

 何も無い場所に何をしているのだろう? そう思ったら、鉄パイプは先の方が半分消えて、長さが半分になっていた。

「……とまあ、ただ殴ろうとするとこういう風になる。じゃあどうすればいいか」

「ちょっと待て! そこにいるんだろ! さっきいないって言ったじゃないか!」

「でかいのはいない、と言った」

 言い終わるか終わらないか、闇はカインの足元に、はっきりと分かる形をとった。

 昨日のものは巨大な蜘蛛の姿だったが、今目の前にいる奴は人の頭ほどの大きさで、ただの球の形をしていた。

 後退りたかったが、祥は体を動かせなかった。自分の後ろにもいたら、と考えてしまったら、身動きがとれない。

「パンドラの箱がなぜ有効なのかといえば、あれの動力が奴等と同じ『虚無』の力で、更には地下の闇を司るエレボスの加護がある事による。同質の力で攻撃を受ける事で、奴等は存在を維持できなくなって、元来たところへ戻されてしまうんだ。乱暴に言ってしまえば、魔術みたいなものだ。例えばこんな風に」

 言うとカインは、半分の長さになった鉄パイプを右手で構えなおして、左手を軽く翳した。

Άνθρωποι(深淵) από(より) την άβυσσο(来たる者) , παρακαλώ να(深淵へ) επανέλθουμε στην(帰れ) άβυσσο」

 何の言葉なのか祥には分からない。昨日彼の手が光ったように、鉄パイプが淡く光を帯び始めた。

 そのままカインが鉄パイプを横に薙ぎ払うと、目の前の黒い塊は、昨日蜘蛛が消えたように、空気に溶けるようにして消えてしまった。

「……とまあ、こんな感じだ。あれくらいの大きさなら、俺でも対処できない事はない。だが、大きい奴は大体比例して力も強い。昨日みたいなのは、俺じゃ無理だ」

 こんな感じだ、と言われても。

 実際に目の前で起こってみても、やはり起こった内容は受け入れがたい。

「俺なら、奴等が近くにいれば分かるし、この通りある程度は戦える。君の助けになる事は出来ると思う。一緒にいた方が何かとお得だと思うよ?」

「……得とか損とか、そういう話じゃないだろ」

「君がそうしたいと思わなければ、俺がお願いしたって君は聞き入れてくれないんだから、そうしたいと思ってもらえるようプレゼンするしかないじゃない」

 やや唇を突き出して眉根を寄せ、拗ねたような顔をして、カインは後は何も喋らず黙ってしまった。

 少しは、怒っているという事なのだろうか。勝手に飛び出していった事を。

 戦えるのが祥だけだからかもしれないが、彼は祥を気にかけ、心配していた。

「…………話も聞かないで、一方的に飛び出したのは、悪かったよ」

「俺には謝らなくていい。謝るべき人は、他にいるだろう?」

 言われて、祥は疚しさに目を伏せた。

「俺は、君にしか出来ない理由は話したと思う。だけど、やっぱり、君がそうしたいと思わなかったら、どうしようもないんだ。やれ、なんて命令もできないし、命令なんてしても意味はないし」

「……だって、俺がやらなきゃいけないんだろう」

「こんな事言うと怒られるかもしれないけど、俺は、君がやらないならそれはそれで仕方ないって思ってる」

 その言葉に、祥は弾かれたように頭を上げた。カインを見つめた顔には、驚愕と当惑と、少しの怒りがあった。

「……だって、やらなかったら」

「人は沢山消えるね。もしかしたら、もっと厄介なものが引きずり出されて、人は滅ぶことになるかもしれない。でもそれでも、君がやりたくないなら仕方がない。いつか滅ぶ予定だったのが、近いうちになるだけだ」

「何、言ってんだ、あんた……そんなの」

「出来ればそうなってほしくないって思ってるから、君にお願いしてる。もう一度聞くよ。また奴等が現れたら、次は君はどうするんだ?」

「っ……ふざけんな!」

 怒鳴って、祥は飛びかかって、頭半個ほど高いカインの胸倉を掴んでいた。

 怒っていた。何に怒っているのか説明しろと言われれば困るけれども、腹が立っていた。

「あんなのっ……、あんな、おかしいだろ! あんな風に、死んだら、おかしいだろ!! 何で仕方ないんだよ、仕方ないわけないだろ!!」

 揺さぶられても、カインは祥の手を振り解こうとしなかったし、ただ凪いだ眼をして、ぐらぐらと頭を揺さぶられながら、祥の泣きそうな顔を眺めているだけだった。

 揺さぶる手の動きは急に止まった。祥は胸倉を掴んだままで、また俯いてしまっていた。

「……嫌だ、俺、あんなの嫌だ……、でも、なんか自分が、自分じゃないみたいなのも、嫌だ……」

「君は負けないよ。俺が守るから」

「何、言ってんだ、何言ってんだよ、あんた……おかしいだろ……」

「俺は、変なんだと思うよ。もう君のようには泣けないから」

 二三度しゃくり上げて、祥は手を離して後ろを向いた。

「元を断てば……呼び出している者達を黙らせる事が出来れば、終わる、筈だ。まだ誰なのか分からないけど、探そう。一緒に」

 後ろを向いて俯いたままで、祥はその言葉に、軽く二度頷いた。


* * *


 佐藤和樹は、カインの事務所のソファを借りて眠った後、始発が動き始めた頃に起こされ、帰るよう追い出された。

 関わらない方がいい、そう言われた。自分でもそう思う。

 その後自分の家に戻って、シャワーを浴びてから朝ご飯を食べて、大学へと向かった。

 もう夜になった。バイトは休んだ。

 今和樹は、玄関ドアに凭れかかって、体育座りの格好をとって、ぼんやりと俯いていた。

 何で俺はここに来てしまったんだろう、そればかりをずっと考えながら。

 誰かが階段を登ってくる音がしていたので、和樹は首を上げた。

「よう」

 通路の先からひょっこりと顔を出したのは、待っていた友人だった。

「……何処、行ってたんだ?」

「うーん、まあ、色々」

 ドアへと歩きながら何となく笑って、祥はポケットから鍵を取り出した。

 和樹が立ち上がってドアの前からどけると、祥が取り出した鍵を鍵穴へと差し込んで回す。

「……あのな、昨日、ごめんな」

「いいよ……別に」

 鍵が開いたのにドアを開けないで、祥が謝罪の言葉を口にした。和樹も、祥の顔は見ないで、それに答えた。

 何となく、どちらも口を開き辛いような空気が流れるけれども、祥はやはりドアを開けようとしなかった。

「……あのさ、お前さ」

「ん、何?」

「何で、ここにいたの? 俺の事待ってたの?」

「…………それ以外に、何があるんだよ」

 祥の質問に明らかに気分を害して、和樹は顔を顰めた。

 大学に行ったものの、授業など耳に入らない。もう関わらない方がいい。その言葉や、昨日の怪物、姿の変わった祥、最後に駆け出していった祥の様子が、ぐるぐると頭を回った。

 何処に行ったのかは分からないけれども、ここにはきっと帰ってくる。今日の分の新聞が玄関口に見えているから、あれからまだ帰ってきていないはずだ。

 そう思い、ずっとここで待っていた。

「確かに友達だよ、だけど、そこまでしなくたっていいだろ」

「放っとけよ。お前にとってはそうでも、俺は違うんだよ」

 和樹の答えを聞いて、祥は不思議そうに和樹の顔を見た。祥にとっては意外な答だった。

 確かに、和樹とは特に仲の良い友人だったけれども、どこか壁のようなものはあって、親友というものを厳格に定義するのならば、和樹はそれにはあたらなかった。

 親友など、そんな上等なものはいなかった。

 深入りをしない方が、楽しく遊んでいられる。バイトやら将来やら女の子やら、悩みの種は尽きないけれども、そんなに深入りしないで流していた。

 だが、それはお互いにだ。こんなに深入りされたのは、初めての事だった。

「……お前さ、ここまでされるの、嫌なんだろ。どっかで線を引いてたいんだよな。それは分かってたよ。だから俺だって、あんまり立ち入るのはやめようって思ってた。でも今回は、そうやって引いちゃったら、お前ともう会えなくなるって思った。それは、嫌だ」

「だから何でそんなに……」

「うるさいな、一々理由がなくちゃいけないのかよ。お前はどうでもいいのかもしれないけど、俺には、大学で初めて出来た友達で、俺の話だって嫌がらないで聞いてくれたし、そりゃ、壁作られていい気分はしないけどさ。俺だって、そういう距離感みたいなの、あんまよく分かんないし。大体、あんな事があって、何で放っておけるって思うんだよ。心配になんだろ普通。違うか? 立ち入らないからって、俺がお前の事全然分かってない、上辺だけの友達だったって言いたいのか?」

 和樹の声は明らかに怒っていた。機嫌悪そうな顔で、やや叩き付けるように言われた内容を、祥はぽかんとして聞いていた。

 予想も何もしていない。何も見ていないのは祥の方だけだった、という事だった。

 暫くぽかんとした後、祥は、首を何度か横に振った。

「……ごめん」

 思わず、口をついて謝罪の言葉が出ていた。自分は失礼な事をしていたのだと、祥は思った。

 なあなあと流してしまっていたにせよ、和樹はきっと、祥よりずっと真面目で真剣だった。だからちゃんと見ていたのだ。

「もういいよ。それより、これからどうすんだよ」

 一つ息を吐いて、和樹は表情を和らげた。それを見て祥も、ほうと息を吐いた。

「新しいバイトする事になった」

「……バイト?」

「うん、翻訳の雑用。今のところ、昼はまだ大丈夫みたいだから。大学とか今までのバイトは無理そうだけど、どっか行ったり居なくなったりするのはやめた。そうする時は、ちゃんと話す」

 告げて微笑むと、和樹も笑った。

 今までだって、笑ったり、ちょっとした事で口喧嘩をしたりはしていた筈なのに、何故だか、やっと本当に、初めて喧嘩をして仲直りをしたような気がした。

「じゃあ、荷物取りに来たんだろ、手伝うよ」

「明日大学だろ?」

「明日は土曜日だよ」

「あ、そっか」

 妙な気分だった。状況は少しも良くなっていない筈なのに、笑いが零れた。

 ドアを開け、跨ぎ潜る。踏み出してしまったからには最後まで歩かなくてはいけないだろう。結末がどうなるにせよ。

 その予感はあったけれども、今の祥には、これで十分なのだと思えた。

ええと……すいません。

これからもこういう感じで爽快感なくローテンションでぐるぐるすると思います……。

私に、エンターテイメント性は二の次で、好きなものを好きに書かせるとこうなるという事か……。自分では分かっていたことですが。

近日中に簡単な設定解説なども用意したいと思います。すいません分かりづらくて……。分かりづらいっていうか私の配置の仕方が微妙というか。

ギリシャ語は何故現代ギリシャ語なのか呪文っぽくないぞというのはすいません……私がGoogle翻訳さんに頼りっきりだからです。書こうとするものに対する知識量の少なさ露呈。

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