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第1話 よだか

 みいこの部屋は、彼女の心地よい避難所のようなものだった。柔らかな照明が本棚を照らし、壁にかけられたお気に入りのアニメキャラが部屋を彩る。


 彼女はふわふわのクッションにもたれながら、図書館から借りてきた宮沢賢治の選集を読んでいた。

 次の話は「よだかの星」。醜いとされる「よだか」が、自分の姿に苦悩しながらも、最終的には自らの命と引き換えに美しい星となる決心をする様子が描かれていた。

 みいこは読み進めるうちに、よだかが経験する苦悩と孤独が、みいこ自身の感情を映し出しているようで、彼女はその物語に引き込まれていった。


 好奇心を刺激されたみいこはノートパソコンを開いて、よだかについて検索を始めた。彼女の指がキーボードを軽やかに叩くと、画面には「ヨタカ」という鳥の情報が溢れてきた。ヨタカの写真を見た瞬間、みいこの目は輝いた。

「なに、この鳥かわいい。醜いといわれていたのはなんでだろう?」

 彼女は画面を眺めて、ヨタカに不思議な魅力を感じていた。


 その時、みいこのパソコンに新しい通知が届いた。

 みいこ宛では無く夜鳴ミコ宛に届いたメール。

 最近有名になって来たらしいのもあって、彼女に宛に出演依頼・コラボ依頼といったものが時々届くようになった。

 しかし自分にそんな価値があるとは思えず、なんとなく騙しているような気分になり、素直には喜べない。

 これもその一つらしく、内容は「デジタルネイチャー・サミット」というメタバースで行われるイベントへアンバサダーとして出演して欲しいという依頼だった。

 みいこはその招待状メールを見つめ、首を傾げた。

「デジタルネイチャーってなんぞ?」

 彼女はこの言葉に少し戸惑いを感じながらも、なんとなく興味を惹かれる。

(もしかしたら夜鳴ミコの宣伝にもなるかもしれないしね)

  そう思いながらみいこは承諾の返信を送った。

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