表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
処女搾乳  作者: ……くくく、えっ?
一章:処女搾乳

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/216

アイテムズ・レフト・ビハインド 【Picture】

 バッグの口から、のぞいて見えていたものは、薄く錆止めの油が引かれた――何丁かの拳銃。


(……マジか)



 * * *



 日々、様々な人間が出入りすると聞く、この手のホテルで――こう言った忘れ物の類が稀に存在すると言うのは、聞いた話ではあったけれども。


 皆に手を触れない様に言って、部屋に備え付けのバスルームからタオルを手に戻ると、それを手に巻きつけて、中を検める事にした。


「だ、大丈夫なの? 蔵人(くらんど)? マズく……ない?」


 この手のモノを発見者が手に触れた……ただ、それだけで――警察からロクでも無い対応を受けると言うのは、ネットでも耳にする話。


 とは言え、手に触れても触れなくても……。


 これを発見した俺たちが、この部屋に滞在していたと言う事実を突き止められたなら――どちらにせよ、警察の追及を受ける事になってしまうのは想像できる。


 イオナに関してだけを言えば……、このホテルのオーナーの娘な訳だから


 ……さして問題も無いのかも知れない。


 けれども警察の捜査の過程で、先日の集会での出来事が浮かび上がりでもしたなら、俺たちの学校生活にとって、好ましくない影響が発生するのは想像に難くない。


 ここで、この好ましからざる どこかの誰かの置き土産に触れるというのは――多分、賢くは無い行動には違いなかったけれども。


 降りかかって来るだろう、問題に対処するためには……収められているものを正確に把握はしておきたかったし、なにより――


 この中に昨今、小型化著しいGPSの類が紛れていないかが……気になった。


 その場合、残された これらには……なんらかの意図が残されている可能性もある。


(良くできた……モデルガンが……入っているだけなのだと……願いたい)


 ――ここは現代日本。


 昨今翳りは、みえると側聞はしても――警察機構が、世界に例を見ない程に機能すると言う社会の片隅で


 実銃なんてものに出会う機会なんてものよりも、紛い物のフェイクに出会う可能性の方が余程大きなものの……ハズ。


 けれども、タオル越しに触れた それは。


 俺の期待を裏切って――本物だけが持つ、確かな重みを手に伝えてきた。



 * * *



「えぇ~っとぉ……どうしようか……蔵人」


「どうしよう……どうしよう……どうしたら良い? 澪ぉ」


 心配そうに顔を見合わせて、不安を口にする澪と、イオナ。


 千影は先程までのカラオケでの上機嫌さは消し飛んだ様子で。


 現代の日本では激レアだと、イオナに説明された回転ベッドに横たわって、シュールに ぐるぐると回っていた。


 ロー・テーブルに並べたバッグの中身は、2種類の自動拳銃7丁に、実包が詰まった異なる紙箱が16。


 拳銃について詳しい訳では、無かったけれど……それが、国内の銃犯罪では割りとポピュラーとも聞く――トカレフで無い事だけは判断できた。


挿絵(By みてみん)


 と言うか、バッグから出て来た拳銃は、どちらも――トカレフみたいな、部品の公差を大きく取って、雑に仕上げることで稼働率を担保するみたいな、安物なんかとは違い


 まるで高度な加工技術を誇るメーカーが、社の威信を賭けて世に送り出すみたいなハイエンド・モデル……を、職人が1丁1丁カスタムを手掛けたかの様な、そんな芸術品めいたエレガンテさえ感じる。


挿絵(By みてみん)


 で、ありながら。


 銃のスライドには、つきものの――商品名やメーカーのエンブレム、それどころか製造番号の刻印さえ刻まれていないという……奇妙奇天烈さ。


 いつもであれば、この手のガジェットを目にしようものなら……どこかしらに、手を加えなければ気の済まない、この傲慢な俺をして


 それは、この作品を造り上げた職人に対しての冒涜にも思えて、躊躇いを覚える様な代物だった。


 その他には この2種類の拳銃以外に、油紙に包まれた空の予備弾倉が24。


 あとは一目見て理解できた、射出機能が付与された弾道ナイフが3丁に……インゴットが2枚。


挿絵(By みてみん)


 念のため……と言うよりも往生際も悪く。


 注意深く、弾倉を抜いて……スライドを引き、弾が装填されていない事を確認した上で、銃口を覗き込んでみれば――遊戯銃の類には付きものの、縦に入った間仕切り、インサートは無し。


 完全に本物と、断定する他に無かった。


(犯罪の臭いしか……ないな)


 間の抜けた、どこかの誰かさんのお陰で、澪が設えてくれた仲直りの場は、急転直下で氷点下に。


 倒れるみたいなノリで気を失った千影と、不安から泣きじゃくり始めそうなイオナ。


「……蔵人」


 学校では腫物を扱う様に触れられる、お姫様の澪をして――不安を滲ませる声。


「――薬の類が、紛れてなくて……本当に助かった。これ全部、俺が預かるわ。いざとなったら……そうだな。ホムセンで耐熱レンガと、バーべーキュー用の炭でも買って来て……それこそ、適当なところで、磁石で集めた砂鉄から鉄作る動画を撮ってます……みたいな感じでだな? 溶かして処分する事にしようか」

いつもブクマ有難うございます。


宜しければ、お読み下さった御感想や「いいね」


その他ブックマークや、このあとがきの下の方に

あります☆でのポイント


それらで御評価等戴けますと、それをもとに今後の

参考やモチベーションに変えさせて戴きますので


お手数では御座いますが、何卒宜しく

お願い申し上げます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ