表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
処女搾乳  作者: ……くくく、えっ?
五章:シャングリラ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

80/216

アンダーグラウンド・ザ・ディープ

「なァにニヤけてやがる橘……いよいよキメぇぞ。てか、あんなもん そこまで気にするものか?」


 そんな俺の顔に少しだけ苛立たし気に



「どこからどう見たってハッタリのお飾りじゃねぇか。インテリアだよインテリア。あたしんちの店のショーケースの中にも、邪魔臭ぇ乾貨(ガンファ※乾物)天九翅(テェンジュウチー)あんだろ。それか……遊園地に置かれてるみてぇな恐竜の置物。


「そんなもんと、なにが違うってんだ? お前、それを見て『うわぁ?! なになにザウルスだぁ! 食べられるぅ! 逃げろォ』……みてえなこと思うのかよ? 思わねぇだろ……普通


「……てか、いっつも思うんだけど、あたしんちの……あのバカでけぇフカヒレ(天九翅)いい加減どうにかしてくんねぇかな。邪魔過ぎて敵わん。ケースに付く油落とすのが、毎度くたびれる」



 面倒臭そうな様子で、柊先輩が零す。


 まともな感性の持ち主からしてみれば、酷く腑に落ちるに違いない――先輩の御意見。


 けれども、その辺が極めて妖しい俺みたいな人間からすれば……



「……多分、あれ。車の方だけど。俺の勘からすれば、本物な気がする。いや、もっと近くに寄って……しっかり見てみない事には断定はできないけど。


「この国では、あれに搭載されていた火器の類は基本――銃身に、みっちりと鋳鉄を流し淹れた()()に変える必要がある。そうでない場合は違法になるんだとか


「ところが、あれには……遠目で見た限りでは、そんな加工がされている様には見えなかった


「実弾が搭載されている……とは考え辛いけど


「どこかの数寄者が揃えたものであるのは、間違いないにしても……


「ここは日本で、違法なカジノなんてものがあるだけでもおかしいのに……あんなモノまで存在するとなると――」



「……お上と繋がってて、お目溢しでもされてるってかァ?」


 考えを取りまとめながらの、歯切れの悪い俺の説明を聞きながら


 先輩は事も無げに、その先を口にした。


「簡単に言えば、そうなるかと――」


 無駄に考えを回す俺とは、正反対の位置に存在する3年たち。


 その中のひとりである柊先輩が、つまらない話を聞いたとでも言いたげに生欠伸。



「どーでもいいよ……んなこたァ。


「あたしらは、あたしらのやるべきことをやってよ? 稼がせて貰うとしようぜ。


「……それよかよ? ボチボチ朝だ。飯でも食いに行くぞ橘。


「勝った取り分から奢ってやんよ。ファミレス行くぞファミレス。


「――んで……そうだな。


「寝みィし、その後は……イオナんちにでも転がり込んで寝るか。


「あたしんちは明るい内は、客と親父どもの声が、殺意が湧くほど、うるさくて……寝れやしねぇしよ」



 椅子から立ち上がって、先輩が伸びをした。


 なんだか、ネットで目にするミーム「猫は液体」を思わせる しなやかなそれ。


 東を向けば、白み始めた空。じきに朝日が顔を出す時間帯。


 先輩に倣って俺も腰を上げると――にやにやとした笑みを浮かべる先輩が、俺に顔を近づけて来る。


「……いっそ、柊お姉ちゃんとぉ……一緒に寝るか? お風呂で洗いっこしてからのぉ……筆下ろしのビッグちゃ~んす♡」


 息もかかる距離での耳打ちするみたいな 悪ふざけ。


 その気なんてありもしないクセして、慌てる俺の様子でも見て悦に入りたいのか。


 寝不足で少し赤くなった目で、無理を推しての流し目。


「そうだな……じゃあ……御厄介になろうかな。宜しく」


「……、――、……ん? んぇ!?」


 予想外だったらしい俺からの返事に、先輩が泡を食う。


「ちょ! た、橘っ!? ……お、おま……なに言ってるのか分かってんのかよ?!」


「……え? イオナの家に、今から部屋を借りに行くんじゃないのか?」


「う、う、うん。そうだな……そういうことだよォ? 橘……そ、そ、そ、それで……そこで、なにするのか分かってるか? 寝るって……あの……すやすやすやぁ~って意味じゃ……、――ないんだぞ?」


「俺が……それを分からないとでも? 比喩だったり隠語だったり、そういう類の物だろ? ……まどろっこしくないか? 言い出しておきながら、ビビッてる? ああ、避妊はどうしようか? そちらに任せるけど」


「ばッ!? び、び、び……ビビってる訳無ぇべ!! こっちとら前に……お前に呼び出された時から腹は……く、括ってんだよ! ……ひ、避妊ッ?!」


「そうだった……処女だったっけ」


「うっせぇな! 悪ィかよッ!! 今からテメぇが穴開けるってんだから……べ、別に良いじゃねぇか! 経験する歳の平均からすりゃあ……は、早ぇ方だろうが!!」


 もはや全身で赤みを帯びていない箇所を、見つけるのも難儀しそうな肌の染まり具合。


 必死に声を荒げて、早朝の公園で先輩が虚勢を張る。


「冗談だって冗談。そんなに必死になるなよ」


 普段のガサツさからはイメージできない――目の前の彼女の慌て様に、徹夜明けのテンションが祟って笑ってしまっていた。


 そんな俺に向けられる、冷たすぎる視線と殺気。


「橘……お前、今からマジで全殺しにするわ……ぶっ殺して……海に撒いて帰ってやっから、言い遺したいことがあるなら……言っとけや、お情けで……星山には伝えておいてやるからよォ」

いつもブクマ有難うございます。


宜しければ、お読み下さった御感想や「いいね」


その他ブックマークや、このあとがきの下の方に

あります☆でのポイント


それらで御評価等戴けますと、それをもとに今後の

参考やモチベーションに変えさせて戴きますので


お手数では御座いますが、何卒宜しく

お願い申し上げます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ