JCと、おっさんたちが温泉麻雀で一晩
「……ま、どうでもいいわ。
「ああ、んで……それか……そいつはその徹マンの……泣けてくる勝ち分だ
「……かっぱ抜きから、うちのオヤジども直伝……千鳥爆弾に、元禄積みまで仕込んだってのに……、――毟り……そびれたぁ……」
「温泉で知り合った……油ギッシュなオジサマ方と……群れから、はぐれた現役JC……
「ひとつの部屋で、卓を囲んで一夜……なにも起こらないハズも無く
「ひィ~いらぎ先輩っ♪ あなたのォ~可愛いィ~妹分のわたしがぁ~
「詳しくぅ、お話を聞かせて貰いたいなぁ……なんてぇ――
「――んぁ? ……寝かせろや……結城ぃ」
「お願いです、お願いします先輩っ! そ、その……話の先にピンクな展開しか見えてこない、お話の続きを! 何卒! 何卒ォ!
「ほらッ! ほらほら! つむぎ! つむぎちゃん! 媚びとけ! 気になるんでしょ?! 気になるよね!? 媚びとけ! こォびとぉけッ!! 貰った三百円分けてあげるからッ!!」
「い、いえ……要りません。な、なんで私まで……」
「この手のお話は、JCが大人の階段昇るための必要な栄養素だって……保険体育を通じて厚労省も言ってるよね! ……未通女かッ!! ……いや、わたしも未通女だわ」
「寝かせてくれよぉ……寝みィんだってばよぉ……
「……大したこと……なんも無かったよ……
「自動卓でもねぇ、手積みだったし……乳は足りねぇけど、立ち仕事ばっかの……うちの手伝いのお陰で……脚と尻にゃ……ちょっと自信あっからよ……」
「「ごくり」」
「風呂上がって浴衣のままだったじゃんよ……
「こう……隙の多い小娘って体でよ……浴衣、着慣れてない感全開でだな……
「くあぁぁ~~~っ……やべぇ……いよいよ寝みィ……」
「頑張ってッ! 頑張って下さい先輩ッ! 何卒……ラスト! ラストまで! そのえっちィお話をォ!!」
「どこまで話した――、……意識飛ぶわ
「ああ、それでだ……心持ち……胸元とか開け気味にしてよ……裾からは……内腿辺りまで見える様にしてだ
「パンツも見えてたかもしんねーけど……そこはまぁ……毟り取る相手への手向けって奴ヨ
「おっさんたち、なんだったか……女っ気がねぇ職場なのは――感じで分かったんだわ
「……ぁあ、土建屋とか……運送とか……港湾の仕事がどうとかって……言ってたっけなぁ
「まあ、いいや
「だから、なのか……どうかは知んねぇけど……
「あたしなんかが……絞り出す程度の色気でも、有難ぇことに――ガン見で、まんまと食いついてきてくれたからよ
「……積み込むのは楽ショーだったんだよ」
「え? 積み込むの楽勝だった? ……良く分かりませんけど……柊……先輩? 多分、お話の流れから考えると――その『積み込む』って言うのは……
「ズルをする……って意味で、それで……成功されたんですよね?
「その流れで……、――、……どうして毟り取り
「……そびれたって、お話になるんですか?
「バレた……という、お話でもなさそうですし……」
「バレるわきゃねぇよ……言っとくけど、あたしのイカサマは……偽札が普通に、ぐるぐる経済回してたインチキの国からきた……うちで働く中国人仕込みの……スペシャルな代物だぞ? あっちでの呼び方は……なんつったか……忘れたけどよ
「じゃあ、なおさら……なんで」
「……んんもぉ……まだ寝れねぇのか――、……おっさんたちが」
「おじさまたちが?」
「イイ奴ら過ぎたんだよ……」
「「は?」」
「とりあえず……そのおっさんたち6人の……連絡先まで交換したわ……今度、会社のみんな連れて、うちに食いにきてくれるってよ……もういいだろ。あたしは寝るぞ……頼むから、着くまで……起こすなよ……」
「分かってはいたけど……」
「……はい」
「柊先輩って……普通に良い人だよね……こんな人を……問答無用で感電させたって……蔵人……ヤバくない? ダミアンか……エスターかってレベルだよね?」
「……ええっと……そこは……、――、……私も……当事者に……なって……しまいますから……なんとも……、――すみません」
* * *
懇意にさせて戴いている宿のオーナーさんに、千影と挨拶を済ませると、帰りのバスに乗り込んだ。
合宿か遠征かといった趣きの、連休を利用しての遠出。
車内には、くたびれ果てた空気と――男子と女子とが、一堂に介した化学反応とでもいうかの姦しさが入り混じって混沌。
「スケ共が……騒ぎよるぜ……一の段に加えて二の段……あいうえおに……アルファベット……マジになって……やりゃあ……できるもんだな――」
「俺たちにしちゃあ上出来よ……九九って……あと、たった七つだけだそうだぜ」
「……俺、もう煙草止めるわ……千影の姐さんには追い付かねぇのは分かってっけど……デケぇバイク転がせるようになりてぇ……転がすだけじゃなくて、ガチなテク身に着けてぇ」
「そうだな……俺ら……ぼんくらだしな……スタミナくらいでしか……今のところ、勝負できそうなもんねぇし――いいんじゃねぇか?」
「いっそ……走り込みとか、始めるのどーよ。九九なんて唱えながらよ」
「――痛ましいから……それだけは止めろ。頼むから」
この宿に転がり込んでの約半日。
こいつらにしては……奮闘したに違いない偉業の数々。
多少のハードルを越えてみせたことで自信もついたのか……3年たちは、次のステップについて寝不足の頭で語り合っていた。
九九を唱えながらの走り込みと言う地獄さながらの絵面。
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