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処女搾乳  作者: ……くくく、えっ?
二章:アウトサイダー

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あやふやな顛末

 ドアロックを解除して、車内に押し入ってみれば


 一ノ瀬さんを抱きかかえた、50代のおっさんが口の端に泡を吹きながら、裏返った声で……なにかを口走っていた。


 そのおっさんにリトラクタブル(伸縮式)・ブレードをちらつかせて彼女から引き離すと、グローブを喉元に押し付けて感電させて――漸くの一区切りがついた。


 ここ最近、感電グローブを多用してきたせいからなのか、なんだか気絶させるためのコツの様なものが、朧気に分かってきたような……手慣れてきた気すらしないでもない。


 のびたおっさんに注意を払いつつ


「……少し、遅くなった。ゴメン」


 千影の親父さんの古い私物――俺にも一ノ瀬さんにも、ぶかぶかな。


 海外エアコンメーカー製の安物のライダース・ジャケットを羽織らせると……乱暴されかけて酷い有様のまま――背中に飛び込んできた彼女が、嗚咽を漏らし始めた。


 相当怖い思いをしたに違いない……彼女の気が済むまで、好きにさせてやりたくもあったけれど。


 こちらも、とてもではないけれど――合法的とは言えない手段に訴えた手前。


 ここが人気の無い林の中で、人目につかない場所だとは言え……悠長にしている訳にもいかず。


 千影にバイクで彼女を送る様に頼むと俺は、その場の跡片付けに取り掛かった。


 のびた連中が死んでいなければ、司法解剖の様な検体に対する……徹底した検分は行われないにせよ――


 流通もそれなりに限られる特殊なラインを巻き取らなくてはならなかったし……意識を失った男たちの身体を動かしての、拘束のしなおし等――やらなくてはならない 骨なことは


 山と残っていた。



 * * *



 校舎内の階段から、屋上へと至るわずかなスペース。


 校内の生徒の気配も少なくなった時間帯。


 俺は、3年生の女子と相対していた。


「……お声掛け戴けると……思ってたんだわ」


 目の前に佇むのは先日、俺が感電グローブを使用して、のびさせた女子。


 一ノ瀬さんと叔父の一件は


 あの後、警察に駆け込んだ彼女によって


 叔父を含めた輩2名に乱暴されかけたところ、さらに そこに介入してきた――


 通り魔的謎の人物にさらに、かどわかされそうになり。


 なんとか隙を見つけて、その『仮称Ⅹ』の手からも逃げ延びた……と、まぁ。


 なんとも苦しい筋書きではあったものの


 実際に被害にあった彼女と、のちに発見された叔父一党からの証言により


 細部の辻褄が、合わない箇所については


 見るからにメンタルのか細い彼女の容姿に加え、校内での普段の評判も相まって


 切羽詰まった少女の証言に――多少の不明瞭な点があるのは、やむなし。


 ……とまぁ、そんな具合で。


 警察からは詳しい調査は、継続するとの事ではあったものの


 ひとまずの落着を見ようとしていた。


 彼女の家の借金については、ここからどうなるかは……正直、これからの運び次第と言ったところではあるけれど


 親族の娘を手籠めにして、債権をも回収しようとした叔父上に


 強く出られる道理も無し。


 慰謝料なり賠償金なり、その他で債権は……どうにかなるだろうというのが、大方の見方だった訳だが……


 その顛末に至る過程で知った衝撃の事実も――存在した。



 * * *



 過日、3年生連中と一緒になって


 一ノ瀬さんを囲んでいたと……てっきり俺が勘違いしていた


 今、目の前に佇む3年生女子。


『カマキリ女』などと暴言を吐いた上に、今を思えば……一緒に居た一ノ瀬さんの あの時の様子や、その時の取り巻き連中の顔ぶれもあって


 ――心底、申し訳ない無礼を働いてしまった先輩。


 実のところ〝デリヘル〟と言った存在について、俺同様。


 まるで理解していなかった一ノ瀬さんを――父親なり、母親が


 まだ分別のつかない、小さな我が子なりを面白可笑しく他愛なく、


 煽って言って聞かせるかのノリで。


 実家のために働くことを決意した彼女を――


 揶揄たっぷりに『ほれ、泣くぞ♪ もー泣くぞ♬』……と囃すみたいに。


 デリヘルなんて働き先に、頑迷に向かうと言って聞かなかった彼女の話を――偶然、そばで耳にしてしまったことから、親切にも諭してくれようとしていた、奇特過ぎる御仁だった……らしい。


「……あんた、タダもんじゃない訳だよね」


 目の前に佇む先輩が、口を開く。


 事の次第も顧みずに――無体を働いてしまった事実に


 殴られようと、なじられようと……もはや一切、反論する気も起きない この状況。


 地を這う様な、なにか腹を決めたかの声を前に……俺は――お白洲で裁きの沙汰を待つ罪人の神妙さで、のぞんでいた。



「この間の……


「一ノ瀬……っつたっけ?


「『私、叔父さんが紹介してくれる、デリヘルってところで一生懸命働くの♪』とか?


「お花畑なことを言ってたネンネはさァ」



 先日のお礼参りを、グラグラと煮え立つ腹の中で考えているに違いない白目過多な彼女が、ただでさえ小さな瞳孔を――なお窄ませて、俺に詰め寄る。

いつもブクマ有難うございます。


息苦しいなと思って病院に行ってみましたら


咳込んだ拍子に肺に小さな穴が、開いてた

みたいですぅ(*´ω`*)


お医者さんからは「安静にされて下さい」と

言われましたが、それだけで放流されましたァん。


血中酸素飽和濃度は現在73%


……ふふふ、私の人生に こんな鉄火場がやって

来ようとは……火葬場まで わりと直ぐだぜ。


そんな訳で、またいつ病院にぶち込まれるかも

分かりませんので、本日2度目の投稿でっす♡


ら、らめぇ~! 逝っちゃう! 逝っちゃうからァ

(リアルで)


もし宜しければ お読み下さった御感想や


その他にもブックマークや、このあとがきの

下の方にあります☆でのポイントに代えて、


御評価戴けますと、それを元に今後の参考や

モチベーションに変えさせて戴きますので、


お手数では御座いますが、何卒宜しく

お願い申し上げます。

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