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女勇者:真美子  作者: コクテン8
3決戦へ
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69 テツ

私は中央国家の宿屋の部屋にいる。


部屋を見回すと、歯ブラシが2本あったり、コップもタオルも男女セットでそろえてあったわ。


どうやら、私は男性と同居していたみたい。

でも私は1人だったはずなのに。


私はなんとなく、窓から外を眺めた。


窓から差し込む日の光は傾いてオレンジ色に染まり始めていたわ。

そう言えばもう夕方ね。


私は、夕食の材料を買うために、部屋の外に出たわ。


部屋から出て通りに行こうとしたら、30代くらいの男の人に会ったわ。


イケメンじゃないけどちょっといいかな。

この宿屋にいる人?でも、見かけたことないわね。

新しい人かしら、挨拶しておこうかな。


「こんにちわ。」


と私が言ったら、その男の人は、少し驚いてから私を見つめたが、その後脱力した感じで挨拶を返してくれたわ。


「お帰り、これからどこに行くの?」


え?お帰り?ちょっと馴れ馴れしいわね。


「え、ええ、ちょっと買い物に行くんです。」

「じゃあ、一緒に行く?」


と手を差し出してきたわ。

これは、不味いわ。勘違い?それともナンパ?


「ちょっと、馴れ馴れしいんじゃない?」


と私はその手を払った。

その男の人は驚いていたが、何か納得したような顔になった。


「ごめん、ちょっとキミが可愛かったからついね。」


と言って去ってしまった。


なんだったんだろう。


そして、私は町へ買い物に行ったわ。


宿屋に帰ってから考えたわ。


さっきの男の人、もっとスマートに誘ってくれたらよかったのにね。


でも何も思い出せないわね。


そう言えば、何で私はあんなに頑張って魔王を倒したんだろう。不思議ね。


そして、そのまま寝てしまったの。




私は朝目覚めた。


何か物足りない、味気ない朝だった。


私のこの世界にいる猶予は後10年間、それまでに何か引っかかる、このモヤモヤを思い出さなくちゃね。


そうだ、愛美達に会ってみよう。

何か分かるかもね。


私は魔法通信機で愛美に連絡を取る。


「もしもし、私、真美子、愛美さん?」

「はい。わたくし愛美ですわ。どうかなさいました。」

「ええ、魔王を倒し終わったので、愛美さんに挨拶をと思って。」

「まあ、おめでとう。それじゃ、お祝いのパーティを開かないといけないわね。」

「そんなのいいわよ。それより、話したいことがあるんだけど、行っていい?」

「ええ、いいわ。せっかくだからランチを一緒にしましょう。」

「あら、悪いわね。愛美さん。」

「いいえ、それじゃ、2人分追加で用意しておきますね。あ、ちょっと他の魔法通信機が鳴っているからこれで。」


と愛美は切ってしまったわ。


でも何で2人分追加なんだろう?




私は部屋に設置してある。転移ゲート魔法陣で愛美の豪邸に行った。


いつもの通り、メイドや執事は迎えてくれたわ。


そして、昼食をとる部屋に案内されたのよ。

そこには、愛美、アン、ミミが居たわ。


「真美子さん、久しぶりですわ。あれ?テツ様は?」

「そうにゃ。テツは何処にゃ。」

「テツを連れてこなかったのか、真美子は。」


何言っているの?この3人は。

テツって誰?


「え、テツって、誰よ。」


愛美さんは、ちょと驚いた顔をした後、


「何を言っているのです。最近はそんな冗談が流行っているのですか?」

「そうにゃ。何言ってるんにゃ。」

「さては、テツを隠すつもりだな。」


私は3人の剣幕に押されながら言った。


「あの、その”テツ”って人のこと教えてもらいたいです。」

「え?」

「にゃ?」

「は?」


と3人とも口をあけたままだったけど、アンさんが何か言おうとした。

だけど私が先に言ったの。


「私、その”テツ”って人の記憶が無いし、私がこの世界で魔王を倒すためにどうして頑張ってきたかも、理由があいまいなのよ。」

「それ、本当なの?真美子さん。」


と愛美は困惑の表情で私を見つめてきた。


「本当よ。今から話すわ・・・・」


私は、神様に会って、記憶が曖昧だったことをみんなに話した。




「そうね、そうすると真美子さんはテツさんを覚えていない。そして、神様からは”今回のミッションで大切な人でも亡くしてしまって、そのショックで記憶も混乱しているのでは”と言われた訳ね。」

「ええ、そうよ。」

「とすると、実際わたくしたちは、テツさんにしばらく会っていないし、魔法通信機で会話もしてないわ。」

「そうね。」

「つまり、神様の言った可能性も否定できないわ。」


え、それじゃ私が、そのテツさんが死んだショックで、記憶が無いという事なの?


「にゃにか、てつにゃんを探す方法はないんきゃな?」


そうね。あ、”広範囲生物探知”があるわ。


「ミミさん、”広範囲生物探知”があるので探してみるわ。」


と私は、”テツ”で”広範囲生物探知”を使いサーチした。しかし、この辺りでは見つからなかった。

”広範囲生物探知”は半径3000キロのエリアで出来るんだけど、この異世界全部はちょっと無理みたい。だから、飛行魔法で飛びながら探すしかないわ。


「どうだにゃ。」

「どうだった?」

「居ましたか?」

「いえ、この辺りには”テツ”という人物はいませんでした。」


みんなの表情が重くなった。


「あ、でも後で、飛行魔法で飛んで探してみます。」

「見つかったら報告するにゃ。」

「そう、報告な。」

「結果を待っていますわ。」


みんな私を見つめていた。


でも、ダンジョンの中だと分からないわよね。

それに、私は”テツ”って人の顔も体格も分かってないわ。


「ところで、愛美さん達、”テツ”さんって人の特徴とか顔とか教えてくれないかしら?」


3人は目を見開いた後、話し始めた。


「それじゃアタイから、テツは、凄く強い。精力満タン。真美子といつもキスをしていた。エロエロで抱かれてみたい人、以上だ。」

「ミミは、テツにゃんは、強くて、逞しくて、男の発情した匂いがするにゃ。手つきがいやらしくて最高にゃ、あと真美子といつもキスをしていたにゃ。キスが上手いみたいにゃ。」

「わたくしからは、テツさんは、強くて、逞しくて、夫にしたい人で、抱かれてみたいわ。治療の時の手さばきも見事で真美子を何度羨んだか分かりませんわ。あと真美子さんといつもキスをしていたわよ。そしてエッチなところがたまらないわ。」


えっと、強い、逞しい、精力にあふれてる?、手つきがいい?エッチ?あと、私といつもキスしてた?

なんかとんでもない人なの?でもそれじゃ外見が分からないわ。


「その、今のじゃ、外見とか分からないわよ。見た目を説明してよ。」

「そうだな。普通の人。」

「そうだにゃ普通だにゃ。」

「そうね。普通ね。」

「年齢は?」

「30代から40代かな?」

「そうにゃそれくらいにゃ。」

「ええ、そうだわ。」


ますます分からないわよ。


その外見だと、そう言えば、昨日あった男性が普通で30代から40代よね。

でも、強い、逞しい、精力にあふれてる、エッチそうなのは該当しないわ。それにキスも上手そうじゃないし。


あと、私もともとイケメン好みじゃなかったっけ?

でも、あとで探してみようかな。


その後、食事をしながら、”テツ”という人の話をみんなから聞いたわ。


その話での人物の印象は、とても凄い人で、ますます分からなくなっちゃった。



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