59 竜の娘 2
テツさんは毎日ボロボロになって帰ってきたわ。
私もテツさんのもと、ダンジョンで挌上の敵と戦ってレベル上げをしたの。辛いわ。
しかし1ケ月半が過ぎた頃、ラライナと男の竜族人が私とテツさんのもとに来た。
「テツさん、真美子さん、ダーダラーガに見つかっちゃった。もう帰るわ。」
とラライナが言った。そしてラライナの後ろには、2メートル近くある。全身鱗に包まれている竜族人がテツさんを睨んでいた。
「ラライナさん、その後ろの男が、ダーダラーガか?」
「ああ、おれに何か用か。人族。」
テツさん話し始めちゃったわよ。とりあえず援護できるようにしておかなきゃ。
「そうだ。ダーダラーガさん、ラライナは、お前とは結婚したくないそうだ。」
「何を言っている。竜族人は強さがすべて、強いからおれはラライナを嫁にする。」
「なるほど、それじゃ簡単だ、俺がダーダラーガ、お前に勝てばラライナを諦めるんだな。」
「は?人族はいつから冗談が言えるようななったんだ?それとも強さが分からないのか?」
そこに、ラライナが割って入ったの。
「ダーダラーガもう止めてあげて、あと、テツさんもういいよ。レベル上げあと1ケ月半かかるんだろ。今じゃ無理だよ。」
「ラライナさん、ダーダラーガは単独だろ。」
「え、ええそうだよ、1人だ。」
「なんだ、1人じゃ悪いのか?」
「いや、最高だよ。」
「なるほどおれを複数でやろうって事か。いいだろう、俺のレベルを見て驚けよ。人族。」
ダーダラーガは認識阻害の指輪を外したわ。
ダーダラーガLV2336だったのよ。少しレベルが上がっていたわ。でもこれなら大丈夫そうね。
「ビビったか、おれは竜族人でも2番目にレベルが高い。ラライナに免じて今なら逃がしてやる。」
「おーお、結構お優しいんだな。そのやさしさに免じて、なるべく殺さないでやるよ。」
「てめー!殺す。」
ゴバーン!
とダーダラーガの右ストレートがテツさんの顔に放たれた。テツさんは左手で受け止めていたわ。
テツさん今レベルいくつなんだろう。昨日覇者の剣Ⅳを取ってきたのよね。
「な、てめー!」
「おっと、ここじゃ被害が出るから南の荒原でやろうぜ。」
ダーダラーガは歯ぎしりをしていたわ。驚きと怒りを隠せないようね。
ラライナもテツさんを目を見開いて凝視しているのよ。
「いいだろう。南の荒原で勝負だ。」
とダーダラーガは言って拳を引いたの。
ラライナはそんな2人を、ただ見つめていたわ。
◇
そして、荒原にテツさんとダーダラーガは向き合って立ったの。
私とラライナはその2人から離れて見ているわ。
ラライナはさっきから無口でしゃべらないの。私はもしもの場合の援護を考えてスタンバイしているわ。
「ダーダラーガ、剣で勝負か?それとも拳か?」
「人族よ、どっちでもいい。おれはこの拳でやる。」
「分かった。ちょっと待て。」
と言ってテツさんは剣を地面に置いてしまったの。
え?大丈夫なの?だって竜の鱗よ。硬いのよ。
と思ったらテツさんは、拳に何やらグローブの様なものを嵌めたわ。
「よし、いいぜ。蜥蜴野郎!」
「なんだと!」
と2人は叫び、そこから殴り合いが始まったのよ。
ブアン!ダアン!ブウウ!ドスン!ブンン!ダン!ブアン!ダアン!ブウウ!ドスン!ブンン!ダン!
テツさんは、ダーダラーガの拳の連打を躱しながら、カウンターを数発入れている。
ダーダラーガはそのカウンターに耐えながら拳を繰り出していたのよ。
そして、ダーダラーガの動きが止まったわ。
「ぜぇぜぇ!」
「どうした、龍神変化は使わないのか?」
「てめー!死にてえらしいな。やってやるぜ!”龍神変化”!」
とダーダラーガが輝きだしたの。竜の鱗に覆われた人型の竜が現れたわ。
龍神変化したダーダラーガの拳には、竜闘気が槍のようにが伸びている。
ダーダラーガは凄い速さで、テツさんに連続で突きを放ったわ。
ダダダダダダダダダダダダアダッダ!
ばごん!
しかしテツさんはいつの間にか、ダーダラーガの横に立ち、その右拳をダーダラーガ顔に打ちこんでいたの。
そして、ダーダラーガは意識を失って倒れたわ。
「すげー!すげーよ。テツさん!」
と言いながらラライナはテツさんに駆け寄った。
そして抱き付いたのよ。きー!何してんのよ。
私は瞬歩で近寄って2人を引き離したわ。
◇
しばらくして、ダーダラーガが意識を取り戻した。
そして、テツさんに負けを認めたわ。
その後、竜の国でレッドダイアモンドを手に入れたの。
でも、ラライナの両親がテツさんを婿にと言い出し、ラライナもテツを婿にと言い始める始末。
結局、竜族人の掟に従い、私とラライナが戦って私が勝ったことにより、テツさんを連れて帰ったのよ。
レベル上げておいてよかったわ。
ちなみにこの時のレベルは
テツさん LV4173
真美子 LV1914
だったわ。
これで、人造聖剣の不足材料がそろったわ。




