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女勇者:真美子  作者: コクテン8
2人造聖剣
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56 人魚の肉

私とテツさんは、1週間ほど暇なので”勇者試練のダンジョン”でレベル上げをしたの。

吹雪裕也が結構レベルアップしてたので、猛特訓になっちゃたわ。


1週間後、公園の隅で吹雪裕也と落ち合ったら、女性の取り巻きが6人も出来てたのよ。

聞いたら、全員愛人でも構わないそうよ。

イケメン恐るべし。


テツさんも口を開けたまま羨ましそうに見ていたわ。


早速、人魚の国の近くの浜辺に直行したの、有料転移ゲート魔法陣を使って飛んだわ。

もちろん、取り巻きの女性は置いて行ったのよ。



人魚の国に近い浜辺は、まるでリゾート街だったわ。


南の観光地の”ワハイイ”と違って、この浜辺は大人の町なの。

らぶなホテルやカジノもあるわ。


だけど浜辺を歩いているとビックリなの。

だって、人化した人魚がいっぱい歩いているんだもの。

しかも、逆ナンしている。イケメン限定みたいけど。

人魚は種族繁栄のため、子種を求めているの。


この世界の人魚は、人化が出来てその人化の持続時間は12時間なの。

魔法で化けるみたい。


人族との区別は耳の形よ。

この世界の人魚は人化しても耳に水かきが残っているの。


「それじゃ、師匠行ってきます。」


と吹雪裕也は、自信ありそうなドヤ顔で人魚をナンパに行ってしまったわ。


テツさんもキョロキョロと美人の人魚を見ていたの。

テツさんもナンパに行きたい感じね。

でも、私が腕を組んでいるので行けないのよ。


吹雪裕也とは、明日午前中10時頃に、この浜辺で待ち合わせよ。




私とテツさんは、ブルーダイアモンドとは別に、人魚の肉を食べた場合の不老不死について調べに向かったの。

だって、不老不死になれば、私が魔王を倒さなくても、不老を手に入れることが出来るじゃない。


「情報屋の話だと、この路地の裏の店だな。どうする?真美子は一旦帰って俺一人で行くか?」

「ううん、付いて行くわ。サングラスとマスクそしてかつらを付けるから、顔とかばれないわよ。」

「そうだな、でも注意してくれよ。真美子に何かあったら俺・・・」

「心配性ね。もう私LV1711だし、索敵魔法とかも覚えたし、大丈夫よ。」

「そうだな。それじゃ行くよ。」

「はい。テツさん。」


テツさんの仕入れた情報によると。その店には人魚の肉が売っているみたいなの。


私達はマスクとサングラス、銀髪のかつら、そして上級の認識阻害ペンダントを付けて、路地裏のさびれた店に入って行った。


店内は一見お土産であったが、テツさんが何か証文を店員に差し出すと、店の奥の部屋に案内し始めた。


「どうぞこちらに。」


私達は、その店員に付いて行き、奥に部屋に入った。


奥の部屋はお風呂みたいな水槽があって、そこに人魚が泳いでいたの。


よく見るとその人魚たちは、手や足が欠損していたり、胸の一部の肉が無くなったりしていたわ。

そして、全部の人魚が奴隷紋を刻まれていたのよ。


「だんな、先に言っておきますが、体に合わない場合は、そこにいる娘みたいな体になりますぜ。また、不老は手に入れられますが、不死に関しては、首を切られたり心臓を潰されたりした場合は無理です。もちろん病気もかかります。」


水槽の脇に座っていた娘が立ち上がって、マントと頭巾を取って顔と体を私達に見せた。


「わ」「な」


と私達はその娘のただれた皮膚と頭髪の半分抜けた頭に驚いた。


「店員さん、あの状態は回復魔法でも治らないのか?」

「ええ、回復魔法も回復薬も効きません、また呪詛の類じゃないので解呪も効きません。」

「それで、良く人魚の肉が売れるな。」

「ええ、そりゃ、5人に1人は効きますので。」


5人に1人ですって、それ以外あの醜い姿になっちゃうの?それなら使いたくないわ。


「で、人魚の肉は何処にあるんだ?」

「目の前で御座います。新鮮な人魚から切り取ります。」


何それ、ひどいわ。でも、殺さないだけましなの?


「そうか、それで、水槽の人魚は、欠損とかケガとかしているんだな。」

「ええ、そうです。」

「回復魔法とかで治療しないのか?」

「それは、欠損がひどくなりすぎてから治療に行きます。それにこの商売ですからね、最上級回復魔法は、口の堅い人物に頼むので、更に高額になってしまいますから、なるべく治療してないんですよ。」

「なるほど、治療はしているんだな。」

「はい。」


治療してるってそれじゃ生き地獄じゃない。


私はテツさんに小声で言った。「テツさん止めましょうよ。これちょっとひどいわ。」

テツさんは小声で、「ああ、止めるけど、ちょっと待ってね。」と言った。


「店員さん、ちょっと人魚とその子を見せてくれないか?あと、ちょっと結界を張るけど、目をつぶってくれ。」


とテツさんは店員にお金を少し渡した。


「はい。どうぞ。」


と店員が言うとテツさんは、ただれた皮膚の子に近寄り、手を触れた。いつの間にか部屋全体に結界が出来ていた。


この結界は何なのかな?でも、テツさんがする事だじゃら何か意味があるんだわ。それに、治療できないか見ているのね。


しばらくするとテツさんは人魚のところに行き同じく手を触れた。

そして部屋の結界が消えたあと、テツさんは店員に言った。


「今回は遠慮しておく、見物料はいくらだ?」

「はい。そうですか。では見物料は、白金貨1枚でございます。」


高すぎるわよ。まあ、肉を買った場合は白金貨50枚だけどね。


「店員さん、人魚を最上級回復魔法で治療すれば料金をまけてくれるかな?」

「へ?最上級回復魔法出来るんですか?だんな。」

「ああ、出来る。」

「それでしたら、全部の人魚を治してくれたら、料金はタダでいいですよ。」

「よし、乗った。」


テツさんは全ての人魚を最上級回復魔法で治したのよ。


「これは凄いです。だんな。もしよかったら、また、治してもらいたいほどですよ。」

「それじゃ。帰るよ。」

「あ、だんな、この店のことは、」

「ああ、大丈夫黙っているから。」

「はい、ありがとうございます。またのお越しをお待ちしています。」


と私達は店を後にしたの。


尾行が付いて来たので、テツさんは私を抱いて転移で飛んだわ。こうやって逃げるのは、テツさんと打ち合わせていたのよ。

これで、追って来れないわね。テツさんの転移は痕跡が残らないもの。


でも、念のため数回転移を繰り返し、途中で変装は解いたわ。

そして私とテツさんは、一気に転移で一旦中央国家の宿屋に戻ったの。




宿の部屋で、一息ついた私はテツさんに話した。


「人魚の肉はダメだったわね。5人に1人だけ成功じゃ嫌だわ。それに、人道的にも使いたくないわ。」

「そうだな。やっぱり、魔王を倒すことがいいかな?」

「そうね。魔王を倒しましょう。」

「それじゃ、レベル上げだな。」


レベル上げはキツイけど仕方がないわね。


「そ、そうね。そう言えば、テツさん、人魚に最上級回復魔法はどうせかけるつもりだったんでしょ。」

「ああ、そうだな。お金関係なしにね。」

「でも、あの人魚可哀そうだったわね。」

「ああ、でもあれを店から助けたら、その関連の組織をすべて潰さなきゃならないからな。」

「そうね。厄介だわね。」



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