44 聖剣
魔族を倒した次の日になった。
私は、聖剣について愛美に聞こうと思い魔法通信機で連絡したの。
「私、真美子よ。実は聖剣のことで愛美さんに聞きたいことがあるの。」
「え?それより、真美子さんとテツ様は無事だったのですね。よかったですわ。」
あれ、あ、そうか、吹雪裕也が魔族を倒して、その他は全滅って報告だったわよね。その全滅に私達が入っていたのかな?
「ええ、私もテツさんも無事よ。ところで、さっき言った聖剣のこと、愛美さん知ってる?」
「聖剣はこの世界では手に入らないわ。もう以前に転移してきた勇者達が使ってしまったし、それは、壊れているか無くなっているかしたらしいですわ。」
え?聖剣って壊れるの?永遠のデュラ何とかもとかあるじゃない。紛失も厳しいわね。
「それじゃ、魔王を倒せないじゃない。」
「でも、ロドリゲベルクという武器鍛冶職人がいるので、今は、もとから存在する聖剣なんて必要ないのですわ。」
どういう意味?というかロドリゲベルク?あ、そうだ、覇者の剣もそんな名前だったわ。
「なんでですか?愛美さん。」
「それは、ロドリゲベルクさんは、聖剣を超える武器が作れるのですわ。実際に人造聖剣ロドリゲベルクゴールドⅠで聖剣エックスカラバンと打ち合った時、聖剣エックスカラバンが折られたという記録がありますわ。」
何それ、凄い。欲しい。この間の硬いバトルスーツも切れそうね。今後硬い敵とか出てきそうだし是非欲しいわ。
「それは凄いわ。それじゃ、その人の人造聖剣ロドリゲベルクゴールドⅠは何処で手に入るの?」
「そうね、人聖剣ロドリゲベルクゴールドⅠは数十年前の転移した勇者が使っているそうよ。」
それじゃダメじゃない。普通に考えても、譲ってくれるわけないし。
「それじゃ手に入らないのね。」
「そうでもなくてよ、ロドリゲベルクさんに依頼をして、新しく作ってもらえばいいのではないかしら?」
愛美それいいアイデアだわ。さすが私からテツさんを取ろうと、色々とやってくれるくらい頭が回るだけのことはあるわ。
でも、その人物は生きてるの?あと年取ってて動けないってことないの?
「ロドリゲベルクさんって生きてるの?年はどのくらいなの?年取っていても剣は作れるの?」
「ええ、ハイドワーフなので、長寿らしいわよ。だから、人間の私たちからは、ハイドワーフの年とか考えなくてもいいわ。」
ハイドワーフ?まあいいわ。とにかく長生きなんでしょう。
「それじゃテツさんと行ってみるわ。ありがとう、愛美さん。」
「あら、わたくしも連れて行って下さらないの?」
また、何言ってるのよ。
「愛美さんは1人でも大丈夫よ。」
「剣のオーダーメイドってお高いのよ。人造聖剣とかだと国が買えるではないかしら?」
え、なにその値段。でもそうすると愛美さんも出せない金額じゃなくて?墓穴掘ったわね。
「考えておくわ。」
と、私は魔法通信機を切った。
私は、その内容をテツさんに話した。
「そうか、この世界には聖剣がもう無いのか、そして、この覇者の剣の製作者が、そのロドリゲベルクか。道理で凄い剣だった訳だ。」
「そうなのよ。だからロドリゲベルクさんに剣のオーダーメイドをしに行きましょう。テツさん。」
「そうだな。行くか。」
「行きましょう。」
ロドリゲベルクさんが居るドワーフの町は、中央国家からお金を払う方式の転移ゲート魔法陣で、すぐに行けるようになっていたの。
私とテツさんは、そのドワーフの町へ向かった。
◇
私とテツさんは、町に着いたわ。
その町は煙突とか沢山あって、煙も沢山出てたわ。
町は石造りで頑丈に出来ているのよ。
私はロドリゲベルクさんの家を町の人に聞いたの。
そして、そのロドリゲベルクさんの武器工房に行ったわ。
その建物も中に入ると、何の金属か分からないけど金属の匂いがしたわ。
テツさんは、周りを珍しそうに眺めてるわ。
「こんにちわ。ロドリゲベルクさんっていらっしゃいますか?」
と大きな声で行ったら、奥から人が出てきたわ。髭がもじゃもじゃ。これがドワーフっていう種族?
「はい、何か御用かな?お2人さん。」
ちょっと怖そう。
「はい、実は剣を作ってほしいのですが。」
「剣か、何故おれの剣が欲しいんじゃ?」
そうね、正直に話しましょう。
「魔王を倒すためです。人造聖剣が欲しいです。」
「ほう、お嬢ちゃんは勇者か何かか?」
「ええ、勇者です。」
「これは面白い。」
何で面白いの?
「何がですか?」
「いやあ、ここ3年くらい勇者が召喚されているハズなのに誰も剣を頼みに来ないからじゃよ。そして、久しぶりに来たのが、お嬢ちゃんだったからじゃ。」
何か失礼ね。でも、この世界に召喚されたらLV1からはじめるから、生き残るがやっとなのよ。人造聖剣とかの問題じゃないわよ。普通来ないわよ。
「お嬢ちゃんじゃ悪いの?」
「いやすまん。悪くない。ところで隣の男性も人造聖剣を作るのか。」
「いや、俺はあればいいが、無くてもいい。」
「なんじゃ?金の問題か?」
「まあそうだな。それもあるが、オレは勇者じゃないし、そもそも、魔王って聖剣や人造聖剣でなくとも倒せるんじゃないか?この覇者の剣Ⅲでも」
と言って、私の腰の剣をテツさんは指さした。
「ほう、その剣を取ってきたってことは、かなりのレベルじゃな2人は。それにそうじゃな。その覇者の剣Ⅲでも倒せないことはないぞ。一応オリハルコンだしな。」
「え?そうなのまだ使って無いから分からなかったわ。それじゃ人造聖剣は要らないんじゃないの?」
「いや、真美子、聖剣や人造聖剣はレベルが低くとも魔王を倒せる技術が組み込まれている。」
「ほう、詳しいなお前さん。」
「いや、むかし、友達の勇者に聞いたことがあるだけだ。」
え、テツさん勇者の友達なんか居たんだ。
「で、話は戻るが、真美子に人造聖剣を作ってほしい。」
「そうさのう、材料とお金がかかるがいいか?」
「ええ、いいわ。」
それは以下の内容だったわ。
①材料が不足しているので取ってきてほしい。
宝石は全て直径2センチ以上、5種類のダイヤモンドが必要。
・人魚の国でブルーダイアモンド
・エルフの里でグリーンダイアモンド
・妖精の国でイエローダイアモンド
・竜の国でレッドダイアモンド
・魔獣大陸でブラックダイアモンド
その他、次の材料はロドリゲベルクがもっている
ホワイトダイアモンド、オリハルコン、その他金属
②作成費とその他材料費は合わせて1000白金貨
③ドワーフは長生きなので、何年でも待つ。
「というわけじゃ。どうだ止めたくなったか?」
「ええ、高すぎるわ。お金が。」
「お金なら、その5つのダイヤモンドを余分に取って来て売ればいいんじゃよ。そうじゃな。1000白金貨の代わりに①の材料5倍でどうじゃ。」
「それならいいわ。」
「あと、聖剣じゃないが、覇者の剣Ⅹは、聖剣を超える剣じゃ。神剣も切れる1品だぞ。」
え、それ、テツさんに取って来てもらえばいいんじゃない?
「え、それって”勇者試練のダンジョン”の最下層ですか?」
「大当たり。神様に頼まれてあのシリーズは作ったんじゃよ。でもあの最下層は魔王より強いガーディアンがいるから、魔王を倒した方が楽じゃな。」
魔王より強いって駄目じゃないそのダンジョン。
「それじゃ、ロドリゲベルクさん、俺はテツ、こっちは真美子、あとで、材料を持って来るから待っていてくれ。」
「わかった。テツとやら。」
「それじゃ失礼します。ロドリゲベルクさん。」
「おお、お嬢ちゃんも頑張りなよ。」
「はい。」
で、私達は、材料探しに各地を回ることになったのよ。




