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女勇者:真美子  作者: コクテン8
1女勇者への道
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31 双子の少年少女


食べた後の余韻に浸っていると、紅茶が運ばれてきた。

そこで、ウエイトレスがドジをやらかしてしまったの。


ウエイトレスはつまずいてしまい。私の前にいる少女のに紅茶をかけてしまいそうになったの。というか本当だったらかけていたわ。


いつの間にか少女の前には魔法防壁が出来て、紅茶を弾いていたのよ。


弾かれた紅茶は、空中で風の渦に流され、誰も居ない床に落ちたの。


そして、隣に座っていたはずのテツさんはウエイトレスを抱き抱えていたわ。

私を含め、少女も少年も目を見開いて何が起こったのか、情報を整理し始めたの。


「大丈夫ですかお嬢さん。」


とウエイトレスにニコリと微笑みながらテツさんは言った。

ウエイトレスさんはおろおろして、何が起こったか分からないようね。


少なくとも、私はテツさんがウエイトレスを抱きかかえていることにムッとしたわ。

だって、胸に手がかかってるもの。


「あの、あなたが今、私にかかる紅茶を防いでくれたの?」


と少女がテツさんに話しかけた。


ウエイトレスはテツさんにしがみ付いたままよ。くっ!


「ええ、貴女も大丈夫でしたか。」

「大丈夫なの。いまのは魔法なの?」

「ええ、魔法です。」

「詠唱はきこえなかったの。それにさっきのは転移なのに魔法陣が見えなかったの。」

「えっと、無詠唱かな。あと瞬歩ですよ。」

「そうなの?」

「そうなのです。」


店内のお客さんも私達のことを注目しているわ。

なんか目立っている。それにそろそろ、テツさんからウエイトレスを排除しなくちゃ。


私は立ち上がって、テツさんからウエイトレスを引きはがした。


そして、テツさんに小声で「テツさん、目立つから座りましょう。」と言った。

テツさんも「そうだな。」と小声で返してくれた。


そして、何事もなかったように、私とテツさんはテーブルにつき、代わりの紅茶を頼んだわ。

前に座っている少女と少年は、しばらく私達を見つめていたけど、少年が話しかけてきたの。


「あの、先ほどは、姉を助けていただきありがとうございます。僕はシンテガ、姉はシンシーアと言います。2人のお名前を聞いてもよろしいでしょうか?」

「あ、紅茶のことなら気にしないで下さい。俺はテツ、隣は真美子と言います。」

「先ほどの魔法はとても素晴らしかったです。もしかして、名のある魔導師の方ですか?」

「いや、ただの冒険者だ。」

「しかし、無詠唱はただの冒険者が出来るとは思えないのですが。」


マズいわね、テツさんの魔法に興味を持ちだしたわ。


私は割って話した。


「シンテガさんでしたっけ、あの、無詠唱なら私も少しできます。それに、さっきのテツさんの魔法は生活魔法の範囲ですよ。」

「確かにそうですが。何か、普通の魔法と違うような気がしまして。」

「いえ、普通の魔法ですわ。」

「そう、ですよね。失礼しました。」


と、そこで口を閉ざしてテツさんを見つめていた少女が、テーブルに手を付き、テツさんの方に寄りながら言った。


「テツさん、あの、魔法にお詳しいのなら、見てもらいたいものがあるんですの。」


あ、その姿勢は胸元がテツさんに丸見えじゃない。それに、結構大きいわ。


一方、テツさんは少女の胸元を見ながら


「詳しくはありませんが、見るくらいならいいですよ。どういったものでしょうか?」


と言ったの。


何処を見るくらいならいいのよ。それに、気軽に引き受けないでよね。


私はテツさんの腕を抓りながら言ったの。


「すみません。私達そんなに暇じゃないので、難しそうなことはご遠慮したいのですが。」

「報酬も出しますの。魔導書を見てほしいの。」

「え、魔導書?」

「はいですの。魔族を倒すために、魔導書を解読して、その力を手に入れたいからですの。」


魔族か、訳ありみたいね。でもこの2人じゃ魔族相手は無理だわ。認識阻害されていてレベルは分からないけど、紅茶がかかるのを対処すらできてないもの。


まあ、ここで断るのは簡単だけど、魔族の情報なら聞いておこうかな。その魔族がどんな能力か知っておくのもいいしね。


私は真偽眼を発動させて質問してみた。


「どうして、魔族を倒したいのですか?」

「母の仇ですの。」


嘘は言ってないわ。


「仇の魔族は強いですか?、どんな能力ですか?」

「その、魔族は魔獣などを召還して、使役する召還術者タイプなの。強いの。」


召喚術者タイプか、数を召還されたら厄介ね。


「その魔族は何処にいるの?」

「私の領地の北の山に住んでいるの。生贄を毎年3回要求するの。」


いい身なりをしていると思ったら、領主様ね。それと、生贄を年3回は厳しいいわね。


「魔族討伐に高レベルの人とか雇いましたか?」

「はいなの。LV1100位の魔法剣士を頼んだのだけど、大量の召喚獣に殺されましたの。それがきっかけで生贄が年2回から3回になりましたの。」


え、LV1100がやられたの、確かに強いわね。


「魔導書ってどういう魔導書ですか?」

「聖獣召還の魔導書なの。」


なるほど召還術には召還術って訳ね。


「テツさんに何が頼みたいのですか?」

「召喚術式が上手く発動しないので見て欲しいの。」

「最後に、なぜこのような重要なことを私達に話したのですか?」

「この日この場所で、魔族を倒すカギとなる人に出会えると占い師に言われたからです。」


全部の回答が嘘じゃなかったわ。


話を聞いてたら、すごく真剣な眼差しで見つめてこられたのよ。


そうね。魔族退治なら勇者のお仕事だし、手伝ってもいいかしら。


しかし、占い師か本当に占いでこの日とここを言ったのなら、能力あるわね。テツさんを引き当てたもの。


「テツさんどうする?」

「俺は助けたい、真美子はどうする?」

「私もいいわ。」

「ほんとうなの?ありがとうなの。」「ありがとうございます。テツさん、真美子さん。」


と2人は、とても喜んでいた。魔族相手だから、藁にすがる思いだったのでしょうね。


私達は2人の領地へ向かう為、明後日、公園で待ち合わせをする事になった。




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