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女勇者:真美子  作者: コクテン8
1女勇者への道
21/74

20 魔法騎士育成学園 特別教官”ジョン” 1

今日はテツさんが特別教官”ジョン”としてくる日よ。


なんかソワソワしちゃう。




Tクラスの全員は、校庭の左の総合運動エリアに集合した。

そこの中央にテツさん(”ジョン”)と愛美さんが待っていた。


「皆さん、今日は特別教官として、”ジョン”さんをお呼びしました。総合的な戦闘法を教えて頂きます。」

「こんにちは”ジョン”です。今日はとりあえず全員と模擬戦をして実力を見ます。こちらは模擬専用の刃を潰した剣を使いますので、安心してください。それじゃ始めます。掛かってきなさい。」


とテツさん(”ジョン”)は言って無造作に立ったままになった。

みんな唖然としていた。


私にはわかる。この場にいる全員と模擬戦ってことは、1対8で模擬戦する気なんだと思うわ。

でも私以外、そんな1対8で模擬戦を実施するなんて思わないじゃない。


たぶん、みんなには意味が通じてないわ。

と思っていたら、オルテガムがテツさん(”ジョン”)に言った。


「質問いいですか?」

「どうした?」

「順番はどうするんですか?」

「順番?」

「順番です。」


ああ、やっぱりそうよね。全員と模擬戦なんか普通ありえないわ。


「キミ、名前は?」

「オルテガムですけど。」

「ほう、オルテガム君か、真美子から聞いてるよ。イケメンで、この国で2番目に大きい貴族様なんだってな。」


あ、余計なことを言って。


「な、真美子さんからだって、貴様、真美子さんとはどういう関係だ。おっさん。」


え、言っちゃうの、みんなの前じゃ恥ずかしいわ。


「教官にその口の利き方は無いだろう。まあ、ケガさせても回復魔法かけてやるから安心しろな。」

「質問に答えてないなおっさん。分かった。俺が1番最初だ。倒して関係を聞いてやる。」

「ちょっとまて。」

「なんだおっさん。怖気づいたのか?」

「えーと、俺はさっき言ったんだ。全員と模擬戦だと。」

「何を言っている。」


私は割って話しをした。


「オルテガムさん、て、じゃなくて”ジョン”さんは、全員同時に模擬戦の相手をすると言ってるのよ。」

「え?真美子さん何言って、それ、本当ですか?」

「ええ、しっかり連携を組まないと全員負けるわよ。マイルダさん、フラルウさん、ベガガさんは援護魔法を、その他の人は半月形に取り囲んで攻撃をして。」

「え?」「何言ってるの、真美子さん?」「そんな1対8卑怯よ。」「真美子さんどうしたの?」・・・・・・・


と言われる中、私はステップバックして剣を構えた。

愛美さんも私に習って剣を構える。


「教えてやろう、実戦じゃ1対多数なんてざらだ。待ってやるから攻撃して来い。真美子に振られたイケメンさん達。」


と、テツさん(”ジョン”)はしなくてもいい挑発をした。

ああ、そんなこと言わなくてもいいのに、私がしゃべって事がだだ漏れじゃない。


とそれを聞いた、オルテガム、ジャック、ベガガは、頭に血が上ったらしく。


「おっさん、もう殺す。」「何で知ってるんだてめー!」「いい気ななってんじゃねー!」


と叫び声をあげ、オルテガムは剣で斬撃波を出し、ジャックは気功波を撃ち、ベガガはフレアアローを放った。


ザンンンンンン!ブオオオオオオオ!ゴオオオオオオオオオオ!


攻撃がテツさん(”ジョン”)を襲う。


シュンンンンンンン!


と風の壁が出来てすべての攻撃が風の壁の渦に消えた。


風の壁が消えた後、いつの間にか、オルテガムの前にテツさん(”ジョン”)が立っていた。


「なっ!」


と目の前に現れたテツさん(”ジョン”)を見て驚く。そして振り下ろした剣を構えなそうとするが、


「ごふっ。」


と言って、オルテガムは、地面に倒れた。


その後、ジャック、ベガガも同様に地面に這いつくばった。


そのテツさん(”ジョン”)を見た他のみんなは動けない。


「10点だな。掛かって来ないならいったんやめだ。こいつらを誰か看病してやれ。」


とテツさん(”ジョン”)は言った。




これどうやっても何も出来ないわよ。だって、LV416の私でもテツさんの動きが全く見えないんだもの。


私は剣をテツさんに向けて、構えながら愛美さんに近寄った。

愛美さんを見ると、テツさんを見て呆然としてる。けど、その構えに隙は無かった。

そうね。愛美さんと共に戦ってみよう。最近手合わせしてないしね。


「マイルダさん、フラルウさん3人の回復をお願い。愛美さん、私と共闘してみませんか?」

「え、いいわ。共闘しますわ。」

「それじゃ。私が切り込みますから援護お願いします。」


私は、ファイアーアローをテツさんに撃ち、その後を瞬歩で追いながら近寄る。


ゴオオオオオオオオオオ!

ザンン!


テツさんは、ファイアーアローを剣で切り裂き消滅させる。


シュン!


私は、”光の剣”を短い暗器の様な形にして投げ、同時に剣で切りかかる。


ギャキン!


テツさんは”光の剣”を最小の動きで避けて私の剣を受ける。


私の剣を受けて動きの止まったテツさんに、愛美さんがレイピアで突きかかる。


「やー!」

キン!


テツさんは体を少しずらして、私の剣を流しながら、愛美さんのレイピアの剣先の軌道をずらした。


ザン!


私は剣を切り返しテツさんに振った。

しかし、そこにはもうテツさんは居なかった。


「うくっ。」


と私の首に衝撃が走り。辺りがブラックアウトした。


私が意識を取り戻した時は、愛美さんは首を押さえて地べたに座っていた。




うっすら辺りが見えだした時、私のお尻と背中とかが温かかった。


よく見ると、私はテツさんに抱き抱えられていたわ。


「大丈夫か。真美子。」


とテツさんの顔が近くにあるの。

誰も居ないダンジョン内ならこのままキスとかだけど、周りにみんな居るじゃない。


私は、顔が熱くなりながら、周りを見渡したわ。

なんかみんな私とテツさんに注目してる。


私はテツさんから慌てて離れたわよ。


「テツさん。ダメよ。みんながいるんだから。」


と大きな声で言ってしまった。

またやっちゃった。”ジョン”って呼ばなきゃいけないのに。




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