18 魔法騎士育成学園 イケメンに囲まれて
魔法騎士育成学園から帰って休んでいたら、テツさんがボロボロの服でダンジョンから帰ってきた。
テツさんは、私が魔法騎士育成学園に通っている昼間に、ダンジョンで魔物を狩って稼いだり、”勇者試練のダンジョン”でレベル上げをしていた。
私はテツさんに傷が無いかよく見たの。
血の跡はあるけど、体は回復魔法で直してあるみたい。中から白い肌がチラチラみえるわ。
「やだ、服とか買い替えなきゃ駄目じゃない。」
「ああそうだな。でも、少し休ませてくれ、それと真美子、紅茶を入れてくれないか?」
「わかったわ。」
私は紅茶を入れたの。
「はい。それで、テツさん、どうやったらここまでボロボロに?」
テツさんはゴクゴクと紅茶を飲んでから話した。
「ああ、今日は”勇者試練のダンジョン”Bパートの中層に結構強いガーディアンがいてさ、それを倒した代償かな。」
無茶したのね。だって恐らく回復魔法が無ければ致命傷な服の破れ方よ。
「無茶しちゃだめよ。」
と私はほほを膨らませて言ったわ。
「大丈夫。まだ余裕はあったから。」
「ならいいんだけど。テツさん今レベルいくつよ。」
「LV1308かな。」
「なっ」
このペースだと半年でLV3000とかいきそうね。
「そんなに強くなってどうするの?」
「何言ってるんだよ、真美子、魔将軍はLV3000超えてるんだろ?真美子もいずれ俺と同じ強さにならないと魔王軍に勝てないぞ。」
そ、そうよね。私は魔王を倒して”不老”を手に入れるんだったわ。
魔法騎士育成学園で、私より剣が強い人がいないから浮かれてたわ。
「そ、そうね。私も頑張らなくちゃ。」
「そうだ、俺が先に強くなって、真美子を鍛えてやるかららな。」
「はい。テツさん。」
私のために毎日頑張っているのね。テツさんは。
「あ、そうだ、テツさん。私、攻撃魔法が使えるようになったのよ。・・・・・・・・」
・・・・・・
と今日、攻撃魔法が出来るようになったことを、私はテツさんにドヤ顔で話したの。
テツさんは、ニッコリ笑って褒めてくれたわ。
うん!明日もがんばろう。
◇
数日が立ち、今日も私は魔法騎士育成学園に向かった。
テツさんはいつものように、ダンジョンに行っているわ。
今日の最初の授業は、鑑定魔法よ。
愛美さんは、仕事で今日は居ないわ。愛美さんは仕事が入ると仕事優先なのよ。
それに愛美さんは特別で、たまに授業の講師補助や教官補助もしているわ。
授業が始まったわ。
クラスの生徒は中級鑑定以上を習っているけど、私はまだ初級鑑定もロクにできないの。
鑑定の練習で使う相手は、学園で飼育している小型の魔獣を使うのよ。
小型の魔獣は、研究目的で飼育されていて、目の細かい檻に入っているの。
私が本を見ながら悪戦苦闘していると、クラスメイトで男子生徒のベガガが話しかけてきたわ。
ベガガは魔導士で、特殊魔法が得意なの。眼鏡が似合うイケメンで伸長180、すらっとしている。
「真美子さん、魔法は苦手って聞いたのですが、鑑定魔法はどうですか?私はもうやる事が無いので手伝いますよ。」
「えっと、まだ、初級も厳しくて。」
何かしら、やることないって、最上級鑑定もできるの?
「それでしたらコツを教えてあげますが、どうでしょう?」
私はいつもの通り、真偽眼を発動させた。
「何故私を手伝ってくれるのですか?」
「それはクラスメイトだから、困ってそうな真美子さんを助けるのは当たり前です。」
えっと、真偽眼に嘘と出てるわ。嘘を私に平然と言うなんて。
そう言えば真偽眼を持っているって、愛美さんと理事しかこの学園で知らないんだっけ。なら、しょうがないけど。
「確かに困っているわでも、ベガガさん教えてもらうとしたら、何が御礼とかしなくちゃいけないかしら?」
「え、そうだね。真美子さんって結構割り切って物事を考える方だったのか。それなら、御礼にデートして。」
真偽眼が正と示ているわ。
でも、なんで、デート?ベガガさんとは、今日初めて話すんだけど。
「デート?私と?」
「そう、そのおれ、真美子さんとじっくり話がしたいなと思って。」
真偽眼は正を示している。
そこに、オルテガムさんが割って入ってきた。
「ちょっとまった。ベガガ抜け駆けはずるいぞ。」
「何言ってるんだよ。オルテガム、おまえは、この間、真美子さんに食事を断られたじゃないか。」
「そ、そうだけど。教える代わりにって悪どい条件付けるんだったら、僕が真美子さんに無償で鑑定魔法を教えるよ。」
えっと、どうなってるの?
と思っていると、クラスメイトの男子生徒ジョナソンとジャックも話しかけてきた。2人ともタイプは違うけどイケメンよ。
「そうだよ、たかが鑑定魔法を教えるくらいで、デートに誘うんじゃないよ。ベガガ。」
「そうそう、ジョナソンの言う通り、真美子さんぼく達が教えてあげるよ。もちろん無償でね。」
私の真偽眼は、オルテガム、ジョナソン、ジャックともに正を示している。
けど、どうしよう。何この状態は、なんか乙女ゲームで見たことがあるわ。ヒロインがモテモテな状態。
でも、私そんなに美人じゃないし、そもそもクラスには美人の愛美さんとかわいい美人の2人の女性とか居るじゃない。
これはもしかすると、田舎者の女性をたらして、惚れさせるイケメンの手口じゃないかしら?
「えーと。私は・・・・」
と考えて困っていると、クラスメイトの女生徒のフラルウが割って話しかけてきた。
「真美子さん、わたしとマイルダ様が鑑定魔法を教えますがどうですか?」
これは助かるわ。
「はい。フラルウさんお願いします。」
と私は、イケメンの誘いを躱し、フラルウと一緒にマイルダさんの所に向かった。
◇
「よろしくお願いします。」
と私は、マイルダさんに頭を下げたけど、マイルダさんは何故か私を睨んでいた。
えっと、私何か悪いことしたの?
「真美子さん、余りいい気になるんじゃなくてよ。」
とマイルダさんは、悪役令嬢みたいな事を言い出した。
「いいえ、いい気になってませんけど。」
「真美子さん、いいからマイルダ様に謝りなさい。」
とフラルウさんが横から私に注意する。
え?何なんでこんなこと言われてるの?しかも直球で。
く、でも、マイルダさんって貴族っぽいわ、問題起こしたくないわね。
「ところで真美子さん、貴女、あの中で誰が好きなのよ。」
ああそう、あの中に好きな人がいるのね。
「安心して、私は結婚相手がいるの。その人と私はラブラブだから、このクラスの男子生徒には興味ないわ。」
「そう、でも、本当かしら?」
「本当よ。今度紹介してもいいわ。」
「では、今度の休日、貴女の家にいくわよ。よろしくて?」
「ええいいわよ。マイルダさん、その代わり、男子が私にちょっかい出さない様に色々魔法を教えてよ。」
「わかったわ。」
これで、いじめとか回避できたかしら?
まあ、ある程度魔法を覚えたら、もうこの学園は中退で出て行くけどね。
とその後は、マイルダさんとフラルウさんから、魔法を教わるようになった。
鑑定魔法とか、転移ゲート魔法陣とかも覚えたわ。
でも、魔法を覚えれば覚えるほど、テツさんが使ってる魔法に疑問が出てくるの。
テツさんの魔法は、何?なにか違うわ。




