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女勇者:真美子  作者: コクテン8
1女勇者への道
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9 テツさんの帰還と仕事の依頼2

私は、テツさんを待ちながら、さっきの愛美さんの仕事の話をどう断るか、というか、どうテツさんに断らせるか考えていた。


それと同時に、時間が過ぎるほど、このままテツさんが居なくなっちゃうかもしれないと、余計な妄想も浮かび部屋の中をうろうろしていた。


・・・・・・・・・


午後6時頃になって、ドアがノックされた。

ドアを開けるとテツさんだった。


「何処に行ってたのよ。遅いじゃない。」

「いや、ちょっと、かかっちゃっ・・・・」


とテツさんが話し終わる前に、私はテツさんに抱き付いた。テツさんがいる感触を確かめたかったから。


「ど、どうした、真美子?」

「テツさんが居なくなっちゃうからよ。」


と私は涙目だったわ。


「すまなかった。」

「そうよ。テツさんが悪いんだから。」

「さあ、部屋に入ろう。」

「うん。」


とドアを開けて2人は部屋に入った。


・・・・・・


「真美子、今日は沢山儲けたぞ。」


とドヤ顔でテツさんは言って、金貨7枚と銀貨2枚を出した。

私はそのお金を見て目を丸くしたの。


「凄い!どうしたの?」

「”タマタマ虹色大玉虫”をたくさん狩ったんだよ。その甲羅の値段だ。」


やっぱり、1人で狩りに行ってたんだわ。


「テツさん、私、心配だったんだから、きちんと訳を話してから行ってよ。」


と、私はむくれて見せたの。

テツさんは慌てて


「ごめんごめん。今度から気を付けるよ。」


と言ってくれた。


でも、ちゃんとわたしの元に帰って来てくれたわ。そう考えると、自然と私の顔が緩んだのよ。


そして、私とテツさんは見つめ合った。


あ、キスかな?


私は目を閉じる。


私の肩にテツさんの手が触れる。


・・・・・


リリン!リリン!リリン!リリン!


と魔法通信機が鳴った。

目を開けたらテツさんの顔が近くにあった。

テツさんは、魔法通信機の方を向いていた。


もう、あと少しだったのに!愛美め!

魔法通信機隠すの忘れてたわよ。


「あれ?真美子、魔法通信機なんて持ってたのか?」

「ええ、ちょっと。」


と言って私は魔法通信機を取った。


「もしもし、真美子です。」

「真美子さん。わたくし愛美です。テツさんいますか?」


と、愛美さんの声が部屋に響く。

あれ?スピーカーモードになってる。これじゃ愛美さんの声がテツさんに丸聞こえじゃない。

愛美め、やってくれたわ。


あ、マズい。テツさんに愛美さんの仕事の事、話せてないわ。


「えーっと、・・・」


と私は魔法通信機のスピーカーモードを切った。しかし、テツさんが私から魔法通信機を取り上げた。


「はい。テツです。貴女はこの間の愛美さんですか?」


と話が続けられた。


「ああ、だめ!」


と魔法通信機をテツさんから取り上げよう手を伸ばしたが。


テツさんは私の手を引っ張った。

そして、私は抱き寄せられ、動けない様にされちゃった。


なんか、もう逆らえないしいいわ。

それにしても、テツさんの胸、大きくて温かい。


と思っていると、


「そうか、それはいい仕事じゃないか?」


「え?真美子が断ってる?」


「ちょっと待って、真美子に聞いてみる。」


とテツさんは私の顔を見て言った。


「真美子、”魔法騎士育成学園に入学する為の資金とその後の学費”を免除してくれて、おまけに”実地訓練を兼ねた旅行の護衛の仕事”の報酬も出るという、とてもいい条件なのに何で断るんだ?」


そ、そんな、テツさんに愛美さんのパーティ勧誘を防ぐ為とか、女子クラスの護衛で他の子に目移りしない様にとか言えないじゃない。

そうだ。神様の件があってテツさんは目立ちたくなかったわよね。


「そ、それは、テツさんに護衛の仕事をさせると目立つから、テツさん目立つの嫌じゃなかった?」

「あ、それはそうだな。うーん。」


とテツさんは魔法通信機を持ちながら考えていた。

そこに愛美さんからの声がしてるみたいで、テツさんが耳を傾けた。


「え?はい。愛美さん。俺と真美子を2人雇うし、国とかには名前は伏せておくって?」


「それから、ギルドカードのクラスEにも昇格!」


え、話が進んでるの?


「わかった、愛美さんその仕事受けるよ。」

「ちょっと、テツさん!」


と私が言う間に、魔法通信機を切ってしまったの。


「ん?なんだ?真美子、不満そうな顔をして。」

「だって、目立つ行動は神様に知られる可能性があるから嫌だったんじゃない?」

「まあ、そうだけど、今回俺は偽名が使えるし、学費と入学費もタダになるんだよ。」

「そうだけど。」


テツさんは私を見つめた。そして


「ありがとう。真美子、気を使ってくれて。」


と言って、テツさんは私を抱きしめたの。

私がテツさんを気遣って断ってたと思っているみたい。


でも、テツさんの胸、温かい。もうこれじゃ何も言えないじゃない。


・・・・・・・


次の日、愛美さんが来て、仕事の説明を受けたわ。

支度金も出たのでもう本当に断るきっかけもなくなったの。


話している最中、テツさんは愛美さんを見て顔が緩んでたわ。しかも愛美さんの豊満な胸も凝視してた。きぃー!

だから、私はテツさんの腕を抓ってやったの。





約1週間後、私とテツさんは魔法騎士育成学園の門の前に向かった。






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