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5  ウィニーは賢いね

 少年はウィニーの世話を毎日しながら、少しずつ躾ていこうと考えます。


 魔法学校の寮で暮らすには、ある程度の躾が必要なのです。


『ウィニー、トイレは暖炉の灰の上だよ』


 1日に5回の食事の後には、トイレです。


 床の上にウンチをされたら困るので、食事が終わったら雛竜を抱き上げて、部屋の小さな暖炉の灰の上に置きます。


 春になっていたので、暖炉に火が無いから火傷の心配はありません。


 孵ったばかりの時はボロ布でちょいちょいとお尻をつついてやらないと、ウンチはでませんでしたが、今では灰の上に置くとちゃんとできます。


 少年は小さなスコップで灰ごとウンチをすくうと、トイレへと捨てに行きます。


 友達はウィニーを見たくて仕方ありません。


 だって、みんな竜を見るのは初めてですし、魔法使いの卵なのでウィニーと話せるからです。


 でも、まだ雛竜のウィニーはほぼ一日中寝ています。


「あっ、また寝ているんだ~」


 できたら起きていたら良いなと少年の部屋に来た友達は少しがっかりしますが、すぅぴぃと寝息を立てているのも可愛いとバスケットをのぞき込みます。


「こら、宿題はすませたの?」


 バスケットの中で丸まって眠っているウィニーを少年と友達はいくら見ても飽きませんが、宿題もしなくてはいけません。


 先に宿題を済ませた友達と交代して、少年は早く終わらせようと頑張ります。



 

 5月のある日、餌を食べたウィニーはよちよちと暖炉へ向かい、灰の上でウンチをしました。


『ウィニー! お前は賢いね!

 まだ孵って1ヶ月もしないのに、ちゃんとトイレができるんだ!』


『きゅるるぴぃ!』とほめられて嬉しそうにウィニーは鳴きました。


 少年はアヒルの雛くらいの大きさになったウィニーを抱き上げて、頬ずりします。


『大好きだよ、ウィニー!』

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