表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
可愛いウィニー  作者: 梨香


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/17

16  竜を怖がらないで!

 少年はどうやったらウィニーを皆が怖がらないようになるのか、考えました。


 魔法学校の中ではウィニーは人気物なのです。


 何故なら、魔法使いや、魔法使いの卵の生徒達はウィニーと話せるので、素直で可愛いと知っていたからです。


「ウィニーと話せたら、怖がらないのだろうけど……」


 一歳を過ぎたウィニーは、少年だけでなく、二人乗りもできるようになり、乗りたがる友達が多すぎて、順番を決めるのが大変なぐらいです。


 師匠は少年がやっと落ち着いて考えるようになったので、少しヒントを出すことにしました。


「竜の本当の姿を知らないから、皆は怖れるのだよ」


 少年はヒントを貰っても、何をすれば良いのかわかりませんでした。


 友達にも相談しましたが、良い意見はでませんでした。




 察しの悪い弟子に、師匠は宿題を出します。


「ウィニーのことを本に書きなさい。

 そうすれば、竜が無意味に人を襲ったりしないとわかるだろう」


 師匠の言葉に少年は驚きました。


「本なんて無理です! 作文はあまり得意じゃないのです」


 ぶるぶる首をふる少年に、師匠は毎日つけさせている『ウィニーの育成日記』を読ませます。


 卵がなかなか孵らなかった事や、ヒビが入って濡れた雛が転がり出た瞬間。


 餌を一日に何度もやった事や、ウンチの世話。


 食後に自分で暖炉の灰の上でウンチをした時の驚き。

 

 ボール遊びをしたがって、可愛くて宿題が出来なかったチビ竜の頃。


 期末テストに飛び込んだウィニー!


「こんな下手な文章を読んでくれる人はいないよ」


 師匠も下手な文章だと思いましたが、ウィニーへの愛が満ちていると励まします。


 少年も読んでいるうちに、小さな雛竜の頃や、遊び盛りのチビ竜、そして空を一緒に飛んだ時の喜びを思い出しました。 


「頑張って書いてみるよ!」


 少年は『可愛いウィニー』について、書くことにしました。


『竜は理由もなく人を襲ったりしません。

 だから、ウィニーを怖がらないで下さい』


 これで伝わるのかどうかも解りませんが、ウィニーと一緒に出かけたいから原稿を先生に手直ししてもらいました。


 ウィニーと着地した所で、皆がパニックになって逃げ出したり、攻撃をしかけられては、自由に飛ぶのは無理だからです。



 ウィニーは『可愛いウィニー』の本を見て、きゅるるっぴ! と喜びました。


『これで一緒に何処へでも行けるの?』


 少年はウィニーの首に抱きついて、そうなると良いね! と笑いました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ