4-1.
「俺、お前のことが好きなんだ。付き合ってくれ。」
呼び出された日、芽衣は女子に人気の男子な告白された。
イケメンだが、性格はあまり良くないらしい。しかし、一軍の女子にはウケがいいとも聞く。
「……ごめん。私、あなたのことよく知らないから。」
「……は?俺だぞ?知らないのか?」
「ほ、ほら!人となりとか、色々あるじゃん。だから……ごめん。」
「……そ、そうか。」
その男子は肩を落とし、自らを嘲笑う様に息を吐いた。
「……まあ、気が向いたら俺と付き合ってくれよ。」
そんな日がくるのだろうか、と芽衣は思ったが、一旦はその場を離れる。
そしてそのまま、いつも通りの日常に戻ると思っていた。
しかし次の日、芽衣の下駄箱や机の中にゴミが入っていたり、物がなくなったりし始めた。
そして、その様子をみてケラケラ嗤う奴らが現れた。例の一軍女子達だろう。男子をフッたのが間違いだったか。いや、付き合おうが付き合わまいが変わらない。
このくらい、耐えられる。そう思っていたのに。
数日後、廊下を歩いていると、何人か芽衣の後ろでヒソヒソと話している人が増えてきた。
なんなのだろうと思っていた頃、その会話を聞いてしまう。
――あの子、芽衣って子、私たちのことを悪く言ってたって。
――だよね。顔が悪いだのなんだのって。別にあいつだって良くないじゃない。
知らない。そんなこと言ってない。芽衣は困惑した。
知らない噂が立っている。その事実は芽衣を突き刺した。周りの味方が減っていく。その事実に。
「……結奈、大和、智樹。」
そうだ、彼らなら、私を裏切らない。
そう思い、芽衣は彼らの元へと向かった。
「……み、みんな!」
教室のドアを開け、彼らの元へと駆け寄ろうとする。
しかし、その反応はいいものではなかった。
「……な、なんで、無視するの?」
彼らは目を逸らし、どこか居心地の悪い様な、話しかけてほしくない様な、そんな雰囲気を醸し出していた。
――今度こそ、芽衣は絶望した。この学校に、味方はいない。




