棄てられて2ヶ月後に病死した猫「カブキ」
2023年1月17日、1匹の猫が「南ぬ浜町緑地公園」に棄てられました。
そこは常に100匹以上の飼い主がいない猫がいて、4人の餌やりボランティアが毎日猫たちにゴハンをあげている場所です。
猫たちは避妊去勢手術を受けて地域猫として暮らしています。
棄てられた猫は「カブキ」と名付けられました。
餌やりボランティアたちにごはんをもらって屋外生活することになったカブキは、わずか2ヶ月ほどで世を去りました。
カブキはFIPと思われる病気を発症したのです。
この病気は猫風邪のウイルスが体内に残留、ストレスなどで免疫力が下がるとそれが変異して腹膜炎を起こすというものです。
猫風邪は屋外にいればほぼ確実に感染しますから、屋外生活の野良猫や地域猫はみんな持っているウイルスといえます。
FIP、猫伝染性腹膜炎。
死の病といわれ、発症すれば無治療での生存期間は9日前後だそうです。
GS-441524という薬が効くと発表されていますが、まだ承認された薬は無く、未承認の高額な薬MUTIANが流通し、個人では支払いきれない価格のため、クラウドファンディングで多くの人が支援を求めています。
※現在は未承認ながらMUTIANの半額ほどの薬が出ています。
毎日7~8kgのキャットフードを消費する場所で餌やりを続けるボランティアたちに、百万円近い(当時)高額な薬を買うお金は無く、FIPと聞いてみんな途方にくれました。
獣医師から「補液していれば回復する場合もある」と聞き、多分1%もない可能性に賭けて補液してもらうことになりました。
しかし、残念ながら、カブキが病院へ搬送されたころにはもう手遅れだったのです。
ゴハンを食べなくなり、何処かへ隠れてしまっていたカブキ。
隠れているのをボランティアが発見した時には、発症から1週間以上が経過していました。
病院へ連れて行って点滴してもらった後、施設スタッフが昼頃に様子を見ると、カブキは息を引き取っていました。
石垣島の「南ぬ浜町緑地公園」には、毎年数十匹の猫が遺棄され続けています。
2022年には、1年間で176匹もの猫が棄てられました。
都会と違い、石垣島では多頭崩壊案件は少ない。
それは、「産んだら捨てる」飼い主が多いから。
毎年のように仔猫の遺棄に加えて母猫の遺棄、父猫母猫仔猫で数匹まとめて遺棄する飼い主もいました。
棄てられた猫たちは、他所へ移動していなくなったり、交通事故で死亡したり、病死したりしています。
飼い主に棄てられ、風雨にさらされる屋外で病気になって死んでしまったカブキ。
カブキを棄てた飼い主は、この結末を予想したでしょうか?
きっと予想しておらず、安易に「ここならゴハンもらえるし自由気ままに生きられるよね」などと考えたのでしょう。
でも現実は、カブキは棄てられてから2ヶ月ほどで死んでしまったのです。
ペットの遺棄は、その子の死に繋がる事を知ってほしい。




