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午睡の誘惑
冷えた景色の中を歩く
右手には草木
みとり色とねずみ色
眠りたいのに眠れない
午睡の誘惑は頭の天辺をなでる
やさしい羊の群れを牛がけとばす
性悪で穏やかな午後
だのに甘く優しい
透明な涙が
見えない涙が
雑草の上に落ちる
解説:哀しいことを考えた後に自然に心から出てきた詩です。詩は素直で優しくていじわるですね。なぞらえるのはおこがましいですが、今日中原中也の本を読んだせいでしょうか。涙とは、人には見せたくなくて、どこか気付いてほしいと心の芯が欲してしまう、あさましいものです。