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白い毛糸のセーターのおばあさん

闇にまみれて光の粒子が

荒く点滅する

警報機


りんりんりんりんと音を立てる

僕は遮断機が下りようとするのをくぐって

線路の真ん中に立った


「もう何も怖くないよ」


その時声が聞こえた


向かいの遮断機の向こうに

白いセーターを着た

ふわふわした空気をまとう

可愛い小さなおばあさんが立っている


ゆーうるく腰を曲げて

にこにこして


「戻りなさい。誰も傷つけないから。責めないから」

ちゅうと何か鳴き音がした


手の中に暖かな毛皮の感触がした

「シルク?」

と思わず叫んで


次の瞬間には遮断機の外にいて

電車は目の前を問題なく通過していった


三年前に天国へ上っていったペットのハムスターのシルクだと思ったのはなんでだろう

白い服を着ていたから?


シルクにまた会いたい

ちゅうとまた聞こえた


「生きてね」

という声が耳朶を打って

僕は涙を流した

シルクだよね


その心の声にこたえる声はなく

ホワイトの小さな綿毛のような塊がふうわりと足元に落ちて


僕の足先をじんわりと温めて

そして消えていった


ありがとうと

また僕は涙を流した


さようなら

いつかまた会う日まで

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