あたしのインダストリアル
ほかにも文明ありますけど。
あたしのインダスとリアル
あたしのガンジスとフェイク
真実と虚構は寄り添って
ともに流れるふたつの河で
どちらが涸れても
そのはざまに文明はうまれない
あたしのチグリスとエロス
あたしのユーフラテスとラヴ
欲望と愛はたがいを育み
どちらが堰き止められても
そのめぐりに障りが出て
流れをやめた水は昏く淀む
石槍を片手に
荒野を彷徨って狩りをしてたころに
もどりたくなかったら
それぞれちがう海をめざして走る
ふたつの河を絶やさないことだ
ひとつの大河にたばねる必要はないし
なんなら あいだに運河を渡してやる
知恵と技術を身につければいいんだ
そしてその知恵と技術こそ
ふたつの河のはざまにしか生じえないもの
それこそ あたしのインダストリアル
あるいは あたしのガンジストフェイク
わきあがる あたしのチグリストエロス
ほとばしれ あたしのユーフラテストラヴ
河はだいじ。