第七話 装備の開発
こんにちは。視聴者の皆さん…いや、読者か。余り敬語には慣れていないから間違ってしまってな…すまない。山本だ。しきしまの船長と言ってた方が分かりやすいか?
俺は今、作ってもらっている途中の兵器を見る為に海軍空技廠の前にいる。何処まで出来ているかは分からないが楽しみだ。
船長「こんにちは。」
??「こんにちは。山本臨時空軍元帥兼澪軍元帥殿。私は水石少尉で有ります。本日は、開発中の装備を見たいとの事ですが…」
船長「ああ、その通りだ。早速見に行きたいんだが…」
水石「はい、ここでは航空機を主に開発しているのですが、まずはあの機体でしょうか?」
そうして水石少尉が指を刺した先にあったのは特徴的な翼を持つ機体だった。
船長「震電か。」
水石「その通りです。鶴野技術大尉の指導をもとに作成しているのですが、ほぼ完成している設計図がある為、後半年も有れば完成しそうです。」
船長「それは良かった。高度12000mにまで到達出来そうかい?」
水石「勿論です‼︎なんなら13000mでも目指してやりますよ‼︎」
船長「頼もしいものだ。海軍には空母も頼んでいる。そちらを見に行きたいんだが良いかな?」
水石「はい。造船所を2つ増やして作り始めました。この機体と空母に殆どの労力を割いている為、週間空母とは言いませんが半年空母は出来るかもしれません。こちらも後半年ぐらいで完成するかと。ただ、アングルドデッキ…傾斜甲板と呼んでいますが初めて使う技術ですから難易度は高くなっていますね。今まであった造船所の方では各空母に傾斜甲板とカタパルトを順次設置しております。」
船長「そういえばカタパルトも実用化出来たのかい?」
水石「大量生産は出来ませんが実用化は出来ていますね。」
船長「それは良かった。余り長居しても迷惑だろう。そろそろ次の所へ行くよ。」
水石「ありがとうございます。次はどちらへ?」
船長「次は東京の陸軍工廠へ行くよ。あちらにも色々頼んでいる。」
水石「そうですか。陸軍はあなた方の事を良く思っていない人も多いようです。気をつけてくださいね。」
船長「ありがとう。ただ、そんな簡単にやられるつもりはないさ。」
こう言って船長は横須賀の空技廠を後にした。車に乗って2時間もすると陸軍造兵廠に到着した。
船長「車酔いに弱い訳では無いが苦手だな…」
??「失礼します。山本臨時空軍元帥兼澪元帥殿でしょうか?」
船長「そうだが…君は?」
??「未来から来たなどと言い陛下を騙し皇国を自分のものにしようとする国賊が‼︎天誅‼︎」
そういって声をかけて来た青年は軍刀を抜き船長に向かって走り出した。
船長は咄嗟に青年の手を両手で捕まえ、頭の上に手を持ってきた。すると当然、青年は船長の後ろに背中から叩きつけられる。
船長が青年が起き上がっても対応出来るように警戒していると後ろから数人の憲兵がやってきた。
憲兵隊長「大丈夫ですか、閣下?」
船長「あぁ…それよりその子は?」
憲兵隊長「……水島軍曹ですね。皇道派の1人です。」
船長「そうか…」
憲兵隊長「まさかこの様な凶行に及ぶとは…連れていけっ‼︎」
その後、水島軍曹がどうなったかは書かない。しかし、船長の心に影響を与えた出来事の1つでもあった。
船長「……このような状況では見学なんて出来ないな。戻ろう。」
海軍省舎の一部に存在する澪軍省室に戻ると、副長(副大臣)達から船長は心配されたが船長は「大丈夫だ。それより君たちこそ襲われないように気をつけろ。」と話すのみだった。
ちなみに後日、護衛を連れて再度陸軍造兵工廠へやって来た船長は完成していた二式中戦車チヌをみてとても驚いたという。
また、元帥が襲われた事で皇道派は殆どいなくなったとか…
遅れてすみません。次は今週中に投稿したいです。