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第六話 第10回御前会議

ー1942年1月10日 東一の間ー

総理大臣「それではこれより第11回御前会議を始めます。」

そうして口を開いたのは第34代内閣総理大臣、近衛文麿だ。

総理大臣「今回の議題は、巡視船しきしまによる情報と空軍、海上戦略軍の設立についてですね。しきしまに関しては資料の12頁をご覧ください。

まず、商工省からお願いします。」

商工大臣「はい。まずしきしまより与えられた情報により満州国で採掘を行うと日本でも十分使える石油を大量に取得出来ました。石油だけ出なく鉄鋼も十分に有りましたので現在は満州国から本土に運び込んでいる所です。」

海軍大臣「それは安心だ。資材不足の可能性が減っただけでも有難い。」

陸軍大臣「陸軍省で事前にどれぐらいの量が有るのかを調べたが、海軍と陸軍で分けても余る量だった。」

総理大臣「成程…順調そうですね。さて新軍の方ですが…山本船長から具体的にお話しを頂ける様です。」

船長「はい。まず新設する軍は空軍と海上戦略軍です。海上戦略軍は名称がまだ確定していませんが、新設する場合憲法を改正する必要が有りますが…」

昭和天皇「では、朕が勅令を出しておこう。しかし、陸海空と来て海上戦略軍では語呂が悪い。別の名前に出来ないだろうか?」

船長「うーん、1字って事ですか…何か案は有りますかね…?」

海軍大臣「活動領域は海上になる訳だから海軍が普通だが…」

陸軍大臣「対空能力がとても高いと聞いている。守軍なんてどうだろうか?」

司法大臣「ぼうぐんだと暴軍と取られかねない。それより公平な軍という意味で公軍なんてどうだろうか。」

内務大臣「皇軍や紅軍と間違いやすい。歴史ある水軍という名前にしては良いのでは無いだろうか。」


話し合っていると鉄道大臣が紙に「澪軍」と書いた。


鉄道大臣「澪軍と書いてれいぐんと読むのはどうだろうか?」

船長「その案いいですね。」

拓務大臣「確かに良いな…」

海軍大臣「賛成だ。」

陸軍大臣「陸海空澪軍…語呂もいい。」

昭和天皇「では、澪軍とするが空軍と澪軍の人員と大臣はどうする予定だ?」

船長「まず人員は世界恐慌と昭和恐慌の失業者を集めます。空軍は海軍や陸軍の航空隊から一部を移します。」

海軍大臣「これは陸海軍が賛成しているぞ。」

船長「大臣は澪軍が私、空軍は草鹿少将の予定です。しかし、ミッドウェー海戦までは基本史実通りに行きたいのでそれまでは私が代理で務める予定です。」

陸軍大臣「ふむ…まぁ良いだろう。」

昭和天皇「ではそれで勅命を出しておこう。それで、装備はどうする予定なんだ?」

船長「現在陸軍と海軍に頼んで作ってもらっていますがそれでは足りないかもしれません。ですから鹵獲しようかと。」

海軍大臣「鹵獲なんてそう簡単に出来る訳ないだろう‼︎」

船長「もしも空母が飛来して、さらに航空機が全て落とされたらどうしますか?」

海軍大臣「自決以外ないだろう?」

船長「それはアメリカ兵でもですか?」

海軍大臣「……いや、降伏するかもしれない。」

船長「ドーリットル空襲の時にしきしまと秋月型防空駆逐艦で航空機を打ち落とし潜水艦で雷撃する予定です。ただ、秋月型がより早く完成する事が条件ですが…」

海軍大臣「人員を増量しておこう。戦艦の建造チームからも何人か入れておく。4月までに2隻ぐらいは出来るさ。」

船長「ありがとうございます。」

昭和天皇「それで、今後はどうするつもりだ?」

船長「まず1番最初に介入するのはマッカーサーを捕まえる事ですかね。MacArthurCaptureですから…MC作戦としましょうか。」

陸軍大臣「しかし、マッカーサーを捕まえたら歴史が変わるのでは?あなたがいうドーリットル空襲が早まるかもしれない。」

船長「確かにそうですね…しかし、ホーネットもレキシントンも母港を工作員が監視しています。MC作戦後に潜水艦をホーネットとエンタープライズが来ると予想される海域に配置しておくと良いかと。念の為にしきしまも3月中旬からホーネットが来ると予想される地点に近い港に待機させようかと思っています。」

海軍大臣「成程、ところでどれぐらいの割合で鹵獲出来ると思っているのだ?」

船長「だいたい、5%ぐらいだと考えています。しかし、爆撃機や戦闘機を撃ち落とせる確率は70%を超えるかと。」

海軍大臣「…分かりました。協力しましょう。」

船長「ありがとうございます。」

総理大臣「さて、他に何か話したい事が有る人はいらっしゃいますか?」

船長「あ、外務大臣にお聞きしたいのですがハル・ノートを公開した影響どうでしょうか?」

外務大臣「アメリカでは、厭戦気分が広がっていてルーズベルト大統領の支持率もかなり下がったようです。停戦派の市民が起こしたデモにFBIが投入されたので支持率はより下がると思いますが停戦には至らないかと。」

船長「そうですか…スパイの方は?」

外務大臣「アメリカでは事前に渡されたスパイリストに無い者もスパイとして逮捕されているようですね。日系人も収容所に送られているようですが…」

船長「あまり気分のいい物では無いですね…ありがとうございます。私からは以上です。」

重々しい雰囲気の中近衛総理大臣は、少しの間待ち口を開いた。


総理大臣「では、これ以上話す事は無いようなので御前会議を終了する。」

うーん、名称は澪軍になりましたが…もしも名前の案が有りましたら教えて頂けると幸いです。

あ、澪軍省は海軍省の一部、空軍省は陸軍省の一部の部屋を借りているという事で…

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