表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/20

第五話 陸、海軍大臣との会談

1月3日、船長と航海長は陸・海軍大臣に幾つかの事を伝える為に大本営へ来ていた。

そして今、陸・海軍大臣と船長、航海長は同じ会議室で、向かい合う様に座っている。


船長「では、これから改善点を伝える会談?をはじめさせて頂きたいのですが、まず自己紹介をしましょうか。」

陸軍大臣「分かりました。陸軍大臣をしている東條 英機です。」

海軍大臣「海軍大臣をしている及川 古志郎です。」

船長「巡視船しきしま船長の山本です。」

航海長「同じく、巡視船しきしまで航海長をしております。」

陸軍大臣「まず確認したいのは、あなた方は未来から来て私達に改善点等を伝えようとしている…と言う事でよろしいですか?」

船長「はい。既に近衛首相がスマホを見せていると思うのですが…」

陸軍大臣「えぇ、確かにすまぁとほんは世界中で何処にも作られていませんでした。ですから、未来人と言った類いの物で有るという意見で大本営は固まっています。」

船長「わかっていただけて何よりです。」

陸軍大臣「ですが、すまぁとほんは恐らくですが英語にも対応していますよね?」

船長「そうですが…」

陸軍大臣「今触っていると契約?がアメリカ製になっていましたし、製作会社も英語名でした。恐らく未来のアメリカやイギリスの企業が製造した物では無いのですか?」

船長「えぇ、アメリカの会社が制作した物です。」

海軍大臣「アメリカ製だと?」

陸軍大臣「何故、日本製を使っていないのですか?」

船長「正直に言うと高いからですね。」

陸軍大臣「ふむ…そうですか。アメリカのスパイだからと言う可能性を考えていましたが、それはこれから話す内容で判断しなければならないようですね。」

海軍大臣「東條陸軍大臣よ、海軍も陸軍もアメリカで開発された物は使っている。すまぁとほんがアメリカ製だからといって工作員だと疑うのは疑い過ぎてはないだろうか?」

陸軍大臣「…確かにソ連の工作員が捕まってから疑いすぎていたかもしれませんね。すみませんでした。ところで、改善点というのは?」

船長「1番重要な物は陸軍と海軍の仲を良くする事…ですかね。」

陸軍大臣「しかしそれは…」

海軍大臣「予算面でも…」

船長「陸軍と海軍で協力すると沢山の利益が有ります。」

陸軍大臣「…例えば?」

船長「陸軍の利益としては資源を適切に分配する事が出来るぐらいでしょうか?」

海軍大臣「しかしそれでは海軍の資源が減ってしまうぞ‼︎」

船長「ですが、商工省に頼んで満州の資源を掘ってもらっています。軍に回される資源の量自体が増えますから減る量は少ないかと。」

海軍大臣「しかし増える事には…」

船長「''仲を良くする''の中に規格の共通化も有ります。陸軍の燃料やネジを海軍で使う…と言った事が出来るようになりますよ?」

海軍大臣「それなら良いのだが…」

船長「さて、軍全体での改善点はこれだけですが、作ってほしい物が有るのです。」

陸軍大臣「ほう、それは?」

船長「まず陸軍には爆撃機とジェットエンジン、それと戦車ですね。」

陸軍大臣「成程…しかし一体どうして?」

船長「爆撃機はアメリカ本土空襲の為ですね。あっ、爆撃機以外も、一応設計図はそういった事を書かれている本を持っていた船員がいましたので有りますよ。ジェットエンジンは、出来れば爆撃機に使う為、そうでなくてもあった方が国は強くなります。」

海軍大臣「海軍が作る物は無いのか?」

船長「そうですね。迎撃機と空母を出来るだけ沢山作ってください。」

海軍大臣「それはあなたが航空主兵論者だからですか?」

船長「私はミサイル主兵主義ですよ?これからは航空機が強くなっていきます。航空機が戦艦を沈めた例もありますし…250mを超える戦艦が航空機に沈められた例も有りますね。」

海軍大臣「本当ですか…?」

船長「はい。」

海軍大臣「艦政本部等と相談しておきますが、多分出来るかと。」

船長「良かったです。一応、空母に改造出来る軍艦の例として金剛型、大和型、山城型…といった感じでしょうか?」

海軍大臣「大和型って、建設中の大和の事ですよね?」

船長「はい。」

海軍大臣「…2番艦のみでもいいでしょうか?」

船長「うーん、出来るだけ沢山の空母が欲しいのですが…いや、上陸作戦の支援艦としても欲しいですし2番艦と3番艦のみで」

海軍大臣「ありがとうございます…あっ、そういえば未来の空母はどんな感じなのですか?」

船長「この時代の空母と明らかに違う点としてはアングルドデッキですね。甲板をVに似た形にするのですが右側は0°、左側は10°にする事で事故を防いでいます。まぁ、カタパルトが無いと出来ないのですが…」

海軍大臣「カタパルトなら有りますよ?この前、そちらの船員が空母について技術者と話していたらしいのですが、その際にカタパルトの話は出てきたようです。」

船長「じゃあ完成したのですか?」

海軍大臣「試作品は半分ぐらい完成したのであとちょっとですよ。」

船長「じゃあアングルドデッキに出来そうですね。」

海軍大臣「はい。」

陸軍大臣「あ、陸軍の揚陸艦あきつ丸について何かあったりしますか?」

船長「航空機を運用出来るようにしてはいかがでしょうか?」

海軍大臣「海軍が技術支援を行うから空母としても運用出来るようにしよう。」

陸軍大臣「ありがとうございます。」

船長「それで、海軍に頼んだ迎撃機ですが、高度7500m迄上昇出来る機体を今年の4月迄に作って欲しいのです。」

海軍大臣「かなり期間が短いですが…一体どうして?」

船長「4月にドーリットル空襲が有るのですが、B25が空母から発艦して日本を空襲しに来ます。」

海軍大臣「なら、迎撃機を作らなくても空母を沈めれば良いのでは無いかね?」

船長「あっ、確かにそうかもしれません。後は念の為防空気球と高射砲部隊も展開して貰えませんか?」

海軍大臣「分かった。やっておくがドーリットル空襲が有るのは4月だろう?それまでどうするんだ?」

船長「そうですね…あっ、基本的に3月12日までは史実通りで構わないかと。それで3月12日にマッカーサーがフィリピンから脱出しますからそこを攻撃しましょう。」

海軍大臣「ふむ…では、3月10日迄にフィリピンに戦闘機を配置しよう。あ、どのように脱出するんだ?」

船長「魚雷艇でミンダナオ島に脱出していますね。ただ、捕虜にした方がいいかと。」

海軍大臣「何故だ?」

船長「アメリカはマッカーサーが捕虜になる事を恐れてオーストラリアに逃がそうとしました。ですから、捕虜にするとアメリカ世論が停戦に傾くかと。」

海軍大臣「では、駆逐艦と戦闘機、潜水艦を付近に展開させる事にしよう。」

船長「お願いします。」


船長(これで少しは勝利に繋がったかな。)


船長「あっ、しきしまの改装もお願いしてもよろしいですか?」

海軍大臣「分かりました。1週間もあれば改装案が作れるかと」

船長「楽しみです。あ、そうそう。海上保安庁を新設しようと思ってるんですけど…」

海軍大臣「ふむ…それはあなた達の所属していた組織でしたよね?」

船長「はい。」

陸軍大臣「私としては賛成だが…」

船長「陸軍と海軍に色々と頼みすぎてしまったので大変そうなら、一部を開発するための組織でも有るんですが…」

陸軍大臣「成程、いいんじゃないかな。」

海軍大臣「しかし…それなら新しい軍の方が良いのではないか?」

陸軍大臣「ふむ…名前は?」

船長「海上保安軍…?」

海軍大臣「それなら保安軍の方が良いのでは?」

陸軍大臣「いや、それよりもっと別の名前にしよう。」

船長「別の名前…とは?」

陸軍大臣「そうだな…空軍?」

海軍大臣「いや、それはおかしいだろう。」

船長「アメリカ宇宙軍…?」

海軍大臣「日本だし宇宙で戦えないだろう。」

陸軍大臣「時空軍?」

海軍大臣「あなた方知らない間に仲良くなりましたか?」

航海長「あの、戦略軍なんてどうでしょうか?」

海軍大臣「ふむ…良いかもな。」

船長「それより戦略情報軍の方が…」

陸軍大臣「海上戦略軍の方が良いかもしれない」

船長「海上戦略軍が1番ですかね…あっ、空軍も作りましょうか。陸軍と海軍に任せた航空機もそちらに開発させる事でより早く終わるかと。」

陸軍大臣「賛成だな。」

海軍大臣「空軍は航空機担当という事か?」

船長「うーん、空軍が作った飛行機を管理する…という事とで良いのでは?。」

海軍大臣「あっ、そういえば航空機の仕様だが、海軍に合わせて欲しい。」

陸軍大臣「…うーん、分かりました。」

船長「じゃあ、天皇陛下と話す際に進言して見ましょうか。」

陸軍大臣「今度、天皇陛下とお話しする予定が有るのだが3人で参加しないか?」

船長「分かりました。」

海軍大臣「お願いします。」

最近、会談ってつくサブタイトルが多いんですよね。

書くならあと1回ぐらいなのだと思うんですけど、マッカーサーとも話をさせないといけないんですよ。

それはともかく、次回は5月16迄を目標にしています。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ