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第十九話 ミッドウェー上陸戦4 決意

1942年6月5日午前4時40分頃 ミッドウェー島沖


何らかの爆発の跡が残るアメリカ軍の船を横目にしきしまはミッドウェー島のサンド島にある港に入港した。

しきしまから30mくらい離れた岸壁には、今後フィリピンかどこかの収容所に送られるであろうアメリカ軍人達が陸軍の軍人に囲まれた座っている。

急にその1人が立ち上がり、今しがた降ろされたしきしまのタラップに向けて何かを投げ…投げた物がタラップにを降りていた乗員達の頭上で爆発した。

「手榴弾か⁉︎」

船橋から見ていた山本船長が撃てと命令を下そうとする前に甲板にいた職員達が銃を撃ち、手榴弾を投げた兵士を射殺した。


1942年6月5日午前5時頃 ミッドウェー島


山本船長は、ぼんやりと手榴弾の破片によって穴が空いたしきしまの船体を見ていた。

周囲では他の船に乗っていた内務省の職員や郵便局員達が軍政を敷く為の用意を進めている。

そんな姿を見ながら結局今までやってきた事は正しかったのだろうかと考えていると後ろから声をかけられた。

澪軍を作る際にしきしま副船長という立場になった中村航海長だ。


副長「死亡した船員の事、考えているんですか…?」

船長「ああ、結局今までやってきた事は正しかったのかと思ってな。」


副長は船長の言葉を訝しみながら聞いた。


副長「なるほど…どうしてそんな事を?」

船長「この時代に来るまで、いや今日実際に戦死者が出るまで事故か何かでこの船の乗員が死亡する事は想像していたのに戦死する事は想像もしてなかった。今朝実際に乗員が戦死しても、俺はこれ以上乗員が死ぬ想像が出来ないしその覚悟や責任を持つことも出来ない気がする。それで、今までの行動が無責任に乗員を戦争に巻き込んでただけだった様に思えてな…」

副長「戦争というものへの理解が出来てなかったんですかねぇ…澪軍という立場で一線を引いてたのもそれが原因かもしれません。ですが未来の情報を渡しちゃった以上戦争は、私達もやらなければならない事になってしまったんだと思います。」

船長「確かに未来の情報を渡してしまった以上参加しないといけないのかもな…ただそれでも俺は戦争と言うものを理解したく無い。だから澪軍を解体しようと思ってな。」

副長「随分と話が飛躍してませんか?それに澪軍を解体してどうするんですか。澪軍は今のしきしまとその乗員の受け皿の様な存在です。」

船長「海上保安庁の様に海の警察と消防、救急として人命と財産を保護する…そんな機関にしようと思う。」

副長「まあ…アメリカへの復讐を考え言い出すよりはいいんじゃないですか?」


その後正午にしきしまの食堂で澪軍を解体するかどうかをしきしまの乗員と澪軍刑法執行隊に問う投票が行われた。同僚が殺害された事に対し行き場のない怒りを持っていた乗員達はこれまで通り太平洋戦争に参加するか、それとも一歩引いた立場に立つかと言う2つの選択肢から一歩引いた立場に立つ事を選び澪軍の解体に賛成する票が反対する票を僅差で上回る事となった。

しきしまの船長であると同時に澪軍省と空軍省の大臣も務める山本洋介は航空機でいくつかの飛行場を経由し東京へ向かった。

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