第十八話 ミッドウェー上陸戦3 最後の一矢
1942年6月5日午前4時30分頃 ミッドウェー島沖
副長「船長、米兵は空港のあたりに集まっているそうです。」
船長「そうか…」
副長「でも本当に良かったんですか?」
船長「何が?」
副長「米兵を空港の施設に集めて降伏させるなんて…無論米兵の命を大事にしようって言うのは良い事だと思います。ですが陸軍と海軍の将校、佐官の人たちに訝しまれていましたよ。」
船長「俺は人命救助に関わる仕事をしたかったから海保に入庁した。このしきしま、そして俺たちが元の世界、元の日本に戻るのには日本を戦争に勝たせる必要があると俺たちは思っているしその意思表示の為に澪軍という組織に所属を変更した。だがそれでも俺は救える命は救いたいんだ。」
副長「私達は結局何をしたいんでしょうか…」
船長「さぁな…」
同時刻 ミッドウェー島
新人の海兵隊員、ダグラス・ノックス二等兵は日本兵の銃が届いていない事に疑問を覚える。
一瞬日本兵の銃の射程が短いだけかと思ったものの艦砲射撃も届かないのは不自然である。
近くにいる兵士達と日本兵と戦う用意を進めながら話し合っていると自分らのいる空港の上空に翼に赤い丸をつけた航空機が2,3機やってくる。
「あれは…ミートボール!日本軍だ!」
誰かの掛け声と共に皆が一斉に身を隠す。
やって来た航空機は一斉に爆弾…ではなくビラを撒き始めた。
「私たち日本軍は、降伏したあなた方を勇敢な兵士として扱います。」
そんな事が書かれたビラを見た先輩達の間で降伏しようという旨の話が出始める。そして10分程すると降伏する事が決まったらしい。
だが俺は、アメリカを守る為に海兵隊に入った…先輩達にバレない様に弾薬箱から取り出した手榴弾を持ちながら入隊当時の心境を思い出す。
その後30分程しただろうか、気付けば先ほど迄なっていた銃声や砲撃音は消え星条旗が掲げられていたポールはやって来た日本兵によって日章旗に変えられた。
だがこの手榴弾を投げ込むのに相応しい士官が見当たらない。
周りを囲んでいる兵士たちにバレない様に辺りを見渡していると破壊された港に横に「澪軍」という字が書かれた白い船がやってくる。
意味はよく分からないが日本の王族の専用船か何かだろう。
そしてそこから他の日本兵とは明らかに違う青色の服を着た兵達そしてそれに混じって白い服を着た兵士が降りてくる。
あれが1番偉い存在だと考えそこに向けて手榴弾を投げる。そして近くに着いた瞬間爆発した。
その瞬間周りの兵達が海兵隊員を撃ち始める。
意識が消えそうになる瞬間、白い船の甲板にさっき手榴弾を逃げた相手とは別の白い服を着た者達が拳銃を向けているのが見えた。




