第十六話 ミッドウェー上陸戦1 水際作戦
お久しぶりです。
ミッドウェー上陸戦が終わったら空軍、澪軍の改組等を目的とした御前会議又は閣議を行おうと思っていたのですが…改めて調べてみたら第6話の時点で御前会議は9回までしか行われていないようでした。
その為、第6話の題名を第10回御前会議に変更させて頂きました。
1942年6月5日午前3時頃 ミッドウェー島
ミッドウェー島を構成するいくつかの島の中で唯一空港が建設されているサンド島では、米海軍が空母4隻を始めとする複数の軍艦を失い撤退した以上、ミッドウェー島の防衛は不可能だと判断され基地航空隊の隊員と海兵隊員によって撤退の準備が行われていた。
一部の兵士は「ハワイ諸島を見捨てる訳にはいかない。」と主張しておりその中の1人、ダグラス・ノックス二等兵も撤退の為に兵器や物資をやって来たリバティ船とLST-1級戦車揚陸艦に載せるように命令されていた。
彼はアナポリスとも称される海軍兵学校を卒業して初めての実戦かと心待ちにしていたのに、戦う事も出来ずハワイに帰るのは嫌だと思いリバティ船の船尾で怠け、ぼんやりと月明かりに照らされる海面を見ていた。
水平線間際からまた船が現れて来たのを「海兵隊の船だろうか…」と考えながら見ているとそれが1隻では無く複数の船である事が分かった。
不思議に思いながら見ていると複数の船の中でも特に大きい船の甲板部分が爆発したように見えた。
それから少し経つと昼に日本軍の航空機によって攻撃された滑走路を始めとする基地の施設が爆発した。
彼はリバティ船の船首の方から「日本軍の攻撃だ!」という声が聞こえて来た為慌ててトーチカの方向へ走り始めた。
燃え続ける資材を横目にトーチカへ滑り込んで30分程待つと先ほどから聞こえて来た日本軍の砲撃の音が聞こえなくなった。
「もう終わったか…?」
恐る恐るトーチカから顔を出そうとすると先輩達が慌ててトーチカから出ていった。
顔を知っている先輩に
「どうしたんですか?」
と聞いてみると
「艦砲射撃が終わると上陸してくるに決まってるだろ!見たところ港に置かれていた武器は焼けてしまったが船に載せた武器はまだ大丈夫かもしれない!取りに行くぞ!」
と返された。
先輩達の行動に納得し
「私も行きます!」
と叫び先輩の後をついて行く。
取り外した艦載火器を運ぶ工兵達とすれ違いながら金属製のタラップを駆け上がり、リバティ船の貨物室へ向かうと幸いにも慣れ親しんだウィンチェスターM1907半自動小銃やその弾薬の入った木箱が残っていた。
先輩の他にも同じ事を考えた兵は沢山いた様で、貨物室に20人近い兵士が入って来た。
その場にいた人たちと一緒に3往復程して50個程の木箱を運び出せたところで海の方からエンジンの音が近づいて来た。
それが日本の揚陸艇の音であると気付くと同時にその場で1番階級の高い先任曹長の階級章を付けた兵士が
「箱から銃を出して塹壕に隠れろ!」
と叫んだ。
潜水艦の砲撃から避ける為に掘っておいて良かったなと思いながら隠れていると少し遠くから砲撃音が聞こえて来た。
また日本軍の艦砲射撃が始まったのかと思ったが隣に居た先輩が
「多分榴弾砲の音だな。まだ残ってたのか…」
と呟くのが聞こえた。
少し安心しつつ銃を構えて塹壕に篭っていると
「来たぞ!撃て!」
という叫び声が聞こえて来た。
艦砲射撃によって燃えた資材が日本軍の揚陸艇を照らしていたので狙いやすかったものの、兵士がそこまで残っていない為塹壕の近くまでやってくる日本兵も多くいた。
塹壕に入り込まれる前に撃つ事が出来ていたものの10分程経つと2,3人の日本兵に塹壕に入り込まれてしまった。




