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~最初の扉・levelの世界~

それは突如として俺の目の前に現れた。


会社の帰り道、疲れ果てていた俺が見た幻覚だと思っていた。


「でけぇ扉だな門みてぇだ、疲れてんだな俺」


そう思い、門を無視して横切ろうと足を一歩前に出した瞬間

門は大きな音をたててゆっくりと開く、隙間からは物凄い光が漏れだしていた。


俺は眩しいと思い手で光を遮った、しかし手先は既に光の粒子になって門の中に吸い込まれていた。


「は?何々どうなってるんだ?」


俺は体を確認した、体は結構な速度で光の粒子に成っていた。

気が付いた頃には体の全てが、粒子と化して門の中に入って行った。



(closed the gates_welcome to Temporary traveler!!_Different world!!_)



俺は光の中を彷徨う羽目になった、歩けど歩けど一向に出口は見当たらずしかし、体は疲れなかったどちらかと言うとここ一番に元気だった。


「何だよここは、早く家に帰ってダークソード4の続きやりたいんだけど…」


そう言葉を口に出した時だった。

何処からか鐘の音が鳴り響く教会とかで鳴りそうな鐘の音、頭に直接鳴り響くどんどん音がデカくなり騒々しくなる。


「うるせぇ~!」


叫んだ瞬間、雨がさんざんに降っていた。

見知らぬ草原に男が一人、水溜まりに写る姿は俺ではなかった。


「誰だこいつは?」


正直に言って、最初は状況が飲み込めなかった。

だけど、目の前からよくあるRPGのモンスターが現れた時には、少しは飲み込めた気がした。


ゴブリン2匹にダイアウルフ1匹、まるでファンタジーの小説やらゲームやらを彷彿とさせた。

しかも俺の腰にはショートソードが携わっていた。


やつらは襲いかかってくる、俺はそこまで運動神経は良くない

しかし、体が軽くなっている気がした。

相手に攻撃される瞬間に、受け流しする事が出来たからだ。


「剣でパリイしてからの致命の一撃って、リアルで出来るんか?!」


ダイアウルフの脳天に剣を直撃させる。

まずは1匹狩れた。


次にゴブリンが襲いかかってくる。

ゴブリンの攻撃をパリイして、首元に剣を突き刺す。

一撃でゴブリンを葬った後に、空かさずもう一匹のゴブリンに足払いをし脳天に剣を突き刺した。


雨がさんざんと降っている中で、これが出来たのは上々と言ったところかな


「心臓がバクバクしてる」


とにかく、俺はファンタジーの世界に飛ばされた様だった。


「家に帰りたいんだけど…」


取り敢えずそうは言いつつも、ダイアウルフの毛皮を剥いでいた。

狩猟の知識が無いのに、綺麗に剥がす事が出来たのは何とも都合が良いのでは?と、自分に問い掛けたのだった。


ゴブリンからは腰の袋から金・銀・銅貨が何枚か出てきたから貰っといた。

後は木の盾が使えそうだったから貰った。


草原の向こう側から煙が見えた。

何も目標が無いのでまずはそこへ向かう事にした。


そこは、少し大きな町だった。

道中で雨は止み、すっかりの晴天に早変わりと言った感じ。


「わりかし、賑わってる」


町の中央では大道芸達が日銭を稼ぐ

多分、今の俺も似たような境遇かな。

冒険者とか安住の地を求めて旅に出た人間とかじゃないかね?


「まずは情報だよな」


RPGだったら情報は酒場とかが基本だろうと思ったので向かう事にした。


「ここが何処だって?そりゃイーストタウンさ」


中央にユグド・キングダムと言うと王国がある、その東の町がこのイーストタウン何だそうだ。

つまりはイースト・ウエスト・サウス・ノースと町があり、少しユグドに近づくと町から各シティとなる


「あんた、ここいらの人じゃないんだろ?だったらギルドに行って仕事でも探すと良いさ」

「各町や近場の情報なんかも、あんたには重要なんだろう」


「仕事に情報か、おっさんありがとうよ」


注いで貰った酒を飲んで勘定を済ませた。

ギルドに到着する、仕事と情報2つとも得れそうだからね。


「日雇い冒険者って感じだね」


求人広告がずらっと並ぶ、受付には綺麗な女性が並んでいる


「ようこそ冒険者様、まずは登録をお願いします」


そう言うと、受付嬢は俺に紙を渡してきた。


「俺の名前は…」


前世界の名前でも良かったけど、何だか名前を変えようと思い立った。


「アノン・トラベラでいいかな?」


そう紙に書くと紙は光を放つ、すると紙には次々に俺のステータスではないかと思われるものが記載されていく。


しかし、最初に書かれたlevelの項目部分を見た受付嬢は酷く驚いてこう言った。


「level 00?こんなステータス見たことがありません」


まずは俺も、この世界にはlevelの概念があるんだなと思った。

それと同時に俺のレベルは0なのかと少し悲しく思っていた。

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