議員三脚法案
議員三客法案
地方議員及び国会議員は、地方、企業、海外等の視察を党内議員、野党議員、与党議員だけで行う事を禁止し、野党と与党議員混在で行う。
問題提議を与野党で認識し、取り組むために、その報告書を共同でだし、記者会見を行う。
無所属の議員が視察を行う場合、与野党から推薦を受けた議員、又は無所属の議員で与野党の議員を確保し視察するものとする。
混合せずに視察を行った議員は、3ヶ月議員報酬のカットを行い、三回目の場合、その議員は、その年から2年間分の議員報酬の返納、もしくは即座に議員辞職し、1年間選挙に立候補する事は出来ないものとする。
「総理 何ですかこれは?」
「草案だよ、ほら与野党仲悪いのに、やること基本的に変わらないでしょ」
「同じ業種ですからね、いやそちらではなくこの用紙の事なんですが」
秘書が、こちらですとキレイな指で草案を纏めた表紙をトントンと音をだし指摘してくる。
いつもならば、今日のお茶受けのショートケーキのよう簡素な文字だけのシンプルな構成であるが、今日はイラストの使用にともない、文字のフォントを遊んだ結果。
修学旅行のしおりの様な雰囲気になっている。
途中からそれに寄せたのだから当然といえば当然なのだけれど。
それにしたって、なんだってこういう余裕すら生みだすことを善としない世の中は。
政治家は何をやっているんだと叩かれるわけだ。
「もっとも、マスコミに漏れさえしなければ大丈夫でしょ、表紙ぐらい」
「漏れないとでも思っているんですか?」
「漏れるだろうねぇ」
しょうもないイラストを使っていても、内部資料だって言っているのに、マスコミ関係にリークする層はいる。
マスコミにとって都合のいい、政府関係者は実在と非実在両方いるなんてことは、この業界にいれば、いやでも分かることだ。
「後、表紙ぐらいではなく、中身も問題があるのでは?」
「そう?」
「わざわざ、与野党に敵を作るようなものかと」
「この程度で?」
「なんで、わざわざ与野党併せて行動するんですか?」
「逆になんでわざわざ別行動するの?」
秘書は眉をくっと寄せるのは、こいつまた馬鹿な事を言う気なんだろう、こっちの負担も考えて欲しいという怒りがこめられている様な気もする。
「それは党が、違えば政策方針も違うでしょ、わざわざ行動を共にする訳ありません」
「それだけで、敵が増えるわけないよねぇ」
「はい総理の予想通り政治家先生方からすれば表集めのインパクトが薄れ、評価に結びづらくなりますし、自分たちの行動の制限妨害されるのを嫌いますよ」
「でもさ、野党の行動をある程度制限できるのはメリットでもあるわけだから、同じ様な行動であるならば政権を握っている与党が優位と言う考えを与野の大先生達には、伝えておいて下さい」
「相変わらず屁理屈的ですね野党の大先生達は、騒ぐと思いますよ」
「野党の方々には与党側がいたら、満足な視察が出来ないとか言う訳のわからない事は言わないでしょ、日本を良くするために視察を行うのが普通なんですから、と煽っておきます」
いやいやながら、秘書の仕事柄引き受けてくれるようだ。
頭を下げて部屋から出ていく際に皮肉混じりにこう言ってきた。
「静寂を尊んでほしいですね、総理」
総理の自分に向けられた言葉だとしても、与党、野党問わずにそうであって欲しいものだと思う。
与野党の先生が荒そうな法案は、まだまだあるのだから、あんな法案は心の余裕を持って対処してほしい。




