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饅頭と誠意

 ペンが折れそうだ。


 キーボードを叩き割りなくなった。


 スマホの画面にヒビが入りそうになった。


 私の記者仲間からは、そのような話が溢れた。


 総理は、言論の自由を、報道の自由を奪おうと目論でいる。


 それがここ最近顕著に出てきた。


 自由を奪おうとして、言いがかりや難癖を浸けている。


 根拠もなく、マスコミの凋落を声だかに語る、ネットの一部分の意見をさも、全体の大きな声だとばかりに、騒ぎたてる。


 大手マスコミ各社は、自分たちの利益を優先させたいが為に、容認しそうな流れすら見せ始めている。


 自浄力がないなどと言われて、確かになどとと頷くようなアナウンサーがいるのが、その証左である。


 真摯に取材し、社会の有益、正義たる信念を実施していれば、憤慨こそすれ、媚びを売るなどと言うことはない。


 自風党の大物関係者からは、先生は眉をしかめている、マスコミへの敬意が感じられない、今に謀反の狼煙が上がるだろうと。


 我々マスコミだって、敬意は政治家の皆様に持っているし政治家への敬意は最低限ある。


 だからこそマスコミは権力の監視役を担えているし市民にもマスコミは信頼されてある。


 現に街中で取材して、マスコミの信頼性を問うたところ、ネットよりも信頼できると答える人の方が多かった。


 ネットで検索などせず、自らの足で情報を得ればこんな簡単なことに気づけるはずだ。


 元々、総理は、田舎からでてきた一議員の孫に過ぎない。


 田舎の野蛮さ、泥臭いみっともない惨めな姿のままで、礼節を身につけもせず、田舎の排他的思考で、政治で遊んでいる。


 遊んでいる。暇があったなら誠意、礼節や敬意を学ぶべきだ。


 田舎者のままで今の地位につくなど、本来ならば、許されないのだから、それぐらいしてしかるべきである。




「あぁ あの炎上の彼女」


 ある政治評論家兼ジャーナリストのブログが炎上し、当初は誤解を招きかねない表現だったかもしれないが、正すためには必要だと主張していた。


 2日もすれば、ブログから該当記事は削除されたが、ネットでは当然のように、ブログ内容は溢れていた。


 その炎上具合に、普段はスルー気味のワイドショーでも取り上げられて、自分が選民性だの、敬意がないなどとコメントが飛び交っていた。


「最後の方が余計だったのかね、で、彼女がどうしたの?」


「そんな彼女から抗議文が総理に届いてます」


「へぇ?あん?抗議文」


「はい、その総理がマスコミを使って私に圧力をかけ、知的イメージを害し、記者としての信頼性、仕事が損なわれたとのことです」


 知らん。


「謝罪文とか、和菓子とかの菓子とかもって謝罪するんじゃないの、誠意とか敬意在るならさ」


「総理には、ないんじゃないですか」


「抗議文は保留して、お茶にしよう」


「はい、頂き物の饅頭がありますのでそちらを」


「ありがとう」


 新たな草案を出そうかと思ったが、暫くは波風を立てぬよう、饅頭とお茶が来るのを待った。



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