暇を持て余した勇者が日本に転移しました
どうもかのかです
おもいつき短編第2弾です。
よみにくい文章かとは思いますが、よければ最後までみていただければと思います!
魔王を倒し終えはやくも3年が過ぎた。
魔王を倒したということで王国から大量の報酬がでて、充分遊んで暮らせるくらいには余裕があった。
しかし、あまりにも退屈なのでギルドでクエストを受け、暇を潰すのが日課だった。
今もクエストのターゲットであるブラックドラゴンを討伐しおえたところだ。手ごたえがあるモンスターがいるわけでもなく、楽しいことがあるわけでもなく、ただ退屈な毎日が続くだけだった。
「魔王を倒そうと旅してる時が一番楽しかったなんてな......」
ブラックドラゴンの角をギルドに持っていき、報酬をもらう。
報酬は10万G。これだけで3年は暮らせる。しかし報酬がほしくてクエストを受けてるわけじゃない。
なにか楽しめること。時間があっという間に過ぎる新鮮な事を求めていた。
町にでるとなにかあるかもしれないと思い、町にでてきた。
ぶらぶらしてると魔王を一緒に討伐したうちの一人であるヒーラーのシーナと出会った。
こっちを見るとすぐに向かってきた。
「じゃない! こんなところでなにしてるの?」
「町にでると何か楽しいことがあるんじゃないかと思ってな。」
「また楽しいこと探してるの? だから私が遊んであげるってずっと言ってるじゃない!」
「いや、おまえと遊んでても楽しくないし。」
シーナの目がだんだんと潤んできた
(やばい......まずったか?)
「アキトのばかあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
突然怒鳴られ、どこかに走っていってしまった。
「やっちまったか......あとで謝っとこ」
結局この日も俺はなにも楽しいことを見つけられず終わった。
次の日。今日もギルドに出向き、クエストを探していた。
するとすこし気になるクエストがあった。
《突如現れたゲートの調査》
ちょくちょくこういった突然ダンジョンの入り口が見つかるなどはあるのだが、なぜだか今回は特別気になり、そのままクエストを受けた。
場所は結構高レベルじゃないと危ない場所で人もすくなかった。
今回のクエストの内容はゲートに入り、中を調査すること。
俺はギルドで聞いたゲートの場所に向かった。
ゲートは見つけることができた。しかし俺は少し驚いていた。
ここにあるゲートが俺のよく知ってるダンジョンに通じるようなゲートじゃないのだ。
普通のゲートは扉のようになっているのだが、
今回のゲートはもやもやしており、中が真っ暗で全く見えない。
俺はこれだ!と感じた。この先に俺の知らないなにかがあると。そう感じた。
そう感じると止まることはできなかった。俺はすぐさまゲートに飛び込んだ。
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ゲートに飛び込んだあと意識が飛び、目を覚ますとそこは本当に俺の知らない世界だった。
そこには俺の知らない建物。乗り物。食べ物。とにかく俺の知らないものだらけだった。
周りの人たちもおれの知らない服を着ている。
「やっとみつけた。胸が高鳴っているのがわかる!」
俺は興奮しっぱなしで気づかなかったが周りの人たちがみんな俺をじろじろみている。
(なぜだ?もしかして魔力が高すぎて不審がられているのか)
「あ、あのー」
いきなりかわいい女性俺を不審がりながら話しかけてきた。
「なんだ?」
「その服......なにかのコスプレですか?」
「コスプレ?なんだそれは!この服はすべての魔法をはじく効果がある貴重なものだぞ!」
「あーなにかのアニメのキャラになりきってるんですね。ただ、少し奇抜なので目立ってますよ?」
「なに?皆この服を知らないのか?」
「いやーいくらここが秋葉原だからといってみんなその服知ってるとかないですよ」
「あ...あき...なんだって?」
「え?秋葉原ですよ!ここ!秋葉原!」
「聞いたことない街の名前だな」
「あのー本気で言ってます?」
「冗談で言ってると思うのか?」
「はい。」
「なら言わせてもらおう! 本気だ!冗談なんかではない!」
「......」
「なんだ?」
「そうですね。なんかかわいそうなので、いったんそこらへんのお店はいりましょうか。」
「酒場に興味はないな」
「いや、普通にマ〇クですよ」
そのまま訳もわからずそのマ〇クとやらに連れていかれた。
「なんだこのうまい食べ物はあああああああああああ!」
「ハンバーガー一つでうるさいです。恥ずかしいです。」
「なぜおまえはそんな普通の顔で食えるのだ!こんなにうまいのだぞ。」
「おまえじゃないです。私の名前は理沙っていいます。東雲理沙。ハンバーガー一つでそれだけ思えるなら幸せでしょうね。」
「そうか理沙というのか。俺はアキトだ。」
「アキトっていうのね。苗字はなんていうの?」
「苗字?なんだそれは?」
「え?苗字よ!私の場合は東雲。あなたのアキトって下の名前でしょ?」
「いや、これが俺の名前だが?」
「......」
理沙は明らかに俺をかわいそうな目でみていた。
いや、そんな目でみられてもな......
「それと、あなた本当に秋葉原とかマ〇クとか知らなかったの?」
「だから本当に知らないといってるだろう?」
「じゃあどこから来た人なの?顔見た感じ日本人ぽいけど」
「日本人?よくわからんが、俺はアルタ王国からきた」
「あ、あるた王国?どこよそれ?聞いたことない国ね」
「なんだと!一番大きな国だぞ!さすがに知らないものはいないだろう!」
「それを言うなら秋葉原しらない人なんていないわよ......」
秋葉原とかいう町も聞いたことないし、アルタを知らない人も聞いたことがない。
となると......
どこか知らない世界に迷い込んだ。というのが妥当だろうか。信じれられないが。
「なるほど......」
「なにがなるほどなのよ」
「どうやら俺は違う世界にきてしまったようだな。」
「なにいってるのよ中二病もほどほどにしなさいよ。」
「俺は病気になんてかかっておらん!」
「もういいわよ......疲れた......」
理沙は呆れた顔をしながら残りのハンバーガー食べた。
そのあと、なんだかんだいいながからそのあと理沙は秋葉原とやらを案内してくれた。
特にSEGAという建物の中にあるげーむとやらは興味をそそられた。
「理沙。今日はありがとう。」
「どういたしまして。それでこの後どこでねるつもりなの?」
「それはこの辺で寝ておけばいいだろう。魔物もいなさそうだし。」
「何言ってるのよ!ネカフェにでもいきないよ」
「ネカフェ?」
「そう。ついてきて!」
そして俺は理沙についていった。
それにしてもなぜ理沙は見ず知らずの俺にこんなにもやさしくしてくれるのだろうか。
俺なら適当にあしらってしまうだろう。
「理沙よどうしてそんなによくしてくれるんだ?」
「放っておけないのよ。いつ犯罪犯してもおかしくなさそうだし。」
犯罪ってのがよくわからなかったが、気をかけてくれていることはわかった。
「なんかわからないがありがとう!」
「ほめてないわよ......」
そしてそのネカフェとやらに連れていってもらい手続きをしてもらった。
「はい。ナイトパックで2600円になります。」
「あなたお金はもってるの?」
「あぁ。2600円というのがどれくらいがわからんがこれで足りるのか?」
俺はブラックドラゴン討伐分の10分の1の1万Gを出した。
「あなたこれ金じゃない。すごいけどこれじゃ泊まれないわよ......」
「なんだと!」
どんな宿屋でも1万Gあればとまれる思っていた。
「ここも私が出しておくわ。あと私もネカフェにとまるわ。」
「そうか理沙が一緒だと安心だな!!」
見知らぬ土地で一人でいるのは正直不安なところはあった。
「ふ、ふん。あなたをここで放っておいたらなにしでかすかわからないからよ!」
頬を赤らめなからそっぽを向く理沙。
「とりあえず今日はここで寝ましょう。あなたは22番ね。私はとなりのとこにいるからなにかわからないことあったら言ってきて。」
「あぁ!なにからなにまでありがとうな。」
「べ、別に構わないわよ! ちょっとコンビニ行ってくるから変なことしちゃだめよ!」
「あぁわかった!コンビニってのがなにかわからないけどな。」
それにしても今日は本当にいい一日だった。
なにもかもが知らないことだらけで、新鮮だった。
求めていたものが手に入ったような気がした。
それに今日一日付き合ってくれた理沙。
なぜだろうな。一緒にいると楽しい。新しい町というのもあるのだろうが、それとは別のような気もする。
「きゃあああああああああああああああああああ」
すると外から理沙の叫び声が聞こえた。
「理沙!!!!!!!」
俺は窓を突き破り理沙の声がした方に走る。
大柄の男につかまり、のど元にナイフをあてられた理沙がいた。
「あ、アキト.......助けて......」
「あぁ。任せておけ。」
「そ、そこを動くな。そもなくばこの女を殺すぞ!」
男は興奮状態らしい。しかし、この状況になれていないのか
手と足が震えている。
「理沙になにかしてみろ。お前を殺すぞ。」
俺は殺気を男に向け、炎魔法の初級ファイアを男にかすめるように放つ。
これで十分だと判断した。
「ひ、ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい」
男は失禁しながら全力で逃げて行った。
あっけないな。
「あ、あのありがとう......」
「あぁ!これくらいお安い御用さ!」
「あ、あんたが違う世界から来たって事、本当だったのね。」
「だから本気だって俺は言っただろう。」
「そうね。普通の人は手から炎だして打てないものね。」
「そうなのか。これくらい子供でもできるぞ!」
「あなたの世界は一体どんな世界なのよ全く......」
そのあと襲われたのが怖かったのか俺と同じ番号の個室で理沙と一緒に寝ることになった。
女性とくっついてねるというのは初めてで、心臓がどきどきしっぱなしだった。
狭い空間だったからだろうか、シーナと同じ状況になっても同じ気持ちになったのだろうか。
俺にはわからなかった。
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次の日起きると理沙はいなかった。
とりあえずとなりの個室をノックすると理沙がでてきた。どうやら俺がねている間に起きて移動したらしい。
「お、おはようアキト。」
なぜか頬が赤い理沙。
「おはよう理沙。昨日はよく眠れたか?」
「え、えぇ」
どこかぎこちない理沙。
「なにかあったのか?」
「い、いやなんでもないわ。」
なんでもないことないとおもうが今はそういう事にしておこう。
「あ、あのアキト!」
「なんだ?」
「今日の夜ね。花火大会があるのだけど一緒にどう?」
「花火か。祝い事とかによくあげていたがなにか祝い事でもあるのか?」
「まぁ祝い事と言えば祝い事になるのかしら。祭りだし。」
「まぁ行く宛てもないし俺でいいならいいぞ!」
「よ、よしそれじゃあ決まりね!」
そのあと色々なところを案内してもらって夜まで色々なお店にいった。
途中俺のもってるGがこっちの紙幣と交換できることをしってこっちの紙幣を交換してもらった。
そして夜になって祭りの会場まできた。
「祭りというのはこっちの祝い事してるときと同じような感じなんだな。」
「祭りも祝い事みたいななのよ。」
「そうなんだな。それにしても男女のペアが多いな。なぜなんだ?」
俺がそういうと頬を赤らめる理沙。
「そ、そうねーなんでなんでしょうねー」
「あいつらは好きあってる者同士なのか?」
「そ、そうなんじゃないかなー」
少し挙動不審な理沙。それに顔が真っ赤だ。
「なんでそんな焦ってるんだ?」
「い、いやーその周りからみたら私たちもその...好きあってるもの同士にみえるのかなっておもって」
「まぁみえてるとおもうぞ。」
顔を真っ赤にしてうつむいてしまう理沙。
もしかして俺に好意を寄せてくれてるのではと感じてしまう。
いや今までそんなこと気にもしたことはなかったのだが。
新鮮なものがほしいというのが叶って心に余裕ができたおかげだろうか。
今思うと、シーナは俺に好意を寄せてくれていたんだと思う。
やっぱりあの時は余裕がなかったから気づかなかったのだろうか。
「なぁ理沙。」
「な、なに?」
「俺のことどう思う?」
「ななななななによ突然!!」
「いや、もしかして俺に好意を寄せてくれてるんじゃないかと思ってな。勘違いだったらすまん。」
「そうだったら......」
「ん?」
「そうだったらどうなの?」
理沙が不安げな顔ででもどこか覚悟をきめたかのような顔で俺を見る。
これは俺も真剣に答えないとな。
「嫌な気はしない。これからも理沙といたいって気持ちもある。だけどこの気持ちが好きって気持ちなのかはわからない。」
ふーんといった顔でうなずく理沙。
「わかった。じゃあ、これから一緒に住みましょう!」
「い、いいのか?」
「ええ。あなた一人増えるくらい金銭的にも家の広さ的にも困ってないし、なにより......」
「なにより?」
「これからも一緒にいたいって思ってるのアキトだけじゃないし。」
理沙がそういうと俺は自然と理沙を抱きしめていた。
「え。え。え。え。え。え。どうしたのどうしたの」
「ごめん理沙に言われて自分の気持ちに気づいた。俺理沙のことが好きだ。」
俺が自分の気持ちを理沙に言うと理沙は
「うん」
とだけいいそっと抱きしめ返してくれた。
花火が打ち上げる中俺たちは抱きしめあっていた。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
短編として書きましたが、実はこの後のストーリーだったり、ここにいたるまでのストーリーも考えているのでみたいという声がもしも、、、もしもあれば書きたいと思っています。
また文章力や組み立て方がまだまだ未熟なものでだめだめだと思うのでご指摘や感想などいただけるととってもうれしいです。