プロローグの四
「プロローグ長すぎ」、という反応が欲しくてやったわけではありません。
本当です、信じて下さい………。
プロローグの四
僕、五老巧。16歳。一度目の異世界召喚は巻き込まれたただの人。そして二度目の異世界召喚は、神様ですら分からない力を授けられました。バッドステータスを付与するものじゃない事を祈るのみです。僕の前途には暗雲どころか嵐が立ちはだかっていたわけで……。
『――わたしが、今出来ることは、ここまでのようです。』
翡翠の瞳に憂いを浮かべ、そう言葉を締めくくる女神様。僕に授けられた謎【ギフト】は、なぜこうなったか原因は不明のまま。『わたしが管理する世界に転生すれば、システム上、何かしら意味のある単語に変換されるはずです。』と言われ、それで如何にかしてほしいと懇願された。――そこ、自力で何とかしないとダメなところなの?
「……仕方ないわね。駄女神から貰える【ギフト】はひとつだけ。後は【スキル】で出来るだけ補完してみたけど……。」
銀髪をサラサラと揺らし桜さんは首を振った。その隣で椿姫さんもコキコキ肩をならしてる。
「最後に、巧クン。あなたの旅には椿姫とあたしが同行するわ――」
桜さん曰く、僕は世界を救う勇者として転生し、そこから16年後、勇者の従者として、聖女の桜さん、賢者の椿姫さんが合流する予定らしい。実にアバウトだ。
どうやって転生した僕を見つけ出すのか聞いてみると、女神様の力を借りるから大丈夫だと。自信ありげに薄い胸を叩いた。桜さん、そこは女神様の力を信じるんですね。
「ああ、そうそう。巧クン。転生までの間に自分のステータスを確認しておいて頂戴。『ステータスオープン』で確認できるわ。」
「ゴローちゃん、またねー」
何故か『巧くん』から呼び名が変わった。椿姫さん曰く『語呂がいいからー、ゴローちゃんねー。』だった。自由人過ぎる……。
『では、五老巧さん。あなたをわたしの世界に転生させます。――心の準備は出来ましたか?』
ガックリきた僕の前に女神様が歩いて来た。たゆんたゆん揺れるアレに視線をフォーカスさせないよう、女神様の凛々しい顔を見つめる。そうだ、最後に――。異世界でやりたかった事その壱。
「女神様。まだ、お名前を聞いてません。教えてください。」
僕の言葉に、女神様は虚を突かれたのか目を見張り、そしてゆっくりと慈愛に満ちた微笑みを浮かべた。どうやら、女神様も緊張していたようだった。その貌は最初の微笑みより数倍可愛らしかった。
『異世界人、五老巧に祝福を授けます。わたしは管理限定神、メヴェルシファー――」
腕を組みこちらを見ている桜さん。肩口で手を振る椿姫さん。目を閉じ朗々と自らの名を告げ続ける女神様。――女神様、名前長いよ……。
やがて白い世界は女神様たちを白いヴェールで覆い隠していく。女神様の優しい祈りのような声を聴きながら僕の意識もかすみはじめる。
そして、白い世界は黒き闇のにとって替わる頃、僕は意識を手放した。
――――ようこそ。剣と魔法の世界。アルストラートへ……。
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主人公のステータス(アルストラート転生前)
NEME:ゴロウ タクミ
AGE :16
出身地 :ヴィジウ
称 号 :女神に翻弄されし者、異世界人
種 族 :人間(異世界)
H P :0/320
M P :10/640
STR :17
VIT :11
DEX :14
AGI :18
INT :17
LUK :1
スキル :技術付与 剣術(LV5).体術(LV5).盾術(LV5).魔術(LV5).
馬術(LV5).錬金術(LV5).鍛冶(LV5).裁縫(LV5)
魔法付与 火(LV5).水(LV5).風(LV5).土(LV5).光(LV5).
闇(LV5).時空(LV5).
耐性付与 火(LV5).水(LV5).風(LV5).土(LV5).光(LV5).
闇(LV5).時空(LV5).物理(半減).魔法(半減).
精神(LV10).毒(LV10).疫病(LV10).睡眠(LV10).
即死(LV10)
Yスキル:【ステータス増加5倍】【消費MP半減】【マジックバック】
ギフト :【万能翻訳】【●●】
次回から本編ですが、投稿の間隔は未だに決まってません。
とりあえずは、次回は9/24 12時の予定です。