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短編

跳ねる、雨

作者: いまり 鈴

 ぱちん。ぱちん。


 雨が跳ねる。擬音は「ぱしゃん」より「ぱちん」の方が正しい気がした。


 ぱちん。ぱち、ぱちぱち。


 次第に強くなる雨足は、はやくはやくと溢れる気持ちを抑えられないとでも言いたげで。


 ぱち、ぱちぱちぱち。


 特に水面に広がる飛沫と波紋は楽しくて楽しくて仕方ないようで、どうと聞きたげに一つひとつが美しい紋様を見せる。


 ぽつん。ぽと、ぽつん。


 ふと頭を上げると、木々から滴る大粒。ちょっとだけ我慢して、より大きな喜びを噛みしめるように惜しむように降り落ちる。


 ――くしゅん。


 まあ、そんな所にいるとかぜをひきますよ、とたしなめる声が雨音の中から微かに伝わる。はあいと生ぬるい返事をして、誰よりも楽しく踊り跳ねようとかわいらしくみずたまりをしぶかせた。





 fin.

先ほど全身を水浸しにして帰ってきました。

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